白川紺子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新人賞に通る作品って何だろうか。『はじめに』を書かれた三浦しをんさん(選考委員)の答えは「情熱の総量が決め手になることも多い」。「これが好きだ。これを書きたい」という気持ちが籠った作品のほうが、荒削りでちょっとわけがわからなくても、読むひとの胸を打つ。。。のだそう。個性的で「その人にしか書けない小説」。
コバルトという、少女小説というくくりのため、ほとんど読んだことのない、中華ファンタジーとか、王国とかが出てくる話もあった。が、どれも読みやすくて、感情の動きもよくわかり、この短さで、十分伝わるほどの世界観を作り上げていた。ライト文芸と呼ばれるもののほうが、凝った設定、凝った文体で、書くのがよっぽど難しいような気がするのだが、どうだろう。そして、一般小説との違いは。本当に、最近はwebでも、無名の方による、ぐっと惹き込まれる小説があって、新人賞受賞が、並大抵の努力では敵わないものだと思い知らされ、どんどん憂鬱になってしまう。それでも自分の書くものを信じられる人だけが、栄光に辿り着けるのでしょうか。もう、ほんとしんどい。
今大活躍中の、佐原ひかりさんも宮島未奈さんも、原点が垣間見れてよかったけど、心に残ったのは、「夕方の団地って大きな墓石みたいだ」で、始まる『みずいろサナギの伝説』(久賀理世さん)。団地の公園の、水色のおわん型の遊具が、まずよかったし、一つ年上の先輩のあだ名、レジェンドもよかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ当代の人気作家が一つの世界観・テーマ、設定で描く「後宮物」競演譚。
それぞれに作家の個性が存分に活かされており、楽しみながら読めた。
中でも鮮烈な印象を残したのは、和泉桂さんの「白月の誓い」。他の物語が男性×女性のラブロマンスに傾いていたのに比べ、やはりBLをメインに書かれている作家さんならではの個性際立つ作品となっている。
また、後宮シリーズのトリを飾る白川紺子さんの作品も意外性があって、良かった。
単なる王と后の恋愛ものではないところがまた意外性があって良い。読者としては、何故、王弟が緑児を王后に選んだのか、その辺りも知りたかった。その辺に光を当てれば、それだけではや、もう一つの別の物語ができそうだ。
個性が発揮されている作品もある一方で、いささか月並みではと思える作品も混じっていたーというのが正直な感想である。