あらすじ
後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、少女だったと言う者もいた。彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物さがしまで、何でも引き受けてくれるという――。時の皇帝・高峻は、ある依頼のために烏妃のもとを訪れる。この巡り合わせが、歴史を覆す「禁忌」になると知らずに。 【目次】翡翠の耳飾り/花笛/雲雀公主/玻璃に祈る
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後宮の奥深くに住みながらも夜伽をしない特別な妃、「烏妃」。彼女は不思議な術の使い手で、頼まれれば依頼者の差し出す代償と引き換えに、呪殺、祈祷、失せ物探しと何でも引き受けてくれるという。そんな彼女のもとへ、あるとき皇帝がやってくるところから始まる、中華風ファンタジー兼ライトミステリー小説。
コバルト文庫出身の作家だからなのか、少女小説のような雰囲気もあってとても読みやすいです。硬質な烏妃の姿と言葉が非常に印象的で、美しい表紙イラストと相まって、あっという間に本の世界に引き込まれます。また、どの巻も連作の短編で構成されており、いずれのお話も謎解き短編として充分楽しめますが、共通して描かれる烏妃と皇帝のささやかな交流が二人の孤独をかえって際立たせているようで、大きな伏線と思われる二人の関係とそれにまつわるさまざまな謎とともに、先が気になってつい読み進めてしまいます。個人的には、衣装や風景を表現する作家の文章力を強くアピールしたい! ぜひ読んでみてください。
感情タグBEST3
続編を求む
何となく、あらすじを読んだら「夜伽をしない妃」に惹かれて購入し読みました。
どちらかと言えば期待もそこまでなかったのですが、最初からガッツリ掴まれました。
読み進めていく中、情景が目に浮かび、言葉の使い方もとても美しかった。
内容もとても読み応えがあり、読むのがこんなに楽しかったのはいつ振りだろうか?というのがざっくりとした感想です。
本当に続編を書いて頂きたい。
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難読漢字も、馴染みの薄い固有名詞も多いので慣れるのに少し時間がかかったけれど、それが世界観を補強していて没入感が高かった気がする。
アニメ化しているようなので見てみようかな。
Posted by ブクログ
◯では、私はいま、からっぽになったのだな(128p)
◯腰にさげた花笛が揺れる。それが、甲高くさえずるように鳴った。(163p)
◯「青は茶をいれるのがうまい。飲んでみるか?」
寿雪はすこし間をおいて、ただうなずいた。(318p)
★高峻と寿雪の関係が良い。ぶっきらぼうな態度ながらお互いをとても気にかけている。二人とも強いが、お互いを必要としている。
Posted by ブクログ
アニメの続きが待ちきれず原作を読むことにしました。侍女の九九が主人公の寿雪に「娘娘が○○らっしゃることは、知っています」と秘密を打ち明ける場面が好きです。主人と侍女というだけではない、少女ふたりの関係性に心が温かくなりました。冰月はアニメと随分印象が違い、原作からは穏やかな人柄がしのばれました。
Posted by ブクログ
ファンタジー小説で、描写が細かい割に読み進めやすい。
人物も多いけど多すぎず漢字だから覚えやすい。
1巻で皇太后との争いがあっけなく終わってしまったけど、その後の話の膨らませかたも無理がなく引き込まれる設定。
続きが楽しみ。
Posted by ブクログ
王宮ミステリー
古の中国文化を味わっているようで楽しめた。
話の中に出てくる花や物が素敵…
帝がなぜ烏妃にこだわるんだろうなと思ったら、一人を強いられている理由を知りたかったからだったんだ。
心根は優しいけれどちょっと不器用な寿雪、感情を表に出すことがないけれど思いやりのある高峻、ひょんなことから烏妃の侍女となった九九…人間性豊かな登場人物達の関係性が微笑ましかった。
一番印象に残っているのは高峻のあげた象牙の櫛を寿雪が侍女の九九にあげようとしたところかな(笑)その話を寿雪が高峻に話しているとこが面白かった(笑)
寿雪「象牙の櫛をやろうとしたら、怒ってしまった」
高峻「私がそなたにやったものではないか」
寿雪「いらなければ捨ててよいと言ったであろう。いらぬから、九九にやろうと思ったのだ」
一中略一
高峻「ひとの贈り物を、勝手にやるやつがあるか」
寿雪「捨ててもよいと言ったくせに」
高峻「捨ててよいとは言ったが、他人にやってもよいとは言っていない」
Posted by ブクログ
今はなきコバルト文庫の大賞を取った人らしい、という作者さんの情報を読んでから本編へ。
懐かしいコバルト感笑。女子中高生向けのラノベってこれこれ笑!!コバルトの中でも恋愛要素少なめの真面目系?なやつ寄りですね。
関係ないけど昔追ってて完結したシリーズも死ぬまでには読まないとなぁ
追)コバルト文庫もオレンジ文庫もパッケージが違うだけで中身は同じらしい。
Posted by ブクログ
烏妃の役目、冬の王としての務め、独りで朽ちる定めを受け入れていた寿雪が、幽鬼を祓う仕事を請け負ううちに、独りではなくなっていくという流れが良かったです。後悔や未練を残して死んでいった幽鬼が紡ぐ人情に溢れた物語も良かったです。九九や高峻の不器用な優しさが滲みますね。心を知って変わっていく寿雪を追うことができて良かったです。
Posted by ブクログ
登場人物の名前、建物などの読み方が難しく
行ったり来たりしながら読んだためか
いまいちのめり込めない
そこがクリアされれば、個人的にはかなり好みの内容。
読み終わったら、アニメも見てみたい。
Posted by ブクログ
読み応え抜群。
これから先、恋愛に発展するのかな…
発展したらしたで面白そう。
推理ものかと思って読んだら、普通じゃないけど術使ってた。
それはそれでよかった。
読み応えがある
古い中国風の国家に似たようなシチュエーションで、背景がしっかりと作り込まれていて、簡単に作中に浸ることができました。程よい難しさの人間模様が気に入りました。
言葉にならない静けさに心が揺れ
静かに時に激しい鎮魂歌の様な物語を肌で感じて、泣きながらしみじみと楽しみました。情緒溢れる語り口に魅せられ、何度も読み返して、この世界観に溺れてしまいそうです。とても素敵なお話でした。
情景がアニメのように浮かびます
文章が流麗というか綺麗です。文章を読むと次々と情景が浮かんできて、表紙のイラストのせいかアニメーションのように頭の中でストーリーが広がっていきます。烏妃寿雪と皇帝高峻がどのような物語を紡いでいくか楽しみです。
あっという間に読んでしまう
世界観が好みだったので購入しました。
漢字だったり役職だったりなかなか覚えられないですがとても面白く、するすると一日で読んでしまいました。
これからどう展開していくのか楽しみです。
不思議な世界
作者さんの他の作品が好きで購入しました。
独特の世界観がすごく丁寧に書かれていて引き込まれます。この先どうなるのかとても楽しみですすでに出ていた続きをまとめて購入してしまいました。
Posted by ブクログ
読み慣れない単語が多くて…ふりがなが頻繁にふってもらえても読みづらかったです…。
話がどうなるのか気になるのでこの先も読んでみようかなの気持ち。
Posted by ブクログ
以前、アニメを見てから原作を読みたいと思いつつ読めていなかった作品。
アニメは視覚的に覚えやすいけど、名前とかは漢字で見ないとしっかり覚えれないので見て読むのが一番理解が進む
好きな世界観
人の名前読みが難しかった。
寿雪の人柄によって後宮の人々に慕われて、何代も続いた孤独な烏妃が救われて良かったです。本当に烏が勝てるのかハラハラしたけれど、誰も悲しい未来が来なかったのでそれぞれの新しい生活が続いている様子もわかって良かった。
Posted by ブクログ
後宮の烏シリーズ1作目。
普段中華系のものを読まないので最初世界観や人物名に慣れず入り込めなかった。慣れれば面白いし読みやすい。
下記4つの短編で構成されている。
1.翡翠の耳飾り
烏妃(寿雪)と高峻の出会い、それぞれの2人の過去の話。とにかく人物が多く読み難い。ここを我慢すればスッと物語に入れると思う。
2.花笛
3.雲雀公主(ひめ)
4.玻璃(はり)に祈る
Posted by ブクログ
難しい漢字や読みずらい漢字が多かったように感じたが、内容はとても面白かった。後宮物語にはありきたりな展開ではあったが、烏妃という新たな位があることが他の後宮物語にはない面白さを生み出していたと感じた。
Posted by ブクログ
中国の読み方は中々なれないが、面白かった。
ここから、絡まっていくのかなと、続きも読みたい。
謎は解決されているので、一冊で読みごたえはよかった。
Posted by ブクログ
大好きな中華幻想譚
アニメだけでは登場人物の背景や相関関係が理解できず原作を読むことにした。それで、アニメは原作に忠実に作られていることがわかった。
Posted by ブクログ
会社の人からおすすめで貸して貰って読みました。
中華風のこの手のストーリーを読むのは初めてで、最初役職や登場人物の名前の読み方が難し過ぎて、フリガナを確かめるためにページを行ったり来たりしていました笑
烏妃の寿雪の少し意地っ張り?な性格や高俊のなんとも読めない性格が、後半になるにつれて相性の良い2人だなあと感じてきます。
ストーリー展開も面白かったです。
ファンタジーやキャラクター性の強い小説が好きな方は好まれる作品なのではと思います。
★5段階評価だと★3.7ぐらいの気持ちです。
Posted by ブクログ
アニメを見てから本を読んだのですが、寿雪と高峻の声を表す表現がアニメの声色とマッチしててよかった。声優さんも考えてこんな声になってるんだろうなー、すごいなぁ。
本の方が詳細な描写があって理解が深まったけど、アニメも面白かった。
Posted by ブクログ
アニメで観てハマりました。
こういう世界観のしっかりしたファンタジー、大好きです!
十二国記も精霊の守り人も空色勾玉も。
アニメだと固有名詞が音だけではよくわからなかったのが、小説だとするする頭に入ってきました。漢字とルビの文化ってすごい。宦官たちもみんなイケボでかっこいいので誰が誰やらでしたが、原作ではしっかり描きわけられていました。
(アニメもすごく上手に原作を生かしていると思います)
基本一話完結ものですが、主人公寿雪と皇帝高峻の気持ちや互いの関係が少しずつ変化していく様子が丁寧に描かれていて、(他の登場人物もみんな)この先も応援したくなります。みんなそれぞれつらい思いを抱えていて、でもすごく一生懸命生きているから。烏や烏連娘娘の謎も気になる!
暗いような明るいような
後宮を舞台にした若い皇帝と主人公である幽鬼や呪いを祓う特殊な立場の十代のヒロインの話。よくある話の組み合わせですが、文章が読みやすく、話の内容もドロドロの権力争いから、身近な大切な誰かを思うほのぼのとした話が混ざっていて面白かったです。
Posted by ブクログ
アニメを見て原作を読んでみた。
ほぼほぼアニメ通りと言うか原作通りと言うか…
アニメのシーンを思い返しながら読み進めることができたけど、やはり文章の方が情報量が多くそれぞれの思いや繋がりが豊かに感じられるように思う。
Posted by ブクログ
続巻購入したので久々に再読しました。
寿雪と高峻の関係性ってこんな感じだったかー。
もう少し距離近くて表情もあった気がするけど、アニメの記憶があるからだろうなー。
九九助けて、温螢らに助けられるところが好き。
雲雀公主……切ない気持ちになる……
泊鶴宮、鵲巣宮、鴛鴦宮、飛燕宮……
この作品は先帝時代の妃も出てくるしあっち行ってこっち行ってするので何処が誰の殿舎か、読み切ってまだ曖昧(笑
アニメももう一度観たくなりました!
Posted by ブクログ
アニメで見ておもしろかったので、この後どうなっていくのかが気になり、本で読んでみることにしました。
アニメで見ていたので、キャラクターや世界観を把握した状態で読めたということもあって、とても読みやすかったです。読んでみて、アニメは小説にかなり忠実に作られていたんだなと思いました。
1巻はアニメで見たところまでだったので、2巻以降でどうなっていくのか、読むのがとても楽しみです。
Posted by ブクログ
主な登場人物二人の恋愛に発展しそうでしない関係性が面白い。一話一話が完結していて少しずつ人間関係が変化する様が楽しみでもある。
言葉は難しめだけれど気楽に読める軽さがいい。
Posted by ブクログ
完結してるのと話は好みだったので全巻読んでみたいが、漢字が割と難しく、頭では読み方振ってないのが途中で振られてたり、頭の方で振られてて道中なかなか読み方が分からなくて行ったり来たりが多いのがマイナス点。
Posted by ブクログ
美味しいお菓子のように大変に読みやすい本。コミック感覚のストーリー。
健気な主人公と運命によって実らない恋。
テーマは違うけれど「みをつくし料理帖シリーズ」 髙田郁を思い出す。
中国ぽさと主人公への感情移入を味わうには良い本。優しい人たちが織りなす可愛らしい物語。本格的な歴史小説を期待するとちょっと違う。
軽く読むには楽しい本。
キャラクター設定がされているのだが、やっぱりどこがいい人で、みんな性格に共通感がある。同じ作者に書かれている感じが伝わってしまう。
その点でも「みをつくし料理帖シリーズ」 とかぶる。
Posted by ブクログ
アニメ前に買ったのに積み続けて、アニメが終わってしまったけれどやっと読みました!
後宮ファンタジーのお話で世界観がとても素敵です。そしてとっても面白い…!
個人的には人物名の馴染みがあまりない上に、皆漢字なので「誰…?」となることもしばしば。
少し不穏な空気と後宮ものでよくある少しピリピリした空気感の中、「娘娘( にゃんにゃん )」って出てくるのが可愛くて癒されました。笑
亡くなった後もあるものに執着する幽霊や、寿雪の孤独、高峻の気持ち、九九の寿雪の役立ちたいと思う気持ちに人間らしさを感じてとっても素敵です。
1巻でわりとほとんどの謎は解けたのかな?と思ってしまいましたが、まだまだ奥が深そうなので読むのが楽しみです!
Posted by ブクログ
書店にてかなり山積みされていたので、読んでみました。
ライトノベルで、かつ最近流行りの中華風王朝ものですが、そこまで恋愛や安易なストーリー展開に頼らないのは良いと思いました。
雲雀公主が侍女のために薬草を積もうとして足を滑らし、池で溺れて…。愛されていた雲雀が公主を慕って、という逸話が好きでした。