白川紺子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界がどんどん広がりを見せていって、はやく全貌を知りたいような、これ以上何も起きないでほしいような、不思議な気持ちで読み進めています。
誰とも関わらないはずの烏妃は、その後も徐々に人との繋がりを増やしていて、今までの烏妃とはまるで違う。
神秘さは薄れてしまうかもしれないけれど、人との関わりでしか得られないものがどれ程多いことか。
そこに触れるにつけ、すこしほっとするような気持になる。
今後彼女が裏切られることがないように、願わずにはいられない。
そして3巻目にして、高峻のイメージがすこし変わったかもしれない。思いがけない鋭さと中庸さに驚いた。
「信じる」ということについて、彼が話した内容が -
Posted by ブクログ
通称<椿屋敷>ーーそれが私だ。と、「家」が物語を語っていくのが新鮮だった。ところどころ、「家だって夜になれば寝る」とか読み手に聞かせるのも面白かった。
その家に住む、若隠居と呼ばれる27歳の柊一と、彼に嫁いできた19歳の香澄は、利害の一致で結婚した偽装夫婦(入籍済)。なぜそういう結婚をしたのか、ということが語られないまま話が展開していく(家が詳しい事情を知らないから)。とはいえ、2人は仲睦まじいように見えるし、お互いを大切にしているのも伝わってくるしで、によによする。椿屋敷が舞台になっているためか、椿の描写が数多くあるのはもちろん、香澄が作るご飯・お菓子の描写がすごく美味しそうで驚いた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ後宮の烏の作者さんの現在もの別シリーズ。今作は長編の序章といった感じです。
和風な世界観とか過去の因縁とか好きなんですが、今作はちょっと琴線に触れなかったです。
長野での人間関係、くれなゐ荘での新たな暮らし、過去の因縁、加えて澪の転校先での学校の話などてんこ盛りで、情報量が多かった!
序章だからこれで正しいのだろうと思いますし、これから掘り下げていくのだろうと思うのですが、どれも広く浅くでちょっと印象に残らなかったです。
とはいえ、ギャグ要素のまったくないシリアス具合は好みでした。
全体的にセピア色のベールがかかっているような重めのシリアスさで、そこは一貫してぶれなくてよかったです。
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購入済み
説明が多い巻でした
5巻を読み終わった時は、もう、本当に呆然として、呆気に取られ、何故、ここで終わるんだ!続きが気になって仕方がないじゃないかぁぁ…と、思っていたのですが、あの震える様な感動の余韻は感じられず、踊り場に居るような気分になりました。
何だかもやっとする読後感で、少し残念です。