白川紺子のレビュー一覧
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ネタバレ花菱夫妻の3作目。
いよいよ花菱家の本家ともいえる淡路島へ。
主な目的は神事を行うことだったが、
幽霊騒ぎがついて回るのはお約束。
孝冬が苦手としていた大叔父と少し歩み寄れたかと思ったら、
亡くなってしまう。
孝冬の両親の死が心中でないことがわかったが、
その過程がはあっさりし過ぎでは?
亡くなった原因も、
姿が見えなくなった孤児院の子供を探して海辺の洞窟に向かい、
子供の方は洞窟に入らず無事だったが、
大人二人の方が満潮で溺死してしまったという、
あり得ないような事故だった。
当主の妻の鈴子が、得体のしれない巫女の下を訪れるのに支障があるという話になった時に、
孝冬の従妹が、出戻りの自 -
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ネタバレわたしがわたしでいられるように。
蚕の繭がなくなった事件を解決した後、急激に烏妃への依頼は増え、熱を帯びた信仰のようになっていく。それに危惧を覚える者が——。
対立する者であった夏の王と冬の王。烏妃という大きな権力を握ることの可能性を持つ存在の危険性を認識した寿雪。彼女を救うためにそれでも険しい道を行くと言動で示す高峻。封一行や千里から烏漣娘娘の歴史や秘密が少しずつ明らかになっていく。感情に戸惑いながらも、1人だった頃より様々に考え、自分の道を歩いていこうとする寿雪がいい。
戸惑っているのは高峻もそうだが衛青も。少しずつでも痛みを伴っても当たり前や慣習を見直していこうとする登場人物たちが