あらすじ
晴れて夫婦となった鈴子と孝冬。孝冬の裏稼業である“お祓い”に用いる十二単の霊・淡路の君を退治することに決めた鈴子は、同時に育ての親たちを殺した「松印」を持つ人物を捜していた。ある日、以前お家騒動があったと噂の多幡家の跡継ぎが、孝冬不在の花菱家を訪れて……。大正時代の東京を舞台にした悪霊退治ファンタジー第2弾!
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鈴子や孝冬の家族の謎が深まったり、謎の宗教団体が絡んできたりと、気がかりなことばかり。
でも、花菱夫妻当人たちはとても睦まじいのが微笑ましい。孝冬さんの愛が少し重たそうですけれど。
二巻では、孝冬さんの鈴子さんへの愛情が暴走しています。
多幡子爵の息子に対して嫉妬心から失礼な態度を取ってみたり、心配がから回って鈴子さん内緒でお祓いに行っちゃったり。
しかし、後で鈴子にしっかりバレてしまっているのですが…。
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花菱夫妻シリーズ第2巻。
男性側がベタ惚れで、女性側がまだ輪郭ははっきりとせずともゆっくりと気持ちを育んでいく姿を読むの大好きです。次巻もとても楽しみ!
ただ今回は、意外な展開でした。
1巻では淡路の君の存在感が強く、「退魔帖」ですしお祓いのイメージが強かったですが、この2巻では別方向に話が伸びてそれが面白かったです。
例の事件絡みなのか、はたまたそうでないのか。
透明な水に墨汁を一滴垂らしてそれがじわりと広がるような、怪しい雰囲気がいいですね。
夫妻の物語に投入されたこの異物、次巻以降に続く謎が楽しみです。
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大正時代の東京を舞台に悪霊を退治するシリーズ2作目。全てが好みなので読み終えるのがもったいなくゆっくり読み、建物や場所などの写真を見たり調べながらじっくり楽しんだ。冷ややかな考冬がいつの間にか鈴子にベタ惚れ夢中でぎこちないながらも2人のやり取りが微笑ましくて和む。没落や政略結婚などが多かった華族は悲しい事件や出来事が多く思いを残し幽霊となるし人の妄念や執着は半端なく怖く恐ろしい。血の滴る手首…怖すぎる。各話に現れる鴻なる人物と接見はあったもののまだまだ謎だらけ。謎の人物は他にもいて進む話に楽しみが深まる。
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夫妻の関係がガラッと変わっていて赤面ものでした(*ノωノ)
和服や小物描写も凝っていて、好きな人、興味のある人から見て鈴子さんの装いはどのように感じるのか、聞いてみたいと思ったり
そして幽霊もやっぱり怖い
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孝冬の鈴子への溺愛が加速していますし、鈴子も夫婦となってから、少しずつ孝冬の事を気にかけていて大分距離が縮まってきたと思います。
鈴子の兄妹達とも仲が良く、特に千津がお気に入りです。
まだまだ浅草貧民荘での事件の謎へは届きませんでしたが、少しずつ近づいている気もします。
次巻に期待です。
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シリーズ2巻目。
「黄昏の客人」「五月雨心中」「金の花咲く」の3編。
鈴子と孝冬の夫婦二人で霊を祓うのですが、徐々に夫婦らしくなっていくのが良いですね。
(3編目は霊を祓うというよりは成仏させてあげたという方が正しい?)
鈴子の育ての親たちを殺した「松印」を持つ人物、まだまだ謎ですね。
新たに登場した心霊学会を主宰する鴻氏、気になる人物です。今後も登場するのかしら?
それに最後に登場した、鈴子のことを懐かしい方によく似ているといった老婦人の素性も次巻で明かされるのかな?
3巻発売が待ち遠しいです。
素敵なお話
白川さんの描く物語は、みな風景がすてきです。
その風景も語りかけてくる様で 何度も読み返しては楽しんでます。
もちろん 登場人物も素敵だし お話の展開も素敵。
大好きです。
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花菱夫妻の退魔帖、シリーズ2作目。
幽霊が見える若い二人が、幽霊がらみの事件の真相を調べ、解決にこぎつけていきます。
侯爵令嬢の瀧川鈴子は、17歳。
はっきりした顔立ちで、冷静な性格。わけあって浅草で育ち、幽霊が見えるのを利用して千里眼少女として仕事をしていた時期もあります。
着道楽の異母姉たちには着せ替え人形のごとく、おしゃれな恰好をさせられていました(笑)
結婚後もついてきた御付き女中に、真剣に着付けをされています。その衣装が、小物までとても素敵なんですよ~。
神職華族の花菱孝冬に求婚され、鈴子も孝冬を見直して信頼するようになったので、結婚したわけです。
最初はぎこちなかった二人ですが、孝冬が溺愛モードに入ってます。鈴子の方はそこまでピンと来てないから~時々ちぐはぐ(笑)
花菱男爵家には、古くから憑いている怨霊「淡路の君」の存在があり、当主はその怨霊に幽霊を食べさせる義務があるという。
幽霊が消えるだけのことなので、無残な光景が展開するわけではないのですが。
逃れられない運命というあたりが怖いのです。
「黄昏の客人」
「五月雨心中」
「金の花咲く」の3編。
親が結婚を決めるのが当たり前の時代、特に没落した華族の女性には辛い運命が待っていることも多かった。
それぞれにいきさつは違うが‥
幽霊が出た背景を調べて行くうちに、これで成仏してくれたのかな、と思えるケースも。
淡路の君が姿を見せず、好みじゃなかったらしい?という場合もあるのですね。
怪しげな人物も、登場。
鈴子も孝冬も、お家の事情と個人の過去がなかなか、半端ないので、先々どうなってゆくのか。
二人がむつまじくなっていく微笑ましい様子と、鈴子の家族の明るさで楽しめます。
世間ずれしていない鈴子さんのとっさの判断が、きらりと光ってますね☆
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シリーズ第二弾。
「黄昏の客人」「五月雨心中」「金の花咲く」
「黄昏の客人」お家騒動のあった家で、勘当され、死んでしまった長男が石灯籠に出てくる、という話。「返せ」という幽霊。何を返してほしいのか。大正時代、娘というものの、寄る辺のなさに哀しみを感じる。「鬼滅の刃」でも舞台になったけれど、現実はもっともっと悲惨な境遇だっただろう。
「五月雨心中」華族の夫人と運転手の心中事件。助かった女性は嫁ぎ先から離縁され、実家でも別宅に追いやられ、不遇のうちに亡くなってしまう。その夫人が過ごしていたところに手が這い回る、という話。夫人の無念はいかほどのものか。そして出てくる不気味な鴻心霊学会と燈火教。どのように関連してくるのか。淡路の君に食われたが、運転手はもっと苦しめ、と思うのは私だけ?
「金の花咲く」蒔絵の硯箱についている霊を祓ってほしい、霊の出自を調べてほしい、という依頼。千津さん(鈴子の継母)の知識が活躍する。そして実際に鴻さんが出てくる。うーん、怪しい。幽霊の妹、君子さんが硯箱の幽霊の話をして、希望を持たせる結末に。波田さんがいい男である。
身分制が根強く残り、凋落も激しい時代。そんな中、少しずつ関係が深まっていく、孝冬と鈴子が微笑ましい。
孝冬と鈴子の追う、謎は解けるのだろうか。
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なんというか、ラブラブである。
微笑ましい。
夫婦の絆もどんどん強くなっているようで何より。
そして、鈴子の影響なのか、花菱家の雇人がだんだんと頑なな態度が抜けていっているような。
次巻はいよいよ、淡路島へ?
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よそよそしくなりそうな孝冬との関係も、鈴子の距離のつめ方が読んでいて気持ちよく、どんどん二人が打ち解けていてうれしい。
お姉様お兄様たちにも素敵な人たちで、生まれも育ちもなかなか不遇だけど、きちんと愛されて育っていて好き。
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こちらも会社の先輩にお借りした。
先日読んだ本の続編。
またまだ続きそうだ(笑)
鴻心霊学会、、、気になるなぁ。
こいつは何者なのだろう?
この人のプレゼントは何を意味してるのだろう??
最終目的は、浅草貧民窟にいた頃一緒に暮らしていた、血はつながらないが、家族同然の人たちを殺した犯人を突き止めることになるのか?
どんな目的で、誰が?
ミステリ要素もあるホラー?とも違う不思議な本。
続きも先輩が貸してくれるかな??
楽しみに待つとしよう(*^▽^*)
晴れて夫婦となった鈴子と孝冬。孝冬の裏稼業である"お祓い"に用いる十二単の霊・淡路の君を退治することに決めた鈴子は、同時に育ての親たちを殺した「松印」を持つ人物を捜していた。ある日、以前お家騒動があったと噂の多幡家の跡継ぎが、孝冬不在の花菱家を訪れて……。
Posted by ブクログ
今回も楽しく読ませていただきました。
しかし、鈴子ちゃんは天然のようでいて、結構しっかり者ですね(笑)
そして、彼女の身内の癖の強いこと(;^_^A
続きも楽しみですね♪
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孝冬のベタ惚れがひどくなっている。
松印についてはとくに進まない。でも怪しい宗教が出てきて、関係がありそう。
別作品(後宮の烏)のラストがアレだったので、これは最後にきちんと盛り上げてほしい。
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花菱夫妻の2作目。
鈴子と孝冬は夫婦となってあちらこちらの幽霊を祓いながら、
なんだかんだと仲良く暮らしている。
まだ鈴子の探している殺人の犯人にはいきついていないが、
幽霊がいる屋敷を買おうとしたり、
紅葉館という実在したらしい高級旅館で出会ったりと、
前作で出て来た霊術団体がひたひたと忍び寄ってきている。
鈴子の家族と花菱夫婦が一緒に食事をする場面は
双子の姉たちは孝冬を気に入り、
弟はうさんくさがっていろいろ突っ込み、
兄は少し酔って鈴子を悲しませることはしないでくれと言ったりと、面白かった。
あとは、
鈴子の実家からついてきた御付女中と女中頭が、
鈴子のことでけんかをしたのも可笑しかった。