白川紺子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
人気作家さんたちの原点となった作品。どの短編も個性的で、とても楽しめた。
短編を書くのってとても難しいのだろうなと、読んでいるだけの私も思う。限られたページの中で、物語を作る。この本の短編はそれぞれ、全く違う良さを持っている。書き方はそれぞれもちろん違うし、少し変わった設定があったり、どこか自分と似たような境遇が描かれていたりする。
作家さんの数だけその色があって、短い物語に込められた熱意や感情がとても伝わってきた。
今までよく読んでいた作家さんはもちろん、この本で初めて出会った作家さんがこの後、どのような本を書いているのだろうと気になり、読んでみたくなった。 -
Posted by ブクログ
昭和30年、小百合は赤子の頃に当主と恋のいざこざのあった『母』に連れ去られる。その母も空襲で焼け死に、小百合は母の親戚にたらい回しにされたり、養育院などで育った。しかし、母が名前を変えなかったことなどが幸いし、生家に戻れた。生家の大人達は亡くなって、自分そっくりの双子の撫子がいた。ま、孤児が十六で突然お嬢様になるお話です。引き取られた先ではいろいろありはするものの、小百合を歓迎してくれるよい人達で、なかなか面白く一冊読み上げました。読んでいると、特になにかが起こるわけでもないたんたんと進むシンデレラストーリーという印象を受けます。結構身辺状況わかり、小百合も今の生活に慣れ面白くなってきて、あれ
-
Posted by ブクログ
ネタバレ巫術師の名門の家に生まれながら、巫術の才能に恵まれない霊耀(れいよう)。それを補うべく許婚になった月季(げっき)。
月季は幼い時継母に虐待を受けていて、継母亡き後もその幽鬼に苦しんでいました。それを助けてくれたのが霊耀です。
彼は覚えていませんが、月季はそれ以来霊耀のことを好いています。しかし、ストレートな物言いの月季と真面目な堅物の霊耀では思っていることもすれ違うことが多く、残念ながら月季の片想いという感じです。
楊柳島(ようりゅうとう)の名家、鼓方(こほう)家の依頼を受け、調査に行った二人ですが、そこには予想外の過去があったのでした…。
世界観もしっかりしているし、登場人物たちも陰があ -
Posted by ブクログ
花菱夫妻の退魔帖、シリーズ2作目。
幽霊が見える若い二人が、幽霊がらみの事件の真相を調べ、解決にこぎつけていきます。
侯爵令嬢の瀧川鈴子は、17歳。
はっきりした顔立ちで、冷静な性格。わけあって浅草で育ち、幽霊が見えるのを利用して千里眼少女として仕事をしていた時期もあります。
着道楽の異母姉たちには着せ替え人形のごとく、おしゃれな恰好をさせられていました(笑)
結婚後もついてきた御付き女中に、真剣に着付けをされています。その衣装が、小物までとても素敵なんですよ~。
神職華族の花菱孝冬に求婚され、鈴子も孝冬を見直して信頼するようになったので、結婚したわけです。
最初はぎこちなかった二人ですが -
Posted by ブクログ
「後宮の烏」で有名な白川紺子さんのシリーズ、1作目。
タイトルがちょっとピンと来なくて~軽い感じなので、後回しにしていました。
読んでみたら、かなり好み♪
大正9年の東京。
瀧川鈴子は、17歳。侯爵令嬢だが、事情あって浅草育ち。
怪談の収集を趣味としていました。
訪ねた先のお屋敷で、芸妓の幽霊を見た時、花菱孝冬という青年に出会います。十二単をまとう女の亡霊が現れ、芸妓の幽霊は消えた。
孝冬は、家系にまつわる亡霊に、幽霊を食わせたのだった‥
神職華族の家柄で、端正だが、つかみどころのない孝冬。
うさん臭く思った鈴子だが、求婚されてしまう。
鈴子は女中の娘で、母と共に家を出され、貧民窟で育った -
Posted by ブクログ
ネタバレTさんのおすすめ。
幼なじみの婚約者同士。
女は才のある巫術師、男は才はないが文武に秀でる巫術師の名門の息子。
それぞれの能力を生かして補って幽鬼を祓う、ことになるのだろうが、
劣等感に苛まれている鈍感な男と、
化け物に心を飲み込まれないために男に執着する女は、
まだ関係がぎくしゃくしている。
ある島で親せきの娘が幽鬼となっているので、
祓ってほしいと依頼が来る。
島を支配する一族の分家の門のとことで、分家の長を指さす娘の幽鬼。
祓えぬ間に分家の長は死に、本家の門に幽鬼となって現れる。
ちぐはぐな二人は幽鬼の謎が解けるのか。
まだこの作者の美しさが現れていない気がする。