白川紺子のレビュー一覧
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ネタバレ椿屋敷という家が語り部になっているのが面白い。
そこに暮らす書類上は夫婦のふたりと、訪れる人々の、家族にまつわる話。
思い合っている場合でも失望していることでも家族だからこそ言えないことがある。それによって拗れてしまうことも。
柊一と香澄が結婚したのは勢いというには唐突すぎる気がする。せめて香澄が成人していればよかったんだが。
養親にしても高校卒業後進学も就職もせず結婚させようとするのはどうかと思う。
柊一の弟にしても香澄の家族にしてもちょっと独善的すぎる。
夫婦の間も含めて周りとの関係も変わっていくのかな。ある意味ひとめ惚れというのも間違いではないし。
色々な椿が出てくるので検索したく -
Posted by ブクログ
ネタバレ「家族になる」というのは存外難しいのかもしれない。
当たり前だと思っていた「普通の家族」が何と幸せなことかと。
表はいいように装ってはいても(主人公はまだ分かりやすい方だが)大叔母も、駆け落ち相手の息子も、内心は色々なものを抱えていた。
しかも綺麗なものではないもの。
闇や醜さなどなど。
それでいて、家族、親が呪いにもなる。
怖や怖や。
実際に何処かの旧家の習わしがモデルなのだろうかと感じるほど、かなり詳細な季節行事に季節折々の料理。
その場面は楽しげであり、少し小言はありつつも、家族団欒な光景。
このまま「家族」になれるのだろう。
そう思っていたのに、平和では終わらないのがこの話。
終盤の -
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シリーズ第五弾。
前巻同様、「ここで切るか・・。」という絶妙な盛り上がりどころで次巻へ続く本編。
何だか、春野君が徐々にサイコな人になってきている気がします。悪い人ではないのでしょうが、鹿乃をお茶会に誘う為の嘘とか、“怖っ”という感じです。さすがに慧に叱られて謝っていましたけど。
で、今後の展開は慧の覚悟にかかっているのですが、自己否定感が強い上に、社会人男性が女子高生と云々とか、世間からどう思われるのかも含めて色々と逡巡してしまう気持ちも解ります。
鹿乃の真っ直ぐな想いは受け入れてもらえるのでしょうか。次巻に期待です。
そして、“サイドストーリー枠”の第四話「子犬と魔女のワルツ」は鹿乃が幼 -
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ハイハイハイハイご馳走様でした!!(ぱんぱん)……と自棄を起こしたくなるような仲良しぶりでの大団円でした。もう一波乱二波乱あるかと予想していましたが、存外すんなりと、落ち着くところに落ち着きましたね。まぁそりゃそうか、あれだけ思いあっていたわけですし(笑)
それにしても……香澄さん、家事力も人間性も完璧か……(汗)
ついに本編にボリュームで勝ってしまった「すみれ荘」シリーズは、とっちらかったまま完結してしまったような印象。それはそれで、「すみれ荘」らしいのかな(笑)
巻末の、檀くんの愛犬視点の「小春日和」は胸にグッと来たものも、最後の最後はこの作品最大の特徴だと思っている「屋敷」視