白川紺子のレビュー一覧

  • 九重家献立暦

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    ネタバレ

    「捨てられた」という過去の傷を引きずって生きる主人公が、別の居場所に目を向けられるようになるまでの物語だと思った。
    やたら手順や決まり事の多い献立は、面倒であると同時に絡まった心を丁寧に整えるきっかけにもなるのだと思う。
    母や周囲に関するぐちゃぐちゃな感情の合間に、形の決まった「献立」の描写が入ることで、激情と冷静さの合間をゆらゆら行き来するような心地がした。

    主人公たちの引きずる傷の中心となる「母」の謎は明かされないままだし、傷を癒す決定的な出来事があるわけでもない。そういう意味では、人間関係をメインとした明確な起承転結を期待していると少し物足りないかもしれない。
    個人的には、何かが明確に

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    2021年03月02日
  • 九重家献立暦

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    カバー買い。美しい。
    旧家の年中行事、細かくて手間がかかって、今となってはあまり意味のないこともあるけど、粛々と紡ぐことに意味があるというか。
    効率性とか「意味のあること」を重視してると、それは得るものも大きいけど、
    そればかりだと大切なことも見過ごしてしまうような。
    皆が皆、同じようにせかせか生きなくても。
    資本主義社会の無言の圧をふと感じる今日この頃…

    昔読んだ新聞記事に書かれていた、「文系」の存在意義を思い出した。
    百年も二百年も先の、未来を見据える力。

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    2021年02月04日
  • 九重家献立暦

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    日本の伝統料理や古い伝統行事に関する蘊蓄のセリフが8割なので、そういう描写が好きかどうかで好みが分かれると思います。私は日本の料理や行事にはあまり興味はなかったので、内容は少し退屈でしたが、「後宮の烏」という作品で作者さんを知ったのが理由で手に取りましたので、こういう作品を書かれる作家さんだなあ…という形で楽しみました。同じ作家さんの書いたタイプの違うお話を読むと、どんな作家さんなのか、少しだけ、わかったような気持ちにもなれました。

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    2021年01月12日
  • 九重家献立暦

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     母親が自分と家を捨て、同級生の父親と駆け落ちした。旧家で祖母に厳しく育てられた茜。地元と旧家の重圧から逃れ、大学の時に県外に出たが就職難で実家へ戻る事になり、そこに居たのは母と駆け落ちした同級生の息子だった…

     歪な同居生活。皆が皆お互いに依存している所があって、それでも表面上は上手くいっている。何だか切ないけど、そのバランスが心地良かったです。
     九重家の食事がとても丁寧で、美味しそうでした。
     茜も母親と言う枷から少しずつ離れていけると良いですね。

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    2020年12月21日
  • 契約結婚はじめました。3 ~椿屋敷の偽夫婦~

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    ついに柊一が本気になるの巻。
    しかし、みんな見守ってるけど、二人は気づいていないっていう。
    とっとと両思いになればいいのに……。

    廣田くん、いいやつだなあ。
    10年後くらいに、遥ちゃんとうまくいったりはしないんだろうか。

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    2020年11月22日
  • 契約結婚はじめました。2 ~椿屋敷の偽夫婦~

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    段々とカップルっぽくなってくる二人にニヤニヤが止まらない!
    というか、普通はこの辺の段階は高校生カップルとかなんだろうけど……。

    檀と絢さんのカップルも目が離せないな。

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    2020年11月21日
  • 九重家献立暦

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    家族って何だろうな。と我が身を振り返ってしまう本だった。
    思い返すと昔からの習慣やちょっとしたお作法など、自分の家では結構残っているが、確かに生活様式がかわると、維持することは難しくなって、失われていることもきっとたくさんあるんだろうな。

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    2020年11月08日
  • 九重家献立暦

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    続編あってほしい!

    同作家さんの「契約結婚はじめました」みたいな他人同士(血縁者の大叔母もいるが)で利害が一致して同居するお話ですが、全く違うのはその家は気詰まりしてピリピリしていること。
    なかなかな家庭環境で育った主人公。美人ゆえに、いろいろと気苦労があり、また周りを信頼できないから、人間関係も希薄。それは生きづらいなあ。
    伏線フラグがいっぱいあって、まだまだ回収しきれてないと思うのですが(続編期待!)・・・主人公には幸せになって欲しいな。

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    2020年10月24日
  • 下鴨アンティーク 祖母の恋文

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    シリーズ3冊め。いよいよ筆が乗ってきた感じです。作中の季節は夏あたり、のよう。鹿乃ちゃんの着こなしも涼やかなものが多いです。本当はもっと堅い本やSFを読みたかったのに、これを選んだのは、少し疲れていたせい。綺麗で優しい世界で、童話が読みたかったのかもしれません。そう、この本に収められているお話の少女のように。

    鹿乃の過去や、青年たちのなかにざわめく、鹿乃をめぐってのほのかな恋も楽しいし美しいですが、メアリ・ポピンズや蜜柑のシャーベットの方が恋しいって何事でしょう。寂しいから、なのかな。風鈴草のおはなし。一番好きでした。あまり参考にならなくてごめんなさい。

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    2020年10月16日
  • 下鴨アンティーク アリスの宝箱

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    シリーズ最終巻。

    本編の後日談といいますか、番外編のような内容です。
    個人的にスピンオフ・番外編が好きという事もあって、本書の6篇も楽しく読ませて頂きました。本当、サブタイトルにある“宝箱”のようですね。
    本編の頃から、“野々宮家ルーツ話”がお気に入りだったので、本書では「白帝の匂い袋」が印象的でした。内容はちょいとホラー入っていて、哀しい部分もあったのですが、何より鈴さんと季秋さんがお互いを想う姿に、心が温かくなりました。
    ブローチ目線の「額の花」も素敵な話でした。“物“の意思をくみ取り大切に受け継いでいく事。これぞ、アンティークって感じですよね。
    そして、「鶯の落し文」「山吹の面影」等で

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    2020年09月02日
  • 下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ

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    シリーズ二作目。

    白川紺子さんの他のシリーズも、設定は魅力的なんだけど…。本シリーズ1作目の、あっさりした地の文の感じがなんだかもう一つ面白くなくて、素材は好きだし道具立ては好きなのに、長らく放置していた。で、なんで読む気になったのか。簡単なの。副題に『レモンパイ』ってあったから。私、レモンパイ、大好物。着物の優しい手触りと、お紅茶とレモンパイ。そんなイメージを持って、久しぶりに読んでみることにしたのだ。

    旧華族の令嬢、鹿乃は、兄と、兄の友人との3人ぐらし。彼女は祖母から譲り受けた着物が大好き。でもこの着物たちには、不思議ないわくがあって…。鹿乃が着物にまつわる過去の物語を謎解きしていくと

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    2020年08月30日
  • 契約結婚はじめました。5 ~椿屋敷の偽夫婦~

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    ネタバレ

    本筋の椿屋敷があまりにも穏やかなので、何となくぱきっとしたすみれ荘の、陰りまではいかないシュッとした感がちゃんとある様子に、きゅうっとした。
    それにより星ひとつ増量。すき。

    偽夫婦も勿論きらいじゃないんだけど、しあわせ安全圏すぎてたまに若干物足りない。わがまま。笑
    何だか色々あった本編のあとの、ご褒美としての「その後」みたいな平和さなのだ。
    メイン筋がそれって、珍しいアプローチな気もする。
    これまでの巻の物語を明確には覚えていないけれど、荒ぶらないイメージ。

    少し前に読んだ「後宮の烏」3巻でもそうだったけど、ちらちらと冷徹感が見え隠れするから、きれいを追っていてもそういう感情もあるんだって

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    2020年07月24日
  • 下鴨アンティーク 白鳥と紫式部

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    蔵の着物も最後の一枚。鹿乃と慧が仲良くしてるとお邪魔虫したり、鹿乃の手料理を楽しみにしている慧への嫌がらせでお料理する良鷹が可愛い。生前一度話しただけの良鷹に娘を預ける亘、預かる良鷹。幸の世話をする事で良鷹も新しい生きがいというか責任が出来て、縛られてしまっていることから動けるようになるのかな。本編完結で次は番外編、楽しみ。

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    2020年07月13日
  • 下鴨アンティーク 神無月のマイ・フェア・レディ

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    鹿乃の両親の馴れ初め、曹祖父母の結婚の経緯、慧の両親の事情がわかった今作。慧の危うさや抱えている闇、鹿乃に求めているのは癒しというか、鹿乃の純粋さに救われてるのかなぁ。鹿乃に「好きになってもいい?」と言ってきた春野、本心なのか、それともなにかあるのか。

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    2020年07月07日
  • 下鴨アンティーク 祖母の恋文

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    鹿乃の友人梨々子とお母さんは相性悪いんだろうな。鹿乃の事がなくても、根本的に合わないんだと思う。他人なら関わらなけれいいけど、親子だから面倒。恋文といいながらお祖母さんらしいほんと犬も食わない。春野の本性が出てきた?慧のお父さんらしき人も出てきて、これから楽しみ。良鷹が探り当てた風鈴草の幽霊の真相。せめてあなたが生きていてくれることが・・・、と思っていたのにこんなことになっていたなんて。お墓の下ででも一緒に、思うのは悲しすぎる。

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    2020年07月06日
  • 下鴨アンティーク 白鳥と紫式部

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    気がついたら

    あっという間にここまで読み進めていました。
    素敵、ホントに素敵。
    夢のような時間でした。

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    2020年06月15日
  • 下鴨アンティーク 暁の恋

    ネタバレ 購入済み

    良かった。

    二人が並んで歩ける様になって ホントに良かった。
    お話によっては、すれ違いをし続けて進むものもあるから、ホントに良かった。

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    2020年06月14日
  • 下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ

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    着物を着てお出かけしたくなるようなお話。三章は涙が止まらなかった。京都で空襲があったのを初めて知りました。華族時代の身分違いの恋の悲劇が度々語られますが、三章は本当に悲しい。四章は良鷹目線で探偵役。お嬢様のわがままと主家の身勝手さに振り回されたようで、さよさんが幸せで良かった。

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    2020年06月12日
  • 下鴨アンティーク 雪花の約束

    購入済み

    素敵

    こんなに読み進めても、素敵で、ドキドキワクワクなお話です。

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    2020年06月12日
  • 下鴨アンティーク アリスと紫式部

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    着物に隠された謎。着物に残った様々な思いを文学作品を手がかりに解いていく。京都言葉の穏やかな会話が心地いい。慧も鹿野を思っているようなのに、自分の気持ちをそれとは認識していないよう。春野と知り合ったことで変化していくのかな。

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    2020年06月12日