白川紺子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今作はこれまでの中で一番浸れました。
それぞれの時代に それぞれの連れ合いを
想い合いながら その想いを交わすことなく
心ごと体ごとすれ違ってしまったご夫婦も
最期の時を迎えてようやく
その想いを着物や帯などに託した方も
どのお話も その時代時代の古都の風情と
明治から昭和までのモダニズムが融け合う
不思議な京都に包まれて 優しく狂おしく
胸に沁みわたりました。
もっと単純に私は この文庫本の表紙絵と
同じく 背景も人々も物語も風物もお料理も
全てを本当に本当に美しいと感じています。
かつては冷たさを感じていた京都に
仕事の関わりで触れ合うことが増えてから
私は京都に魅入られはじめたのです。
あーだいすき。この世界。 -
Posted by ブクログ
政権争いに敗れ失脚した伯爵の、野薔薇のように美しい娘・ジゼルは、失った財産や民、そして名誉を取り戻すという強い意志を持っていた。そこに亡き父との賭けに負けたときの約束としてジゼルを妻にするとやってきたバートラムは血薔薇公爵と恐れられている人嫌いで有名な人物。執事たちも反対するが、ジゼルは嫁ぐことを決める。しかも、別の馬車で行くというバートラムを賭け(イカサマ?!)で負かして一緒の馬車に乗り込むという強引さ。最初は失ったものを取り戻すための手段としてバートラムに近づくジゼルだったが…。裏切りを知っていて、他人を当てにせず、自分の力を信じて進もうとするジゼルも、他人に心を開こうとしないバートラムも、幼少期から苦労をしていた。ブランローズ公爵家家令の「立派でいなくてはならない子供など、すこしもいいとは思わんね」という言葉は心に残った。領民の為にスカートをたくし上げて馬を走らせ産婆を呼びに行くジゼル、人嫌いなくせに、さらりとジゼルの髪を直すなど無自覚な女たらしぶりで、ジゼルをドギマギさせるバートラム。お互いの意外な姿を知っていくうち惹かれ合う二人…。甘い気分になって楽しめる物語。
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Posted by ブクログ
ツンデレな烏妃と、
無表情だけど意外とグイグイな帝の
不器用な二人が織りなす
不思議で心惹かれる後宮物語。
そして、後宮内で次々と起こる怪異の謎を解き明かしていきます。
烏妃が鈍感なのか世間知らずなのかよくわからないけど、少しずつ変わっていく様がよい。
高峻も諦めない感じがよい。
宦官の衛青もクールだけど人間味があっていい。
言葉が専門的だけども慣れればなんともなく、スラスラ読めました。苦手な方はメモしながら読むといいと思います。
九九や花娘の周りの人間が烏妃と違ってまともなので、安心します。
一つ一つの謎も綺麗に解決されていくのでスッキリです。これは続きを読もう。
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Posted by ブクログ
シリーズ7冊読み終わった!
さらっと爽やかに、じんわり終わる最終巻。
思うに、寿雪と高峻のクライマックスは5巻最後の、「離れるのは半身をもがれるように辛い」という気持ちを共有したとき。
私自身が子供を産んでから、「この子のためなら迷わず死ねる」と思うようになり、自分の心の地盤がかたまった気がして、その時の気持ちに似てる気がする。絶対的な家族愛というか安心感を得て、迷いや不安が消えた。そんな感じなんじゃないかな。
恋愛してるときの浮ついたような気持ちとかとは全然違うもっと深い愛、というか。
そして、シリーズ通して1番テンション上がったのは衛青の登場シーン♪♪自分の役目に徹しながらも、時折溢れる感情にグッときちゃう。寿雪とのツンツンしたやりとりにニヤニヤしちゃう。
サナメの兄弟たちのエピソードも後半ボリュームがあって、私は面白かった。
やっぱり、親子愛、兄弟愛、いろんな情のかたちにグッときちゃったな。
前半と後半でなんだか雰囲気が変わったような気もして、途中までは寿雪と高春のラブロマンスを期待してたんだけど、後半は周辺人物含めた深い情みたいなものを見せられて、これはこれで良かった。 -
Posted by ブクログ
後宮や姫を軸とする人気小説を書いている作家による後宮短編集。どの話も粒揃いで面白かった。舞台が同じ後宮でも国や切り口が全く違っているところも面白かった。ただ、私は後宮だと、不運で埋もれている主人公が、才能など見出されて居場所で輝くとか、シンデレラストーリーみたいなのが好きなので、ハッピーエンドばかりでなかったので★4です。
「後宮の怪聞は蜜の味」天花寺さやか
小琳は貧しい農民から這い上がり皇后つきの次女となった異色の経歴を持つ。後宮での怪聞・奇聞・醜聞などを聞き集める。実は彼女の本心や能力はまだ他にあるのだが、あるとき集めていた噂からとんでもない真実へ行きつき…。
「十式部日記」三川みり
十式部(呪の式部→十じゅう→とおしきぶ)は霊が見える。柊子という美しい皇后を気に入り支えている。
「夜明」小野はるか
そこそこいい家に生まれた蓮花は嫁になるよりも野山を駆け回ったり勉強する方が好き。皇帝が嫁を探すため禁婚令が出され、逆に幸いと婚姻選抜を受け、最終試験まで残って花よめには選ばれずとも宮女になろうとしたら、後宮入りしてしまう。
「皇后の花園」伊勢村朱音
翠玉妃が死んで隣に血を吸った石があった。妃は子を孕んでいた。その後一人の宦官が井戸に身投げして死んだ。宦官の素月は皇后に呼ばれた。蠱毒を作ってほしいという。
「金の鱗を持つ娘」白川紺子
季隗は弦の国王の娘。金の鱗のアザがあり興奮すると金色に光る。柏の成王に嫁ぐ。しかしほったらかしにされたので怒って会いにいく。あなたは意気地なしなの?
後宮の話なので、中学校から。