白川紺子のレビュー一覧
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ネタバレ椿屋敷に住む若隠居と呼ばれている柊一と若妻の香澄。二人はお互いの事情で契約結婚です。
柊一の元には様々な相談事が持ち込まれて、という話です。
語り手は椿屋敷です。家です。
香澄は若いのに料理上手の家事万能です。香澄がお客様に出すお菓子が美味しそうで困ります(笑)。
香澄が家を出た理由、それはお世話になっている家の息子との結婚話が発端でした。育ててくれたことに恩があって感謝もしているけれど、それは息子との結婚のためだったのかと思ってしまい、もう元の気持ちで家にいることは出来なくなったからでした。
おばさんが香澄を連れ戻しにきて、自分の探している椿を見つけたら柊一と香澄の結婚を認めると言いました。
その騒動で二人の気持ちにほんの少し恋心が芽生えたような気がします(そうであって欲しい)。
結婚に反対している柊一の弟の檀(まゆみ)や柊一の両親のこと、柊一が養子であることでいろいろ言ってくる親戚等、まだまだ気になることが沢山あり、続きが楽しみです。 -
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ネタバレシリーズ第三弾。淡路島編。
「嘆き弁天」「百日紅の木の下で」「おくま御前」
「嘆き弁天」若者に傷をつけられた弁天様の像が泣き声を出す、という話。傷をつけた若者とその若者に罪をなすりつけられそうになった若者が行方不明になっている。それはなぜか?
巫女のキヨが出てくる。なかなか凄い人である。留吉、自分がしっかりしていれば、茂一まで死ぬことはなかったかも、と後悔するのはわかる気がする。茫然自失、している間に死なれてしまっては…しかし留吉が助かったのはよかった。
「百日紅の木の下で」百日紅の木の下に巡礼の若い女性の幽霊が出る、という話。幽霊は何か歌を歌っている。そして淡路の君に食われてしまう。孝冬も鈴子もこの幽霊は淡路の君の好みではない、と思っていたので、驚く。
女性の幽霊の生前の足取りを追っていくと、すさまじい結末が。巡礼の女性は拐かされ、女衒に売られ、女郎屋から逃げ出した女性だった。父親は拐かした男女を呪う。恐ろしい方法で呪う。淡路の君ですら、同情したのではないか、と思う対応である。魚に食われるくらい、軽いものだ。
孝冬の兄、実秋の恋人の話が出てくる。多分、これは伏線があるのだろう。
「おくま御前」
線香の製造を見に行く孝冬と鈴子。そこで知人から祟りを祓ってほしいと頼まれる。当主が早死にし、当主以外の男子の後継が育たない。それはなぜか?
巫女のキヨ再登場。御前がごぜ、瞽女。祟りはそこにありそう。
そしてまたも、妻と運転手の駆け落ち。花菱分家の喜佐と副島である。吉衛は倒れ、そのまま亡くなる。亡くなる前に吉衛と孝冬は和解し、孝冬の戸籍上の両親は心中ではないことが判明する。吉継は喜佐と離縁。奥様と運転手はそんなに恋に落ちやすいのか。祟りは瞽女が使っていたと思われる木偶が封じられており、それが壁から出てきて、解決する。
ここでも出てくる燈火教。実秋が燈火教に便宜を図っていたことがわかる。
鴻と燈火教と鈴子の事件は関係してくるのか。 -
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ネタバレシリーズ第二弾。
「黄昏の客人」「五月雨心中」「金の花咲く」
「黄昏の客人」お家騒動のあった家で、勘当され、死んでしまった長男が石灯籠に出てくる、という話。「返せ」という幽霊。何を返してほしいのか。大正時代、娘というものの、寄る辺のなさに哀しみを感じる。「鬼滅の刃」でも舞台になったけれど、現実はもっともっと悲惨な境遇だっただろう。
「五月雨心中」華族の夫人と運転手の心中事件。助かった女性は嫁ぎ先から離縁され、実家でも別宅に追いやられ、不遇のうちに亡くなってしまう。その夫人が過ごしていたところに手が這い回る、という話。夫人の無念はいかほどのものか。そして出てくる不気味な鴻心霊学会と燈火教。どのように関連してくるのか。淡路の君に食われたが、運転手はもっと苦しめ、と思うのは私だけ?
「金の花咲く」蒔絵の硯箱についている霊を祓ってほしい、霊の出自を調べてほしい、という依頼。千津さん(鈴子の継母)の知識が活躍する。そして実際に鴻さんが出てくる。うーん、怪しい。幽霊の妹、君子さんが硯箱の幽霊の話をして、希望を持たせる結末に。波田さんがいい男である。
身分制が根強く残り、凋落も激しい時代。そんな中、少しずつ関係が深まっていく、孝冬と鈴子が微笑ましい。
孝冬と鈴子の追う、謎は解けるのだろうか。 -
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ネタバレ下鴨アンティークの7作目の番外編。
良鷹が引き取った少女、幸のお話や、
春野のその後(といっても不思議に巻き込まれただけ)、
最初のお嬢様以外誰のものにもならない紫陽花のブローチのお話と
あれこれあったが、
一番良かったのは、鹿乃の祖母の祖母にあたる女性の嫁入りのお話。
妾の子供が、母親が亡くなった後本家に引き取られ。
女中として働かされ急に嫁に出されたお話かと思いきや、
本妻には隠した気持ちがあって…という意外性が良かった。
小姑にあたる姉妹が急に現れた「兄嫁」に次々と着物を着せようとしたり、
結局夫となる兄が選んだ着物と帯に、
帯締めや帯揚げを選んできゃいきゃいする場面がかわいらしい。
しかも化け物から兄嫁を守るために薙刀をふるうとは頼もしい。
これで最終巻なのはすこし寂しい。 -
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ネタバレ下鴨アンティークの6作目。
白猫の白露はやっぱり祖母だったか。
祖母から預かった最後の着物は、曾祖父の妹にあたる女性の着物だった。
華族である野々宮家を出て使用人と結婚したため、
野々宮家の代々の女性のために縫い
最初に蔵にしまわれた着物だった。
不思議な力を持つ着物を自分のものとして受け取り、
鹿乃は新しい着物を預かっていくことを決める。
自分の予想は良鷹と骨董屋の娘真帆が仲良くなる、だったが、
まさか良鷹が友人の娘を引き取ることにするとは。
まあ、友人が亡くなり、身寄りのなくなった娘が財産目当てに殺されかかるとあっては、
いたしかたないが。
白露こと祖母が『いつ嫁をもらうんかと思てたら、嫁やのうて子供か』と、
言いたくなる気持ちは良くわかる。
番外編がもう1冊あるが、とりあえずこちらが最終巻。
ほんわりとした不思議なお話で良かった。 -
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ネタバレ下鴨アンティークの4作目。
春野のきもさがパワーアップ。
鹿乃の親友の祖父がやっている喫茶店に入り浸っているのも十分怖いのに、
みんなでお茶会と嘘をついて鹿乃ひとりを招くとはもはや犯罪レベル。
慧の恋敵という設定にしても、もうちょっと爽やかにできなかったのか。
仔犬の水滴(硯に水を灌ぐための道具)が良鷹についてきてしまい、
鹿乃いうところの「わんわん」になって、
飼い主のもとに連れて行く「子犬と魔女のワルツ」が良かった。
登場人物がみんなこの世の者ではなかったが、
幼稚園生の鹿乃がかわいかったし、
妹が大事で同級生女子をふりまくる高校生の良鷹が面白かったし、
白と黒のぶち柄の子犬が飼い主、というか妻を助けに来るのも良かった。
兄と妹のように育ってきたが、違う気持ちがあることに気が付いている二人は、
その気持ちの戸惑いながら向き合っていく。
慧が父と一緒に母の法事に行くことにするのも、ゆるやかな変化だ。