あらすじ
高峻は寿雪を救い出すため、もっとも険しい道を選び、進んでいく。初代烏妃、香薔(こうしょう)の過ちをただすこと。すなわち、香薔が烏妃のなかに閉じ込めた烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)を解放すること。この秋、宮中は慶事に沸いた。同じ頃、先の騒動の影響で夜明宮は、ひっそりと静まり返っていた……。烏妃はひとりで在るもの。先代、烏妃の戒めが、寿雪の胸を刺す。それでも周囲には九九や温螢、淡海たちがいる。寿雪は、抱えたものを守り通すため、烏妃として突きつけられた切ない運命に対峙することを決意して――。圧倒的中華幻想譚。激動の第五弾!
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後宮の奥深くに住みながらも夜伽をしない特別な妃、「烏妃」。彼女は不思議な術の使い手で、頼まれれば依頼者の差し出す代償と引き換えに、呪殺、祈祷、失せ物探しと何でも引き受けてくれるという。そんな彼女のもとへ、あるとき皇帝がやってくるところから始まる、中華風ファンタジー兼ライトミステリー小説。
コバルト文庫出身の作家だからなのか、少女小説のような雰囲気もあってとても読みやすいです。硬質な烏妃の姿と言葉が非常に印象的で、美しい表紙イラストと相まって、あっという間に本の世界に引き込まれます。また、どの巻も連作の短編で構成されており、いずれのお話も謎解き短編として充分楽しめますが、共通して描かれる烏妃と皇帝のささやかな交流が二人の孤独をかえって際立たせているようで、大きな伏線と思われる二人の関係とそれにまつわるさまざまな謎とともに、先が気になってつい読み進めてしまいます。個人的には、衣装や風景を表現する作家の文章力を強くアピールしたい! ぜひ読んでみてください。
感情タグBEST3
中身みっしりの月餅のよう
うーむ、毎度寿雪はどうしてこうも追い込まれなきゃいけないのか、耐えなきゃならないのかと思ってしまう。高峻と心は近付いたと思ったら、身は遠く離れなければ、救いがないとは、あんまりだ。
すっかりこの世界にはまってしまった。舞台背景の造り込み、登場人物の外見、衣裳の様子の表現もさることながら、登場人物の会話中の言葉使いで、立場や性格を見事に描き分けられているところ。読み返す度にお気に入りが見つかる。
あぁ、あんまりだ、白川サマ。寿雪の幸せな姿が見たいです。
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烏妃という存在が寿雪の人柄もあって上り調子だったところに逆風が。特段、地位向上を望んでたわけではないけれど、みんな勝手だよね…と思わずにはいられない。
それでは他の妃たちとは仲良くできていて良かった。ただ、九九が妃嬪の妊娠のことを何も思わないのか?の質問に明確な答えが出せないのが、寿雪が気持ちを理解できてないだけなんだろうね。まぁ高峻も同じで、これは盛大な両片思いってことでいいんですかね?
どんどん謎がとけてきて、目が離せない展開が続き、最後の最後でもうページないの?ってなりました。
続けて、6巻に向かいます。
とうとう衛青が秘密をゲロっとするかと思ったけど、彼の口はまだ固かった。展開的に、自分たちではないと信じたかったのかもしれないけど。
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烏妃の謎が徐々に分かってきて、あっという間に結界を破るところまで迫って怒涛の展開!ハラハラしながら、久しぶりに夜更かしして読破しました。もう少しもったいぶるかと思ってたのに。
Posted by ブクログ
後宮が舞台でも妃たちがあまりドロドロしてないところがおもしろいなー。高峻の帝として政の手腕が優秀なところ好き!京(みやこ)の外にも話が広がって、ますます壮大になってきました。
Posted by ブクログ
寿雪は、謹慎を経て烏妃の秘密にたどり着き、白雷の協力も得て結界を破るが、その結果、予想外の事態に。加速度を増す展開、死してなお麗嬢の愛情に守られる寿雪。香嬢の怨念。見所満載の第5巻
面白いです
みんなの関係が動いているなとは思って読んでいましたが、絡まった糸が微妙に引っかかって、思っていない方向に話がすすんで、今はとにかく続きが気になります。
Posted by ブクログ
やっと自分の感情に気が付いた
でも気が付いても叶えられないお互いの感情
でもまだ解り合えただけでも良かったのかも
それにしてもせっかく結界を破壊したのにまた更に試練が来るなんて
Posted by ブクログ
夜明宮から出られない寿雪。
烏妃から解放する為に、宮城に張られた術を破ろうと、計画が進んでいく。
そして、儀式がようやく執り行われる。
寿雪の周りには彼女を慕い、付き添い
思ってくれる人が何人もいて、
それだけで蟄居を命じられていながらも孤独ではないことに、なんだか安堵する。
烏妃から解放されたら、自由の身になれる。
しかし、後ろ髪引かれる何か、もまたわかる。
どうにかいかぬものかとヤキモキしていたら、儀式が始まってしまった…
香薔が施した術、ほんといやな…
そして麗嬢には頭が上がらぬ…
続きが気になって仕方がない…
読み応え有り!!
読み直してからレビュー書いてます。読み直しても面白かった♪♪♪
登場人物それぞれが個性的で、しっかり生きている感じ☆続きが読みたくてワクワクする♪好きな作家さんになりました☆
Posted by ブクログ
寿雪を助けるために本格的に動き出した高峻、味方も増えてきて、希望が見えてきた中で、烏がどう動くか、白雷がどう動くか…と思っていたらまさかこんなところで終わるのか!
兄妹のうち妹が、という話を高峻と共に耳にしたときの衛青は、きっと自分と寿雪にも当てはまる可能性に思い当たったからこその反応なんだろうな。衛青の葛藤に決着がつくことはあるのだろうか。そして寿雪はどうなるのか…このまま続けて続巻を読むことにしよう。
美しい
世界観も雰囲気も登場人物も、全部好き。
面白い。
孤独だった寿雪のまわりに少しずつ人が増えて賑やかになっていくのが嬉しい反面、近づきそうで近づけない寿雪と高峻の関係がもどかしくも切ない。
続きが気になって仕方ないです。
6巻まで我慢すれば良かったかも
4巻を読んでから間があいたので、これまでのストーリーをうろ覚えで読み始めたので、4巻までの世界観に勝手な印象を持ってしまっているかもしれませんが、、、。スピーディーな展開、そして続きがとても気になる終わりでした!
これまでより霊を呼ぶなどのシーンが少なかったからか、烏妃の神秘的な印象よりも等身大の寿雪に目が行くようなエピソードがちりばめられていたように思います。人により好き好きかもしれませんが、私はそのおかげでこの小説の世界に深みを感じ、これまで以上に引き込まれました。
次がすごく気になる終わり方だったので、待てるなら、5巻を買っておいて 6巻出てから一気読みも良いかもです!
待っててよかった!
年末に配信されたこの作品。お正月休みまで読むのを我慢していて良かった!どんなにお金をかけた映画を観るよりも、何何倍もこちらの方が劇的で美しい!
話が大きく展開する第5巻
ずっと続刊が出るのを楽しみにしていた「後宮の烏」。新刊もじっくり楽しみたいと思っていましたが、展開が面白くどんどん読み進めてしまい、結局一気に読みきりました。
この先の展開はどうなる!?というところで今回終わるので、早く続きが読みたいです。
寿雪と高峻のお互いを思う気持ちがあたたかく切なくて、この2人にはどんな形であれ幸せになってもらいたいなぁと思わずにはいられませんでした。
Posted by ブクログ
前回からモヤモヤしていた晩霞の懐妊について初っ端九九が寿雪に聞いてくれてて「ほんとそれ!」って思ってしまった。そしてその伏線回収を最後にしてくれた1冊。寿雪と高峻がお互いに半身だと思っているのがすごく良い。ついに烏姫の術を破り、寿雪が後宮から出られると思った矢先に最後不穏な空気感で終わる。次の巻が気になる!!
1.笑う女
赤い顔の女がどういう顔なのか想像できない。作画が欲しい。
2.黒い塩
羊舌慈恵登場回
3.烏妃の首飾り
過去に香薔の結界を破ろうとして失敗して死んだ烏姫の話
4.破界
白雷が結界を破るのを手伝うなんて!!なんて胸熱な展開!!そして寿雪を助けた麗娘に泣いた...
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この心の痛みは何なのか。
寿雪を解放するために動く高峻に、なぜか心が痛む寿雪。それは自分の居場所がなくなることへの不安だったのか。優しさに触れるたびに、失うことが怖くなる。結界を壊したことで、寿雪に何が起こったのか、というところで次巻へ。
相変わらず軽やかな淡海がよい。素直でない衛青も。
Posted by ブクログ
古の時代より仕え、伝わってきた様々な人や事柄が主人公の周りで明らかになっていく話でした。
少し難しい言葉があちらこちらにみられ少し読みづらいところがありました。
いよいよ核心に迫るところで次の6巻へ
Posted by ブクログ
毎回なけるのだが、今回も深い麗娘の愛情に泣けて仕方なかった。しかし、コウショウのこの徹底ぶりはなぜなんだろう。登場人物の愛が深すぎる。
Posted by ブクログ
寿雪から鵜漣娘娘を解放されるということは、
後宮にはもう居られなくなるということ…
今まで関わってきた人達ともう会えなくなる…
複雑…
麗娘が登場した場面は感激した
Posted by ブクログ
映画を見ているような、人間と超常現象の激動シーンがラストに繰り広げられるんでふが。
これ、その直前の高峻と寿雪の湖での語らいが静のシーンとして胸を打った後に、呪術の破壊からなる動のシーンと対比してて、ドキドキが止まらなかった。
それぞれの思惑や情で動く人間らしさが細やかに書き分けられていて、面白い。
国を去ると考えた時に、高峻や夜明宮の人たちだけでなく他の妃や関わった宦官たちのことも含めて寂しく思うのは深かった。単に恋情で終わらせない、寿雪の孤独からの再生について想いが駆け巡った。。。
続刊がすぐ読める手元にあって、本当に良かった。。。早く読まないと、続きが気になりすぎる。
Posted by ブクログ
魅力的なキャラがまた出てきました!熊!
なんか激動の巻でしたね。
終盤麗娘(先代鳥妃)が出てきたのにびっくり。結界を破るのが寿雪だったと予測していたのは、さすがだなと思った。
イシハの名前を聞き動いたインジョウ。イシハに合ってどう物語が動くのか楽しみです。
Posted by ブクログ
これは…私が期待する結末にならない感じ…。この先読むべきかどうかかなり迷いましたが、少し戻って読み返して、高峻と寿雪が良いと決めたなら良いんだと思って読み進めることにしました。
結局2人とも王なのよ。個人の感情を優先できないのよ。さらに2人は私より理性が強いのよ。だからきっと大丈夫。そんな気持ちで読み進めています。いや、高峻…切ないな。
Posted by ブクログ
これまでの中で1番スラスラ読めた気がするし、理解できた。
わかりやすい内容だったと思う!衣装の色は変わらず難しいけど。
今回は寿雪が結界を破るところで終わった。次が楽しみ。
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「どちらが陰か光かという話ではない。どちらも陰であり、光だ。そなたは私の半身なのだと、そう思う」
これを読んだ瞬間に、脳内ではマヤと真澄様に変換されてしまった。。。
出会うと、今まで自分がいかに孤独だったかに気づくっていうやつですよ。
せっかく、進展したか?と思ったら、どうやらいい方向にはいかなかったもよう。さて、次巻はいかに。
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寿雪のためにと動き出す高峻。
物語りが後宮が外にも広がり、いよいよクライマックスに向かい始めた感あり。
塩の話は面白かった。
こういうファンタジーだけでは無い、人の生活に関わる話って興味深い。
塩は人に絶対必要なもの。
羊舌が寿雪の頼もしい味方になってくれることを祈る。
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妃二人の懐妊で後宮は祝賀ムードだが、前巻での騒動の結果謹慎中の寿雪。その状態でもどうしても、と乞われて相談された先祖代々の箱に描かれている女性の霊?の正体や前王朝の重臣から謎掛けられた呪術で亡くなった娘の隠された背景を解いたりしていく過程で、前王朝以前の歴史や政治的思惑が語られて改めて寿雪の立場の危うさが示される。なので香薔の結界を破った後の身の振り方、最適解なんだけど周りに味方が増えた寿雪にそれ強いる?としばらく辛かった。「烏妃はひとりであるもの」ここでも効いてくるかー。過去の烏妃の魂を呼び寄せられなかったりとはて?となった箇所が最終的に結界を破った後の展開に繋がったのは膝を打った。しかしせっかく高峻と心も通い合い、覚悟を決めた矢先にこの展開って。6巻手元になかったら本屋直行だったな。
Posted by ブクログ
どうして、こんなに辛い目に合わすの。
麗娘や歴代烏妃を死んでもなおこんな酷い目に合わすの。
酷い、香しょうまじで許せん。
最後、寿雪は鼇の神に乗っ取られたんだろうか。
寿雪だけでも幸せになってほしい。
Posted by ブクログ
寿雪、がんばれ。
受けた心の傷が深い分、寿雪の愛情も深い。
誰しも愛情を注ぐ対象が生まれれば、失うことへの恐怖も生まれる。
そういうものだと心が納得するまでの、感情の動きが思い出される。
寿雪、自分の人生をあきらめることのないよう、がんばれ。
Posted by ブクログ
自分の不利益になったとしても、相手の為になることをしてあげるのは高尚なことかもしれないけど、相手がそれをどう思うかまでは分からない。
其々の立場と政治、祖先、神様。寿雪が幸せになるためにはまだまだ障害が多い様子。
占いの兄妹は誰を指すのか?
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結界を破り外へ行くことは後宮で得たものを失うことになる。自由と引き替えに今までのあたたかい仲間たちを失う不安。揺れるなかで結界を破った寿雪を待っていた結末は。気になるところで次巻へ。
Posted by ブクログ
燕夫人が鵲妃に。解州の慈恵に役割を与えたい高峻。界州の序氏とその娘の序寧のこと。高峻は寿雪のことを思い、寿雪の助けになる人を集める。寿雪は能力を使いつつ、謎を解き、人を助ける。ようやく結界が破れたけれど…すごく気になる終わり方。すぐに次を読まねば。
Posted by ブクログ
白雷が手を貸すことを了承したので(神にそそのかされた)、初代烏妃の結界を解くことに。
解けたが、歴代烏妃の骸が現れる。初代烏妃ってそこまでしてどうしたかったのか。
え。失敗?