笹本稜平のレビュー一覧
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笹本稜平『山狩』光文社文庫。
2021年に逝去した笹本稜平の最後の小説ということで大いに期待したのだが、残念ながら並みの出来であった。
地方の権利者による警察への圧力が正義を歪め、再び警察の正義を取り戻すために高い志を持つ警察官たちが立ち上がるという在りがちなストーリー。タイトルの『山狩』が少し浮いているような気がする。
家族と千葉の伊予ヶ岳で登山を楽しんでいた千葉県警生活安全課の小塚俊也は山中で若い女性の死体を発見する。千葉県警により事件性は無く、事故死か自殺と思われていたが、死の直前までストーカー被害に遭っていたことが判明する。
女性は村松由香子という24歳の女性で祖父が元警察官であった。由香子のストーキングしていたのは地元の名家の御曹司の門井彰久で、由香子が山に向かう時に付近で目撃されていたのだが、不審なアリバイ工作を行い、父親の権力を使って県警の上層部に圧力を掛けて取り調べを拒否し、行方をくらませる。
小塚は警察内部でも敵か味方か判然としない中、脅しに屈しない県警の山下正司、北沢美保と女性の遺族と共に真相解明に立ち上がる。しかし、銃撃事件が発生すると事態は混迷し、被害者の遺族も姿を消し、舞台は女性が死んだ山へと……
本体価格900円
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ネタバレ越境捜査シリーズ第5弾。今回は成り上がり大企業を相手に殺人事件と汚職と不正輸出の事件を追う。
正直ザツさが目立つ。例えば、宮野のキャラがこのシリーズの個性なのに、悪徳部分を強調するためか、書き分けの必要性からか、質の悪いワトソン兼コメディリリーフの立場に縛っていることなんかは気になって仕方がない。愛憎相半ばのキャラって描くのが難しいんだろうけど、これでは悪目立ちで退場してしまったスターウォーズのジャージャービンクスじゃないか、勿体ない。
肝心の謎解き部分も、積み上げた推理というよりはご都合主義が多く(動画の入手なんて最悪のパターン)、舞台の移動も無駄に多く、総じてページ数の割に内容が薄い。
このシリーズ追いかけ続けるべきかどうか思案中。とりあえずちょっと休憩しようと思う。 -
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鯨と煙の冒険(『百瀬、こっちを向いて』番外編/中田栄一)
一服広場の謎(『防犯探偵・榎本径』シリーズ番外編/貴志祐介)
皇帝の宿(『校閲ガール』番外編/宮木あや子)
街で立ち止まる時(『ススキノ探偵』シリーズ番外編/東直己)
同窓会(『君たちに明日はない』シリーズ番外編/垣根涼介)
心の距離なんて実際の距離にくらべれば、(『遠くでずっとそばにいる』番外編/狗飼恭子)
平和と希望と(『さよならドビュッシー』番外編/中山七里)
ゴロさんのテラス(『春を背負って』番外編/笹本稜平)
雁首仲間(『天地明察』番外編/冲方丁)
落としの玲子(『姫川玲子』シリーズ番外編/誉田哲也)
オレンジの水面(『北天の馬たち』番外編/貫井徳郎)
多田便利軒、探偵業に挑戦する(『まほろ駅前』シリーズ番外編/三浦しをん)
小説を読んだことがなくても映像作品を見たことがあったり、全く知らないシリーズは少なかった。 -
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感想
ストーリーは単純で分かりやすいが、ちと長いな。
そして、南極で戦闘とかありえないでしょう。筆者は極地での戦闘がお好き。
筆者お馴染みにワード、インマルサット、アノラックを見て安心する。テルモスまだ出てないなぁ。と思いきや400ページ付近でテルモス!
あらすじ
アキラは日本の航空会社を辞めて、南極へ飛行機を飛ばす民間航空会社のWAAのパイロットだ。
ある日、チリの富豪のアイスマンが怪我をしたと連絡が入り、急遽、南極へ駆けつける。アイスマンの隊員のギュンターが頚椎をやられており、病院へ搬送する途中で亡くなる。アイスマンの姪のナオミは、ギュンターの婚約者であり、悲嘆に暮れる。
アイスマンが南極に行く理由はナチスの財宝を探すという噂が聞こえてくる。ネオナチの元空軍のモラエスがアイスマンの周囲で不穏な動きをする。
モラエスに加えて、アメリカからも金を求める動きがある。決戦は冬季の南極にて行われる。 -
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感想
大都会で会社の歯車となって、どこに貢献しているのか分からない仕事をするよりも、田舎で人と支え合い、それを身近に感じる方が幸せなのかもしれない。主人公の享がその生き方を示している。
あと、山での過信や軽率な行動は自分のみならず救出する人にも多大な迷惑をかけるので注意が必要!
あらすじ
奥秩父の国師ヶ岳と甲武信ヶ岳の間にある地味な山小屋を、4年前の父親の突然の死によって継いだ享。
古屋の切り盛りを手伝ってくれているゴロさんの話。
山に自生するシャクナゲを守る話。
自殺願望のある女性を救う話。美由紀はシャクナゲを見て生きる希望を取り戻し、山小屋で働くことにする。
崖で亡くなっていた白骨死体と84歳男性の奇妙な縁。
小屋仕舞いとゴロさんの脳梗塞。ゴロさんは生きる気力を失いかけるが、薬が劇的に効いて全開に。
春山で大荒れの天気になった時に、遭難しかけたパーティを救う話。
7歳の少女が猫と開業前の小屋に迷い込んだ話。 -
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笹本稜平の連作ミステリ作品『ボス・イズ・バック』を読みました。
笹本稜平の作品は、3年前に読んだ『時の渚』以来なので久し振りですね。
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泣く子も黙る悪相の山藤組のボス・山虎。
飼い主よりも凶暴で、いったん噛みついたら決して離さない、山虎の愛犬・ベルちゃん。
なぜか、山虎以外で唯一ベルちゃんが懐いている探偵事務所の電話番・由子。
組の解散騒ぎ、失踪、そしてまさかの殺人事件!?
悪徳刑事や生臭坊主も巻き込んで、探偵が突き止めた意外な真相とは──。
軽快軽妙な筆致が心地よい、軽ハードボイルドの傑作!
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2015年(平成27年)に刊行された名無しの探偵シリーズの第2作です。
■ボス・イズ・バック
■師走の怪談
■任侠ビジネス
■和尚の初恋
■ベルちゃんの憂鬱
■由子の守護神
■解説 宇田川拓也(ときわ書房本店)
しがない私立探偵の“おれ”にとって最重要の顧客「山藤組」組長の山虎が、いきなり引退して堅気になると言い出した……本当なら事務所が潰れかねない大事だ、、、
だが、案の定その裏には、とんでもない魂胆があるようで──。(表題作)ゴリラまがいの悪徳刑事に、金と女に目がない生臭坊主……個性的な面々とのやり取りも楽しい、ユーモラスで痛快な連作ミステリ!
泣く子も黙るヤクザの組長と、飼い主より凶暴な組長の愛犬、そしてなぜか愛犬に懐かれている探偵事務所の電話番、ゴリラまがいの悪徳刑事に、金と女に目がない生臭坊主、インテリヤクザ、そして個性的な面々に振り回されっぱなしの探偵……軽快で軽妙な筆致が心地よく、ハードボイルドの要素を愉しめるユーモアたっぷりのミステリなので気楽に読めました、、、
そんな中で特に印象に残ったは、
山藤組の解散騒動の裏に隠された陰謀を暴く『ボス・イズ・バック』、
由子が失踪し、殺人の容疑者になってしまう……ベルちゃんの活躍と探偵が突き止めた意外な真相が印象的な『由子の守護神』、
の2作品かな……愉しめました。 -
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児童ポルノ禁止法違反を取り締まる部署に所属する国枝敦雄は、違法サイト運営者の柳田を逮捕したが、取り調べは難航していた。その国枝がジョギングの最中に何者かにひき逃げされた。首席監察官の入江と監察の本郷、北本らのチームは国枝の上司にあたる生活安全部長の鹿野の所有車がひき逃げを行ったことから鹿野に目を付けた。
監察チームは鹿野には児童ポルノ収集の性癖があり、国枝の事件とのつながりがあることを突き止めたが捜査1課の動きが鈍いことと国枝の部下の荒井と木川への扱いがおかしいことから警察内部からの何らかの圧力を感じ、副総監の藪内が関与していると推測した。 -
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いつものように帰宅した鷺沼に二人組の尾行がついていた。捜査していた事件は六年前の強盗殺人事件。川口老人が殺害された事件だったが6億ものタンス預金があるという噂だった。捜査していくと川口老人の一人娘は主席監察官の村田政孝の妻であった。
その後捜査を続ける鷺沼達の周囲に神奈川県警の公安が現れたりメンバーが監察に呼び出されたり鷺沼の車が全損事故にあったり不審なことが相次いだ。
首席監察官とそれに繋がる警察高級幹部の悪事と隠蔽工作が明らかになりつつも決定打を欠いていた捜査チームはいつもの宮野、福富、彩香のタスクフォースに加え、権力の悪事を許せないマルサの君野や監察の田口を味方に引き入れ巨悪に立ち向かう。 -
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ネタバレ警視庁捜査2課は「サンズイ」と呼ばれる汚職事件を担当している。捜査2課の園崎は国会議員桑原の秘書の大久保が東秋生市の土地買収に絡む汚職に絡んでいるとみて事情聴取したが上層部から圧力がかかり捜査を握りつぶされる。
その後も大久保を追求しようと試みる園崎だったがそんな折、妻の紗子が大久保らしき男にストーカーされている事に気づいた。捜査に対する威嚇とも考えられ大久保に呼び出されたところ、紗子と息子の雅人が交通事故に遭い意識不明となる。
病院に駆けつけ妻子を心配する園崎を訪れたのは大久保子飼いの千葉県警捜査1課の中林、妻子殺人未遂の容疑であった。
政治家側の様々な圧力、妨害、公権力の濫用により追いつめられてゆく園崎、上司の本間や仲間の水沼、千葉県警の山下、北沢の協力を得て大久保陣営に対抗する。 -
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ネタバレ越境捜査シリーズ第4作目
今回から新キャラ登場、女性警官の山中彩香巡査。格闘技と射撃のスペシャリストで美人。非常にベタだが、こういう人を入れておくと物語は展開させやすい。
ってことで、4作目ともなるとマンネリ感は否めず。宮野と鷺沼の絡みなんかは、予定調和マンネリが楽しい俺としても、ちょっと慣れてきてる感じがあるので、飽きやすい読者にはそろそろシリーズから離れていくタイミングなんかも。
政治家とヤクザがグルになった巨悪をやっつけるってのも食傷気味の展開だし、そろそろなんか手を打った方がいいんじゃないか?笹本さん…まぁ、マンネリ好きの俺は、ある程度の間隔さえ空ければ、次回作も楽しく読めるとは思うけど(とかいいつつ新宿鮫とか途中放棄してるんやけど) -
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今回初めて読んだが、警察のメンバーを中心としたタスクフォースチームが法では捌ききれない悪を叩く勧善懲悪シリーズ。
リアリティがあって面白いが、エンディングで尻すぼみ感があった。
それも現実っぽいと言えばそうなるが。
あらすじは横浜で身元不明の死体があがった。
容疑者は特定されているものの、県警の工作により、事件性なしとして処理される。
同時に都内の空き家でも身元不明の死体があがったが、こちらも警察による証拠隠滅で捜査は難航した。
容疑者の片岡は父親が大物政治家で、警察官僚との癒着があり、捜査が思うように進まない。
鷺沼たちタスクフォースチームは片岡を捉えるべくあらゆる手を使って犯人を追い詰める。