あらすじ
『後宮の烏』の著者が描く和風アリスファンタジー!「早くわたしを見つけて」禁忌の庭に住む少女と、優しすぎる探偵が解く、切ない秘密。「庭には誰も立ち入らないこと」――光一の亡父が遺した言葉だ。広大な大名庭園『望城園』を敷地内に持つ、江戸時代に藩主の別邸として使われた三日月邸。光一はそこで探偵事務所を開業した。ある日、事務所を訪れた不思議な少女・咲は『半分この約束』の謎を解いてほしいと依頼する。彼女に連れられ庭に踏み入った光一は、植物の名を冠した人々と、存在するはずのない城を見る。
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江戸時代に造られた庭から来た不思議な少女、植物の名を持つ人たち、月の満ち欠けを表すもの。庭に秘められた謎とは。
硬質な文体により庭の持つ美しさと神秘さが際立ち、不思議な現象もするりと飲み込む。謎の重なりが解ける瞬間が美しく悲しい。
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草木の精達の国とを行き来しつつ、「庭」にまつわる謎を解き明かしていく嫋やかで美しい物語。
文章から立ちのぼる’品’が心地良く、世界観にすんなりどっぷり浸れます。
濃い和テイストとファンタジーの独特な雰囲気は醸しつつ、上手い加減で探偵小説(と呼んでいいのだろうか)とミックスした個性的な作品ではないかと。
装画も素敵。
また読みたくなる作品。
1刷
2021.12.11
真相を知った時の衝撃
最初はファンタジーなのかと思って読んでいたんですが、庭の真実が少しずつ明らかになっていくにつれて、時代に飲まれてしまった人々の事が出てきて、ラストがまた切ない。
このまま朽ちるその日まで、静かな時間が流れたらいいなと思った。
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三日月邸の庭『望上園』を舞台にしたミステリ仕立ての和風ファンタジーは、花図鑑というタイトルに偽りなく木々や花々が余すところなく描かれていて、その自然な息遣いを身近に感じられるだけでなく、隠された庭を巡ることにより、不思議な世界に関わる謎にどんどん引き込まれてしまう。
光一が栴檀に語りかける場面が秀逸。あとは最後…畳みかけの展開に、おもわず拳を握ってしまったよ。咲に救いがある終わりで良かった。個人的には光一と牧兄妹との距離感がお気に入りw
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救われた。
庭の謎が解けていくときには切なくて泣きそうになった。咲のことは本当につらい。
今後の八重樫家と牧家はどうなっていくんだろうか。良縁で続いていくといいなと思った。
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面白かった。好きなファンタジー。こういう不思議系は大好き。ぜひ、シリーズ化してほしい。探偵光一の活躍と牧家の兄妹と主人公との関係性というか絡みをこれからも読んでみたい。
多彩です
ミステリーですが最後にちょっとほっこりできるのがいいです。
白川さんは基本的にどの本もミステリーだとは思うんですが、登場人物が皆しっかりと性格があって物語に深みがありどんどん読んでしまいます。
胸が高鳴り、締め付けられる
探偵をしているコーイチと何故かコーイチの名前を知っている少女のお話。
どこか不思議で不気味に感じた少女、いいキャラですね。でも一番好きなキャラは数馬かな。自分より背が高くてイケメンな男が嫌いってのに笑いました。
この本、ファンタジー要素と歴史物が好きな方に是非オススメしたい。不思議な世界にタイムスリップしたような感覚が味わえます。
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新しく始まった『後宮の烏』というアニメ、そちらは毎週見るとして、同じ作者の別作品を読んでみようということでこちら。
細かい描写が多く、それはそれで面白いのだが、最後まで話の大筋にはあまり関係ないのが残念。特に牧兄妹の人物描写が細かくその先の展開を期待してしまうのだが、続編があるわけではないということで少々がっかり。
ラノベに分類される作品が多く作風はその傾向のようだが、文体は比較的硬めの作家ですね。
作品は面白いんですが、純和風なファンタジー・ミステリーにアリスの名前を出してしまうのはちょっと違うんじゃない?ということで星を減らした。
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父の死をきっかけに実家に一人戻ってきた探偵の八重樫光一。実家には過去御用医だった八重樫家が殿様から下賜された広大な大名庭園「望城園」があるが庭には誰も立ち入らないこと、という奇妙な遺言が遺されていた。ある日、咲と名乗る少女が依頼に訪れ、彼女に導かれて庭に入るとそこには咲を「姫」と呼ぶ植物の化身の様な住人達が暮らす城が存在していた。この不思議な世界と光一の普段の生活の描写のノスタルジックさが素敵だ。始めは咲からの謎を解く手段が地域の人々への聞き取りが主なので優しい雰囲気だけど地味かな、と思っていたらそれが庭園自体の謎に繋がっていき、結構大掛かりで重い方向に進んで読み応えが増し、最後に遺言の意味や咲の正体等様々な謎が綺麗に解き明かされたので満足。ただラストの時系列はどう解釈したらいいかちょっと戸惑った。
何度読んでも 良いお話
久々に読み返しました。
何度よんでも良いです。
たくさんの木々や草花 わからないものもあったりして 調べたりしながら読みました。
優しい素敵なお話です。
不思議な世界☆
後宮の烏が面白く、同じ作家さんが書いた違う物語も読みたくて購入しました。不思議な世界観の物語でした。
其れだけだと切ない話。立場が違えば愛の形も正義の形も違ってくる。
続きがあって、最高ハッピーエンドで完結して欲しいと♪個人的願望持ちました。
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江戸時代や明治時代の香りがする。医者の父が亡くなって実家に帰ってきた青年のお話。ぞくぞくするようなミステリの要素もありながら、切ないような優しいようなお話。
2021/8/18
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難しかったらヤダな、と思って読み始めたら・・・引き込まれた。
この後、どうなっていくんかなぁ。
周平の扱い、悪くないですか(笑)。
彼もれっきとした子孫でしょうが~ww
嫡男じゃないから?
続きがありますように。
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父が亡くなり、広大な大名庭園を引き継いだ光一。
ある日、不思議な少女が訪れ、庭の秘密を知っていくことになる。
物語が進むにつれ、八重樫家と家の歴史が明らかに。
植物や地域の歴史など、事細かく描かれ、この小説に登場する家が本当に存在するかのようだ。
淡々と進んでいく物語を享受しながら、庭の秘密を知っていくことになるのだけど、物語の展開がゆったりとした川の流れのようで、秘密について考えるのは諦め語られるままに任せてしまった。
数馬と光一のやり取りが途中から面白くなってきて、数馬のおせっかいぷりとツンな感じが良い。
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「庭に誰も立ち入らないこと」
親子の関係は様々。複雑。だけど、探偵をしている息子にこの遺言。調べさせたいのか。言葉が足りなさすぎる気が。
読み終わって、何だか振り出し戻った気がした。一緒にいるという優しさ。
Posted by ブクログ
二度読み返して、やっと、内容がわかった。素敵なお庭の話。3度目、4度目読んだら、もっと深い世界まで入って行けるのではないかと思う…。もう一度読むなら、背表紙にある、半分この約束の謎を深く読んでみたいかなと思う。
Posted by ブクログ
庭の花達が美しくイメージできるが、不思議な世界に迷い込む事、今後の事全てに納得がいかず、とってつけた感じ。
彼岸と此岸をイメージして橋を渡るんだろう。彼岸と此岸の恋愛はとても悲しい恋愛ばかり。
悲しい思いを花で彩った話。
Posted by ブクログ
庭に入った後はしんどい事、お城の人達が光一が来る事を歓迎しない事、過去には一般公開されていた事などを鑑みて、ああ!庭の維持の為に、人の生命力みたいな物を吸い取っているんだ?!と思ったら深読みしすぎだった
ストーリーもキャラも面白いと思ったけど、最後に咲との別れが有ってしんみりした所、最後の最後でやっぱり帰って来たyo!って軽すぎてここだけが残念
それなら最初から何とか二人で努力して、一緒に居れる方法探しましたって方がしっくり来るのに
Posted by ブクログ
白川紺子なので読んでみたが、なんか今までのと違う……萌えが足りない!と思っていたが、講談社タイガって基本、男性がターゲットのレーベルなんだろうか。
オレンジ文庫は明らかに女性向けだと思うけど。
父親を亡くし、実家に戻って探偵事務所を開いた八重樫光一。
自宅の庭にまつわる謎を解くうちに、出生の、というか、家の由来にまつわる真実を知ることになる。
牧家の妹の方とは恋仲になりそうだが???
まだ続きそうな気配だけどどうなんだろうか。
Posted by ブクログ
推理小説のような幻想小説という感じ。
庭に閉じ込まれている咲がかわいそうと思う反面、相続者は辛たんなぁと。
これで完結なのだろうけど、少し中途半端