笹本稜平のレビュー一覧
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これは凄い小説だ。
舞臺は世界最高峰、エベレスト。
この頂上附近に人工衞星が墜落する。
ちやうどその時にチベット側の北稜から嚴冬期・單獨・無酸素での登頂を果した主人公は、
この人工衞星の囘收に協力することになるのだが・・・
この作品は、一流の山岳小説である。
嚴冬期のエベレストがどのやうな世界であるのかが見事に描きだされてゐる。
それだけでもたいしたものなのに、そこに國際謀略小説の要素が加はる。
主人公の強靱な氣力と體力には驚かされるが、しかし彼は決してスーパーマンではない。
とんでもない事件に捲き込まれてしまつたことを呪ひながらも、
自分にしか出來ないことをやり遂げやうとする使命感には -
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ハリウッド映画のようなエンターテイメントストーリ!
海の漢たちの熱い思いに熱いものがこみ上げてきます。
分かっていても、この鉄板ストーリには涙腺が緩みますね(笑)
下巻です。
テロリストのリーダ、アララト。
徐々に明らかになるその目的。
民族紛争がその背後にありました。こうした民族紛争はいつまでも続くんですね。悲しい。
アララトは追手を振り切るために、荒れる海の中を進むことを指示。
そんな中を柚木達の巧みな操縦で進んでいきます。
話読むだけで、船酔いしてきてしまいます(笑)
そして、上巻で語れてきたストーリが収束していきます。
で、いよいよ、ラストへ!
この先は実際に読んでもらって、同 -
Posted by ブクログ
ハリウッド映画のようなエンターテイメントストーリ!
海の漢たちの熱い思いに熱いものがこみ上げてきます。
分かっていても、この鉄板ストーリには涙腺が緩みますね(笑)
上巻です。
柚木船長の最後の航海として貨物船パシフィックローズで生ゴムを運ぶ途中、テロリストたちにハイジャックされてしまいます。
その目的は積み荷でも身代金でもない。
その目的は何か?
一方、柚木の娘の夏海は国際海事局海賊情報センターへ出向中。
父親の船がハイジャックされたことを知る。
夏海含めて、パシフィックローズの行方を追うという展開
と、
豪華客船のスイートルームを買い取り、船上で旅を続ける大富豪のドクターの物語
と、 -
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芦名検事らがアフガニスタンで殺害されたODA関係者の背後関係を探る物語だが、公安関係者、殺人犯捜査関係者といった混成チームが対処する筋書きで、それぞれの得意分野の力量を発揮して成果を挙げて行く過程が楽しめた.アフガニスタン政府の実力と、ISやタリバーンとの駆け引きの中で、現地の大使館も巻き込んで活動する芦名たちが目を付けたのが、ODA担当で政権与党の竹中代議士.アフガン政府のアミーン司令官と深い繋がりを持っている.ODAの金を還流させて私腹を肥やしていると睨んだ芦名たちは、UFP通信の北島や大使館の町田事務官らの支援を得て、官邸からみの案件の核心を掴んでいくステップはぞくぞくする感じだった.芦
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同じ千葉県人ながら著者のことは亡くなられるまで存じ上げませんでした。
新聞に遺作として本書が紹介されており、千葉県の山の中で私が一番好きな伊予ヶ岳が舞台の山岳&警察小説と知って興味が湧き、積読リストに入れていました。
中盤までは警察組織の腐敗が酷く、犯人の確証はあるのに手も足も出ない感じに嫌気がさしながら読み進めましたが、ラストはそれなりにすっきりしたのでホッとしました。
また、実際に登ったことのある山なので山狩り(捜索)のシーンは必要以上にリアルさを感じてドキドキしました。
低山でも山の難しさはあって、千葉県の気候からくる森草木の濃度とかの描き方がとてもよかったです!
調べたら、 -
Posted by ブクログ
好きな感じの小説。
山登りを趣味としているけど、
ハードな山岳小説はあまり共感できないが、
身近な山小屋、そこを訪れる人たちとのやりとりという題材は身近に感じた。
それぞれの等身大の生き方が気持ちがいい。
自分は何を追ってるんだろう?と思う時がある。
そこから離れた人々の会話にとても癒された。
亨がサラリーマン時代に父の人生を羨んだように、
わたしは亨たちの人生が羨ましい。
そういう気持ちを忘れず、でも焦ることなく、
自分の道をゆっくり歩んでいきたい、そう思った。
欲と夢の違いを問うた亨に、ゴロさんが
欲しいものを楽して手に入れようとするのが欲
手に入れるために労を厭わない、そのため -
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ネタバレ感想
今回も政治的な理由で、邪魔するやつが入って、一時はどうなることかと思ったが、登攀を妨げるような行為がなかったので一安心。
最後は気力で登頂といった感じだが、降りについては記されていなかったのでどうするのだろうかと思った。
このシリーズは目が離せない。
あらすじ
奈良原和志は、新進気鋭のクライマーだ。
ノースリッジよりスポンサー契約を受けて、未だかつて誰も登攀したことがないマカルー西壁に挑む計画を立てている。
雪崩の危険が少ない冬季に登攀する予定だ。
師であり、友である磯村を参謀に加えて挑む。磯村は膵臓癌で余命宣告されているが、和志の登山を応援し続けており、宣告期間が過ぎても、