白川紺子のレビュー一覧
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ネタバレ下鴨アンティークの4作目。
今度は父母の出会いの話。
母親は、まさか友達のおじいさんがやっている喫茶店の店員さんだったとは。
苦労人で、鹿乃たちを育ててくれた祖母にあこがれていたとは、意外だった。
それと、丙午生まれ、つまりは明治39年生まれの曾祖母の話。
東京から京都の婚約者のもとに突然来てしまう、
友達と一緒だったとしても、
現在の海外渡航よりも思い切った行動だったに違いない。
気持ちがすれ違っていた夫婦を助ける良いお話。
一方、
慧の父母の話は、未婚の母と離婚できていない父の話で、
慧自身も学校で愛人の子と言われたらしく、
ちょっと苦しかった。
個人的には高校の学園祭の話をもっと盛 -
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ネタバレ下鴨アンティークの3作目。
薔薇の君とでもいうべき、薔薇を育てている春野は鹿乃に好意をもっているのだと思うが、
距離の詰め方がちょっと気持ち悪くて鹿乃に嫌われてしまう。
悪役決定か?
副題の「祖母の恋文」は、祖母芙二子の最初で最後の恋文の話。
祖父が酔っ払って芸妓から手紙を受け取って帰ってきたのを誤解して怒ったので。
祖父に恋文を書いてほしいといわれて書いていた。
といっても、全く恋文っぽくないお怒りの手紙、だったが。
いつもクールというか怠け者全開の兄良鷹が、
毎年お盆を過ぎて蹴上の別邸に行くとあったので、
何かあるのだろうなとは思っていたし、
この世の者ではない美しくさみしげな女性が -
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ネタバレ下鴨アンティークの2作目。
いきなり金髪碧眼の少女が現れ、
博物館の学芸員をしている慧や良鷹の後輩が来たと思ったら、
鹿乃の同級生の元家庭教師だったり、
その同級生たちが仲良くテラスでティーパーティを開いたり、
中学生に間違われる骨董屋の娘が良鷹に雇われたりと、
だいぶ登場人物が増えて華やかになってきた。
それぞれカップルになりそうな登場人物な気がするのは、
たぶん気のせいではない。
古い着物をめぐってのほんわかとして話ばかりだと思って油断していたら、
「亡き乙女のためのパヴェーヌ」はとてもかわいそうなお話だった。
京都にも空襲があったとは、知らなかった。 -
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ネタバレTさんのおすすめ。
元華族の家に生まれ、父母を早くに亡くして祖母に育てられた鹿乃は、
現在、高校生。
一年前には病気で祖母も亡くし、
下鴨の洋館に兄の良鷹と暮らしている。
離れには兄の友人の慧が住んでいて、蔵には訳ありのアンティーク着物。
鹿乃は休日を祖母のお下がりの着物を着ている暮らしており、
祖母の着物を愛している。
蔵からしてまってあった着物をだしてみたところ、
柄が変わったり、長襦袢が泣き声をもらしたりと、
さらりとした怪異が起こりはじめる。
その謎を解いていくが、
今のところ、背負っている業も運命もなく、卓越した異能もない。
危険といえば、
祖母の友人の孫、洋館に住み温室で薔薇 -
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ネタバレ霄(しょう)の京師(みやこ)、稀代の巫術師と言われる董月季(とうげつき)は巫術師の名門・董家の養女である。ある日、鼓方(こほう)家からの依頼を受け楊柳(ようりゅう)島に行くことに…許嫁で、同じか巫術師の名門・封家の嫡男である封霊耀(ほうれいよう)と共に鼓方家に現れる女の幽鬼について調べるが…
後宮の烏シリーズと海神の娘シリーズとの同じ世界観のお話。封一族や月季の祖父の董千里、名門・雲家に最後の烏妃の話…といったのが出てきて、後宮の烏と繋がってる!と嬉しくなりました。そして鼓方一族が沙文から渡ってきたこと、今回の事件の鍵となる青衣娘娘…もしやと思ったらやっぱり!こちらも海神の娘と繋がってて楽しか