あらすじ
寿町四丁目にある通称<椿屋敷>。そこに住む柊一は、若くして隠居暮らしをしているため、若隠居と呼ばれている。そんな彼のもとに嫁いできた、19歳の香澄。しかしそこには秘密があった。ふたりは利害の一致から結婚した、偽装夫婦なのだ。町の相談役である柊一のもとには、たびたび近所から相談が持ち込まれるが――。「家」が語る、わけありな人々の物語。
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Posted by ブクログ
初めましての作家さん。面白いなと思ったのが、語り手が「家」なんですよね。椿屋敷に住む若隠居と呼ばれている柊一と奥さんの香澄の心境がわかりやすかったし、2人をとりまく人たちも個性強くて面白い。全5巻のシリーズの一作目。契約結婚した2人の続きが気になるので、すぐ2巻を読もうと思います。
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語りが家で、新しい視点。白川先生の本は、掃除、洗濯、料理をきちんとこなしてる人がたくさん出てきて、自分の生活を反省させられます。私も見習いたいわ。
契約結婚の2人が微笑ましくて、先の展開がとっても気になります。きっと仲良しになるんだと思いますけど。
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シリーズ1作目。
全体的にほんわかしてて読んでて癒されます。
2人の落ち着いた人柄もよき。
日常の謎もあってその点も好きでした!
続きを読むのが楽しみです♪
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椿の咲き誇る古い家に住む“若隠居”と、彼と利害の一致から契約結婚した香澄。
まあ、それなりに相手を好ましく思っている男女が一つ屋根の下にいればね……という。
『下鴨アンティーク』と同じ作者だから読んでみたけど、あっちは洋だけど、こっちは和。
がしかし!
まさかの一人称が全部家!家目線!
これにはビックリ。
プロローグだけかと思いきや、全編家目線!
血の繋がらない子を引き取って、自分の息子と結婚させようとしてたのに、家出されて他の男と結婚……て、赤僕の両親みたいだなー、と。
あのおばさんは、最初から香澄を息子の嫁にしようと育てたわけではなく、親がいないからと恥ずかしい思いをしないように厳しく育てていて、ふとした弾みで息子の気持ちに気付いて一人で先走ってしまったのでは?と思ったけど、どうなんだろう。
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とても読みやすく面白かった。
語り手はこの偽夫婦が暮らしている家です。
主人の柊一さんと妻の香澄さんふたりとも利害が一致して
契約結婚をしているのだけど、とても仲のいい偽夫婦で読んでいるとわかるようにふたりとも惹かれあっているのがよくわかるので2巻、3巻ではそこをどんなふうに距離をもっと縮めるのかなぁと思っています。
個人的に香澄さんのような清楚な女性には憧れるので好感をもてます。なんとなくビブリア古書堂の事件手帖の栞子さんに似た感じがいいです。
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ずっと気になっていた本です
続けて買うと決めました
出てくる人たちが(家も)
どこかいびつでも自分に正直であろうとするから
それを見守っていたい気分になりました
人の感情は揺さぶられても
そう簡単に方向転換できないから
ゆっくり無理のないように向きを変えていけばいい
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椿屋敷に住む若隠居と呼ばれている柊一と若妻の香澄。二人はお互いの事情で契約結婚です。
柊一の元には様々な相談事が持ち込まれて、という話です。
語り手は椿屋敷です。家です。
香澄は若いのに料理上手の家事万能です。香澄がお客様に出すお菓子が美味しそうで困ります(笑)。
香澄が家を出た理由、それはお世話になっている家の息子との結婚話が発端でした。育ててくれたことに恩があって感謝もしているけれど、それは息子との結婚のためだったのかと思ってしまい、もう元の気持ちで家にいることは出来なくなったからでした。
おばさんが香澄を連れ戻しにきて、自分の探している椿を見つけたら柊一と香澄の結婚を認めると言いました。
その騒動で二人の気持ちにほんの少し恋心が芽生えたような気がします(そうであって欲しい)。
結婚に反対している柊一の弟の檀(まゆみ)や柊一の両親のこと、柊一が養子であることでいろいろ言ってくる親戚等、まだまだ気になることが沢山あり、続きが楽しみです。
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契約結婚と言うからどんな生活をしているのかと思えば、掃除も行き届いていてご飯も丁寧に作られて中々に仲睦まじく暮らしている。
そこへご近所さんの困り事やらを押し付けがましくなく、さりげないヒントで解決していく。
ゆったりとした流れのホッコリする温かい作品でした。
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椿屋敷と呼ばれる家に住む男女二人のお話。
恐らくですが、集英社オレンジ文庫を読むのは今作が初めてです。
「契約結婚」という言葉が気になって手に取りましたが、思っていたより修羅場は少なく、ずっとハートフルほのぼのストーリーでした。
普段、恋愛に関連するような作品を読まないのですが、こういう作品ならありかな? と思えました。
椿にまつわる話が要所要所に登場するのと、趣のある日本家屋での暮らしが描かれていて、それだけでも楽しめる作品です。
シリーズ作品のようなので続きも読みたいと思います。
あんまり頭を使わずに読書をまったりと楽しみたい人にオススメしたい一冊です。
全体的にほんわかしたお話です。築六十余年の家目線、椿の花、美味しそうな料理…契約結婚でも仲が良く、これからどう二人の仲が深まるのか楽しみ。
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この作者の他の作品が好きなのでこちらも読んでみた。
最初、語り部が家、っていうのにびっくりしたけど結構しっくりくる。
内容もなんとなく展開は読めるものの楽しめた
2022.3.4
30
Posted by ブクログ
読みやすいのですいすいーっと。偽夫婦はほんわかしていて読んでてイヤな気持ちにならないのがよかった。あと美味しそうなものが出てくるのも読んでて楽しい。椿って沢山種類があるんだなーと思い、ネットでどんな花か調べながら読んだ。
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白川紺子さんの知的で奥深い文章は大好き。
でも同じオレンジ文庫の「下鴨アンティーク」が
好きすぎて なかなか次の作品に手を伸ばせなかった。
アンティーク着物の描写にうっとりしたあの世界から
ようやく抜け出して 今度は美しい椿。
白川さんがモチーフに選ぶ美しいものたちは
脇役に過ぎないのだけれど 登場人物たちの心情に
とてもぴったりと寄り添って その美しさに深みを増す。
このシリーズを読み進めることに 決めました。
ウズウズします
若年寄り?な落ち着きある旦那様と分け合って契約結婚した若奥様のお話。
お互い好意はあるんだけどあまり甘い方向に進まずなんだかムズムズしてしまうんだけど、そのムズムズが甘酸っぱくてクセになります
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語り手が家なところが最初は違和感だったけど、慣れると気にならなかった。読みやすくていいかな。これからもなかなか進展しないイライラさせる二人なんだろうなぁ。
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いきなり家視点で始まってビックリ。
あずかりやさんを読んだ後だったので、意外な共通点になおさらビックリ。
家を飛び出した19歳花嫁修行中の香澄は、通称「椿屋敷」に住む柊一…若隠居と呼ばれている小説家と偽装結婚している。
(籍はいれているが、お互いに干渉しない協定を結んでいる)
椿をテーマに椿屋敷に持ち込まれる謎解きを柊一が解決していく。
香澄は家事万能なスーパー主婦な19歳(こんな子いる?)どうやら育ての親に厳しく仕込まれたらしいけど、高学歴な税理士の女性が娘に高卒で花嫁修行させる…?
そりゃ家出もしたくなるよ…。
柊一は御家騒動と弟に対する気持ちでわりと達観してたのかもしれないけど、最後に香澄のナイスフォローにどうやら自覚したらしい…。
ブリ大根やチーズケーキをさらっと作れる19歳…すごっ!
●水曜日の魔女…通学路に現れる水色のコートの女の話を近所の小学生に相談された柊一と香澄。その子のママは、産みの母である妹が、子供を取り戻しにきたのではと取り乱す。
鰤大根、ママレード入りマフィン、チーズケーキ、鶏肉の南蛮漬け、ネギのぬた、春巻、高菜チャーハン
●月の光…祖父の遺言でとある椿の鉢を届けることになった孫の由紀也。柊一からもらった椿を届けに行くと、孫娘が出てきて、祖母は認知症で老人ホームに入っている、それは受け取らないと険もほろろな態度。困り果てた由紀也君が相談にくる。
鱈の煮付け、揚げ出し豆腐、大根ご飯、タルトタタン、チョコナッツタルト
●花いくさ…
香澄の婚約者…もとい家族が現れた!嵐の予感。
それとは別に、親友の結婚祝い用に椿の鉢植えを柊一に依頼した人が、結納前日に親友の婚約者と駆け落ちした!椿の鉢植えの行方も不明。
パウンドケーキ、ポテトサラダ、イワシの梅肉はさみ揚げ、お揚げと大根の味噌汁、イワシのつみれ汁
●追憶の椿…香澄を返せとおばが乗り込んできた!法律上結婚している二人を認めないとかみつく。香澄の事情が明らかになる中で、柊一は自分の事は聞くなと胸襟を開かず、それに香澄は傷ついて、おばの家に戻ることに。
ツナじゃが、オイルサーディンのガーリック炒め
●すみれ荘にて…柊一の弟、檀の酒による失敗談とブロークンハートの話。
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訳あって契約結婚した二人が日々起きるちょっとした事件を解決したり、読み進めると結婚した理由がだんだんわかってきます。若いはずなのに老夫婦のような二人でこういう生活に憧れます。
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ほのぼの系のお話。
毎回、いろんな椿が登場するのでスマホ片手に調べながら読んでます。
お料理も美味しそうだなぁと思いつつ、丁寧な暮らしをしている偽夫婦が微笑ましい。
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3人称視点かと思いきや、登場人物たちを見つめる家目線の話。この設定自体は面白いからもうちょっと活きても良かったのではと思うところ。
やっぱり家の問題ってめんどくさいねぇ。結婚とか出産とか後継とか遺産とか。
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正確に書くと星3.8。
椿にまつわる謎解きの話が主で、ちゃんと意外性もあり読みやすくて面白かった。
白川さんの小説はキャラクターの良さや、ちょっとレトロな感じがあり、続きが読みたくなるものが多いと思う。
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通称<椿屋敷>ーーそれが私だ。と、「家」が物語を語っていくのが新鮮だった。ところどころ、「家だって夜になれば寝る」とか読み手に聞かせるのも面白かった。
その家に住む、若隠居と呼ばれる27歳の柊一と、彼に嫁いできた19歳の香澄は、利害の一致で結婚した偽装夫婦(入籍済)。なぜそういう結婚をしたのか、ということが語られないまま話が展開していく(家が詳しい事情を知らないから)。とはいえ、2人は仲睦まじいように見えるし、お互いを大切にしているのも伝わってくるしで、によによする。椿屋敷が舞台になっているためか、椿の描写が数多くあるのはもちろん、香澄が作るご飯・お菓子の描写がすごく美味しそうで驚いた。
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どこかで購入して積読になっていた作品。
気分的にちょっと甘い系が欲しくなり。
タイトルだけしか知らなかったので、読み始めて、思っていたよりも(いちゃ甘系かと思っていた)いい意味で期待が裏切られて嬉しかった。
20代後半?なのに若隠居と呼ばれる主人公と19歳の奥さん2人が軸になっている。
椿屋敷と呼ばれるだけあって、作品に出てくる椿の種類の豊富さに驚く。椿に絡めたいろいろな事件に2人は巻き込まれるが、どの案件にも穏やかな空気感が心地よい。
続編が5巻まであるようなので読破したいと思っている。
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椿屋敷という家が語り部になっているのが面白い。
そこに暮らす書類上は夫婦のふたりと、訪れる人々の、家族にまつわる話。
思い合っている場合でも失望していることでも家族だからこそ言えないことがある。それによって拗れてしまうことも。
柊一と香澄が結婚したのは勢いというには唐突すぎる気がする。せめて香澄が成人していればよかったんだが。
養親にしても高校卒業後進学も就職もせず結婚させようとするのはどうかと思う。
柊一の弟にしても香澄の家族にしてもちょっと独善的すぎる。
夫婦の間も含めて周りとの関係も変わっていくのかな。ある意味ひとめ惚れというのも間違いではないし。
色々な椿が出てくるので検索したくなった。
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話も文章もほんわりやわらかく、お茶を飲みながらのんびり読みたいような一冊。「家」が語り手というのは、物語の舞台や視点、語り手が知りえる情報など、かなり制約が多くて書くのが難しいだろうと思うのですが、違和感をさほど覚えさせずにスルスル読めるのは流石ですね。
全話において椿がキーアイテムとして登場しますが、今後の一話一話全てに椿を絡めるのも難儀だと思うので、このスタンスのままシリーズを続けるのは大変だろうなぁ;
日常推理物としての謎や仕掛けはやや弱いものの、偽夫婦のほんわかとしたやりとりで癒されるので、むしろそこを楽しむべきお話なのかも。
そしてまた、この筆者も……飲食物の描写がうまいんだよなぁ……どの話においてもこれでもかとばかり美味しそうな食べ物が存在を主張してくるので、とんだ飯テロだよ……(笑)
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後宮の烏にはまって購入。
序盤は訪ねてくる人のお悩み解決って感じで、こんなものかーとなかなか読み進められなかったけど、柊一さんや香澄さんの話が深まるにつれて楽しくなってきた。
少し距離の縮まった二人が、この先どうなるのか気になるから、2巻も買ってみようかなぁ。
香澄さんの作る料理や、ちょこちょこ出てくるどら焼きがすごく美味しそうで、食べたくてしょうがない。
檀くんは感じ悪かったけど、最後のお話で一気に好きになった。
Posted by ブクログ
タイトルからどんな話なのかと思っていましたが、姫嫁の日本版って感じでしょうか? ぶっちゃけ、こんな古風な19歳はいないと思うけど、ファンタジーとして面白かった。ただ、オレンジ文庫である理由はイマイチ分からず、コバルトで良かったんじゃないかなと感じた。家の一人称がやや分かりにくくて混乱する。
Posted by ブクログ
地主の息子と、その夫婦。
新婚さんだけれど、その実…。
連続短編で進んでいきます。
語り手は何と、彼らの住む家。
これはこれで新しいな、という感じです。
一体何故彼らは結婚を急いだのか
しなければならなかったのか。
互いに干渉不可、という約束をしていましたが
少しずつそれが分かっていくという。
ブラコンの弟は、嫁を財産目当てと思ってみたり
そんな彼の失敗が出てきたり。
この勘違い、いつ気が付くのだろうか、という
面白さもあります。
家主たる二人も、何だかほんわりしてますし
これはそのまま進むのか、それとも…な展開。
全ての話に、椿が関係してきます。
一話完結で、それに伴って出てきた二人の背景も
1冊中には解決。
人間関係、複雑そうですけど。
Posted by ブクログ
椿屋敷の家が主体で話す物語
そこに住む柊一27歳と訳アリの妻香澄19歳のはなし
隣のアパートの大家すみれさん柊一の叔父にあたる
すみれ荘にすむ
絢
柊一の6歳年下の弟 檀