白川紺子のレビュー一覧
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言葉にならない静けさに心が揺れ
静かに時に激しい鎮魂歌の様な物語を肌で感じて、泣きながらしみじみと楽しみました。情緒溢れる語り口に魅せられ、何度も読み返して、この世界観に溺れてしまいそうです。とても素敵なお話でした。
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ネタバレ 購入済み
小説の舞台設定が凄いです
小説の舞台になる設定が凄いです。海の向こうにあるという神の棲む国、幽宮、その宮の葬者部である梟、梟の妹になる烏、梟と烏は海のあぶくが二つに分かれて生まれたもの、幽宮で流罪になった者が行き着く忌み島が宵、盛りだくさんで一度では理解できませんでした。香薔によって烏の器にされてしまった烏妃、悲しいですね。
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情景がアニメのように浮かびます
文章が流麗というか綺麗です。文章を読むと次々と情景が浮かんできて、表紙のイラストのせいかアニメーションのように頭の中でストーリーが広がっていきます。烏妃寿雪と皇帝高峻がどのような物語を紡いでいくか楽しみです。
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中身みっしりの月餅のよう
うーむ、毎度寿雪はどうしてこうも追い込まれなきゃいけないのか、耐えなきゃならないのかと思ってしまう。高峻と心は近付いたと思ったら、身は遠く離れなければ、救いがないとは、あんまりだ。
すっかりこの世界にはまってしまった。舞台背景の造り込み、登場人物の外見、衣裳の様子の表現もさることながら、登場人物の会話中の言葉使いで、立場や性格を見事に描き分けられているところ。読み返す度にお気に入りが見つかる。
あぁ、あんまりだ、白川サマ。寿雪の幸せな姿が見たいです。 -
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6巻まで我慢すれば良かったかも
4巻を読んでから間があいたので、これまでのストーリーをうろ覚えで読み始めたので、4巻までの世界観に勝手な印象を持ってしまっているかもしれませんが、、、。スピーディーな展開、そして続きがとても気になる終わりでした!
これまでより霊を呼ぶなどのシーンが少なかったからか、烏妃の神秘的な印象よりも等身大の寿雪に目が行くようなエピソードがちりばめられていたように思います。人により好き好きかもしれませんが、私はそのおかげでこの小説の世界に深みを感じ、これまで以上に引き込まれました。
次がすごく気になる終わり方だったので、待てるなら、5巻を買っておいて 6巻出てから一気読みも良いかもです! -
購入済み
待っててよかった!
年末に配信されたこの作品。お正月休みまで読むのを我慢していて良かった!どんなにお金をかけた映画を観るよりも、何何倍もこちらの方が劇的で美しい!
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購入済み
話が大きく展開する第5巻
ずっと続刊が出るのを楽しみにしていた「後宮の烏」。新刊もじっくり楽しみたいと思っていましたが、展開が面白くどんどん読み進めてしまい、結局一気に読みきりました。
この先の展開はどうなる!?というところで今回終わるので、早く続きが読みたいです。
寿雪と高峻のお互いを思う気持ちがあたたかく切なくて、この2人にはどんな形であれ幸せになってもらいたいなぁと思わずにはいられませんでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ椿の咲き誇る古い家に住む“若隠居”と、彼と利害の一致から契約結婚した香澄。
まあ、それなりに相手を好ましく思っている男女が一つ屋根の下にいればね……という。
『下鴨アンティーク』と同じ作者だから読んでみたけど、あっちは洋だけど、こっちは和。
がしかし!
まさかの一人称が全部家!家目線!
これにはビックリ。
プロローグだけかと思いきや、全編家目線!
血の繋がらない子を引き取って、自分の息子と結婚させようとしてたのに、家出されて他の男と結婚……て、赤僕の両親みたいだなー、と。
あのおばさんは、最初から香澄を息子の嫁にしようと育てたわけではなく、親がいないからと恥ずかしい思いをしないように厳 -
ネタバレ 購入済み
真相を知った時の衝撃
最初はファンタジーなのかと思って読んでいたんですが、庭の真実が少しずつ明らかになっていくにつれて、時代に飲まれてしまった人々の事が出てきて、ラストがまた切ない。
このまま朽ちるその日まで、静かな時間が流れたらいいなと思った。 -
Posted by ブクログ
グリム童話をベースとしたアンソロジー。中々バラエティに富んでて読み応えありました。
お気に入りは谷さん、白川さん、松田さん。
谷さんの「なくしもの〜」は、就活のお祈りメールに打ちのめされていた亜美。そんなメールの中に、不思議なメールが届く。ほんわか優しい気持ちになれました。
白川さんの「白雪姫〜」は、自分が美人と解って行動する小雪。そして小雪がライバル視する夕妃。どちらも腹を割って話せば似たもの同士で、今後中々良い友達になれそう。
松田さんの「のばら〜」は、生粋のお嬢様と堅物のワーカーホリック直人。チグハグだけど、なんだかんだいいつつもお似合いなカップルでした。