白川紺子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本屋をウロウロしていて、この本を発見。
表紙の絵がキレイだったのと、タイトルにひかれて購入しました。
ただ、シリーズものだったらしいのですが、そるを知らずに適当に選んできたので、これはどうやら二作目だったみたいです。
でも途中からでも全然大丈夫でした。
なんとなく、「身近な謎を主人公の名探偵・鹿乃が解く!」みたいな、まあ昨今ありがちといえばありがちな展開を予想していましたが、ちょっとタイプが違いました。
身近な謎には違いないけど、なんというか、マンガの「百鬼夜行抄」を連想しました。
ファンタジー的な要素がある感じ。
「持ち主が愛していたものには、魂が宿る」というの、私もなんとなく「そうかも -
Posted by ブクログ
物語は真っ直ぐには展開してはくれない。
蔵の着物の謎解きを軸にして
物語は末広がりに紡がれ始め
野々宮家の兄妹や慧に繋がる人たちが
紡がれた羅紗の綾模様のように現れては消える。
作者はどこまでの広がりを
この物語に用意しているのだろうか。
心地よさに読み続けてきた物語の色合いが
玉虫の羽のように 光と影の中で変化してゆく。
深い。底知れぬ深さに
今さらながらに身震いがとまらない。
話は変わるが。
野々宮家で3人が交代で作る夕食が興味深い。
季節の野菜の彩りだけでなく その下処理や
調理法まで 食べることへの敬意と造詣を
感じさせる。間違いなく美味しいだろう。
下鴨アンティ -
Posted by ブクログ
紺子先生の他の作品を読んだ時も思ったけれど、情景の描写がとても美しくて脳内が浄化される。美麗ほろ苦中華ファンタジー!という感じ。伏線が所々に蒔かれていて、これが後々のラスボス戦(?)で効いてくるのかなあと思いきや意外と展開が早くて、えっじゃあこれからどんな展開になってくの…?と悶々とさせられます。紺子先生の作品って下衆な悪役は早々に退場させられるイメージが個人的にあるので(超偏見)今後どんな下衆が生まれ消えていくのか楽しみ笑
しかし目の前で、着々とラブが育まれていく様子を間近で見守る衛青の心中はいかほどなのか。私の脳内の衛青はジト目の可愛いやつなんですけど、その目の奥深くには何かドロドロとした