白川紺子のレビュー一覧
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ネタバレ今回の巻は、締め付けられるような苦しさにも似たものを抱いてしまう箇所が多かった。
婚約者を事故で失ってしまった人が預けた着物、あと1日ずれていれば亡くならずにすんだかもしれない想い人へ贈られた帯、家出の結果他人になりすまし生きてきた女性を探していた老婦人が求めた回転木馬。
物には思いが宿る。
日本に付喪神が伝わっているように。
人の思い、想いは強いから。
想いを込めたものを、それを手元に置いておくことができないほどの想いが込められた物たちがいろんなかたちで持ち主やそれを継ぐ者へ還る。
あるべきところへ導くような、優しくあたたかく、今回は少し苦しい本だった。 -
完結?続刊?
このまま完結でもいいような気もしますが、鹿乃ちゃんの決心とかお兄ちゃんのその後とか春野くんのその後とか気になることもたくさんです。
軸足を蔵の着物からお兄ちゃんの骨董に移しても続けられそう。
そうすると真帆ちゃんが大変ですかね? -
Posted by ブクログ
ネタバレ下鴨アンティーク第2弾。
あっ、鹿乃が携帯使ってる。
あるけど、無精で使わない設定なのね。
今回の文学は詩やクラシックがテーマかな。
アンティークとヴィンテージの違いに目から鱗。
なるほど。
前回慧をざわつかせた春野さんはあんまり出番がなかった。代わりに、鹿乃の友人の奈緒と、慧の後輩の加茂との意外なエピソードが。
他にも大学生の真帆や依頼人のプリシラ、彼女に着物を譲った誓一など、レギュラー入りしそうなメンバーが続々。
慧のことがほっとけない鹿乃と、年頃の娘をもつ父のような態度の慧。
奈緒と加茂も…。
「あの人が何に思いわずらうこともなく、幸せでいてくれたらいい。あの人には苦しいことやつ -
Posted by ブクログ
鹿乃の両親の話が別章で出てきます。
慧のお父さんの話もちらり、また春野もレギュラー化してきて、これからどうなっていくのだろう。
内容(「BOOK」データベースより)
京都、下鴨―。ある日、喫茶店店主の満寿から両親の話を聞かされた鹿乃。鹿乃の母は満寿の店の前身である喫茶店「玻璃」で働いていたウエイトレスで、父はそこの常連客だったという。鹿乃は稲妻が描かれた帯を手がかりに、幼い頃に亡くなった両親の馴れ初めをたどりはじめる。また、蔵から出した枯れ菊の着物が、慧の父親に深く関係しているものだと知り…!?それぞれの「過去」が明かされるシリーズ第4弾。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読後最初の感想は一言。「何この鬼切り!」
今回は三枚の着物の謎解き。どれも鹿乃ちゃんがあぶなげなく解いていくようになって頼もしい限り、ながら、今回の着物は三枚とも、心の中に残るしこりを思わせるものばかりだったような。
鹿乃を思う気持ちを自覚した慧は、鹿乃が大切すぎて壊せない、のに、鹿乃からの告白を受けて凍り付く、ところで終わってるのは何故ですか白川先生!
絶対に傷つけたくない、本当には女性としても想っているけど大事な大事な鹿乃ちゃんに想いを向けられたら慧は受け止めることができるのか、それとも荷物まとめて逃げるのか。まあ、鹿乃を泣かせて逃げるのを許す良鷹じゃないとは思う、けども。