白川紺子のレビュー一覧
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ネタバレ巫術師の名門の家に生まれながら、巫術の才能に恵まれない霊耀(れいよう)。それを補うべく許婚になった月季(げっき)。
月季は幼い時継母に虐待を受けていて、継母亡き後もその幽鬼に苦しんでいました。それを助けてくれたのが霊耀です。
彼は覚えていませんが、月季はそれ以来霊耀のことを好いています。しかし、ストレートな物言いの月季と真面目な堅物の霊耀では思っていることもすれ違うことが多く、残念ながら月季の片想いという感じです。
楊柳島(ようりゅうとう)の名家、鼓方(こほう)家の依頼を受け、調査に行った二人ですが、そこには予想外の過去があったのでした…。
世界観もしっかりしているし、登場人物たちも陰があったり、これからの展開が楽しみなシリーズです。 -
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花菱夫妻の退魔帖、シリーズ2作目。
幽霊が見える若い二人が、幽霊がらみの事件の真相を調べ、解決にこぎつけていきます。
侯爵令嬢の瀧川鈴子は、17歳。
はっきりした顔立ちで、冷静な性格。わけあって浅草で育ち、幽霊が見えるのを利用して千里眼少女として仕事をしていた時期もあります。
着道楽の異母姉たちには着せ替え人形のごとく、おしゃれな恰好をさせられていました(笑)
結婚後もついてきた御付き女中に、真剣に着付けをされています。その衣装が、小物までとても素敵なんですよ~。
神職華族の花菱孝冬に求婚され、鈴子も孝冬を見直して信頼するようになったので、結婚したわけです。
最初はぎこちなかった二人ですが、孝冬が溺愛モードに入ってます。鈴子の方はそこまでピンと来てないから~時々ちぐはぐ(笑)
花菱男爵家には、古くから憑いている怨霊「淡路の君」の存在があり、当主はその怨霊に幽霊を食べさせる義務があるという。
幽霊が消えるだけのことなので、無残な光景が展開するわけではないのですが。
逃れられない運命というあたりが怖いのです。
「黄昏の客人」
「五月雨心中」
「金の花咲く」の3編。
親が結婚を決めるのが当たり前の時代、特に没落した華族の女性には辛い運命が待っていることも多かった。
それぞれにいきさつは違うが‥
幽霊が出た背景を調べて行くうちに、これで成仏してくれたのかな、と思えるケースも。
淡路の君が姿を見せず、好みじゃなかったらしい?という場合もあるのですね。
怪しげな人物も、登場。
鈴子も孝冬も、お家の事情と個人の過去がなかなか、半端ないので、先々どうなってゆくのか。
二人がむつまじくなっていく微笑ましい様子と、鈴子の家族の明るさで楽しめます。
世間ずれしていない鈴子さんのとっさの判断が、きらりと光ってますね☆ -
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「後宮の烏」で有名な白川紺子さんのシリーズ、1作目。
タイトルがちょっとピンと来なくて~軽い感じなので、後回しにしていました。
読んでみたら、かなり好み♪
大正9年の東京。
瀧川鈴子は、17歳。侯爵令嬢だが、事情あって浅草育ち。
怪談の収集を趣味としていました。
訪ねた先のお屋敷で、芸妓の幽霊を見た時、花菱孝冬という青年に出会います。十二単をまとう女の亡霊が現れ、芸妓の幽霊は消えた。
孝冬は、家系にまつわる亡霊に、幽霊を食わせたのだった‥
神職華族の家柄で、端正だが、つかみどころのない孝冬。
うさん臭く思った鈴子だが、求婚されてしまう。
鈴子は女中の娘で、母と共に家を出され、貧民窟で育った。そこで千里眼少女を名乗って商売もしていた過去がある。
侯爵家に引き取られた後の数年は、父の妾と異母兄姉らに可愛がられて、何不自由なく育っているのだが‥
幽霊が見える同士で、お似合い?
若いながら肝の座っている鈴子さんは、なかなかりりしくて好感持てます。
孝冬の家にも、いろいろ事情があるのですが。
それよりも、不愛想な鈴子に対し、どんどんメロメロになっていくのが、むずキュン(笑)
華族の成り立ちや、大正時代のいろいろな生活ぶりが出てきて、知らないことも多く、興味深い。
着るものの選び方や細部など、書き込まれていて、鈴子の着るものなど特に、趣があり華やかで、楽しめます。
退魔と言うのか‥
自ら除霊が出来るわけではない二人ですが、事情を調べて行くにつれ、何らかの解決策を見つけるのですね。
孝冬の方は、由緒ある神社の神主の家系ということだが、花菱男爵家の跡取りになる前には養子に出されていて商売をやっており、今もそちらも続けている。
といった関係から、人脈もあり、社会性はあるが、本心は暗く閉ざされていました。
そこに現れた鈴子の存在。
偏った育ちだけれど、冷静で芯がブレない鈴子さんは、光をもたらしていきそうです☆ -
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ネタバレTさんのおすすめ。
幼なじみの婚約者同士。
女は才のある巫術師、男は才はないが文武に秀でる巫術師の名門の息子。
それぞれの能力を生かして補って幽鬼を祓う、ことになるのだろうが、
劣等感に苛まれている鈍感な男と、
化け物に心を飲み込まれないために男に執着する女は、
まだ関係がぎくしゃくしている。
ある島で親せきの娘が幽鬼となっているので、
祓ってほしいと依頼が来る。
島を支配する一族の分家の門のとことで、分家の長を指さす娘の幽鬼。
祓えぬ間に分家の長は死に、本家の門に幽鬼となって現れる。
ちぐはぐな二人は幽鬼の謎が解けるのか。
まだこの作者の美しさが現れていない気がする。 -
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成都一の高級旅館の若旦那・琬圭は病弱で23歳になる今まで、幾度となく生死の境をさまよってきた
そんなある日、久しぶりに体調が良かった琬圭が市を歩いていると不思議な道士に声をかけられる
道士いわく、「幽鬼、妖魅のたぐいを引き寄せる体質でそのために不調がでる」のだと…
そして、急展開!
琬圭は道士の娘と結婚することになる
そして
やってきた娘・小寧は、色とりどりに輝く雲に乗った、天女とみまがうほどの美しい少女だった
そして小寧はあろうことか琬圭に
「人間の花婿なんて今時、流行らないわ〜」と言い放つ…
どうやら彼女は人ではないらしい…
果たしてこの夫婦、一体どうなる?
温厚で世話焼きな琬圭はついつい幽鬼の身の上話を聞いてしまう…
そして結局、琬圭は幽鬼に憑かれ厄介事を持ち込んでしまう
ツンデレの小寧は
「また妙なものを拾ってきて…」と小言を言うが、呆れながらも琬圭を助ける
おっとりした琬圭とツンデレ小寧…
毎度の二人のやり取りが何とも微笑ましい…
そしてなんだかんだと二人で協力し、苦しむ幽鬼を助け、夫婦の絆を深めていく様がおもしろい
そして琬圭の出自には驚かされた…
なかなか読まないジャンルで興味深く読んだ!
この夫婦の先が気になる…(笑) -
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ネタバレ戦後10年。
元華族のお嬢様と、孤児として育った双子の姉妹が再会するところから。
お嬢様はいけ好かないかと思いきや、これは……ツンデレ!?
意外と相性の良い二人。
小百合が幸運だったのは、境遇の割に擦れてないというのもあると思う。
なんだかんだ、新しい暮らしに馴染んでいる。
しかし、いくら愛人がその相手と妻を恨んだからといって、憎き本妻の子を誘拐するかね?
しかも、その誘拐犯の母親は小百合をちゃんと可愛がって育てていたようだし、その心理はよくわからない。
同じ華族ってことで、そのうち花菱男爵夫妻が出てきたりはしないのかな。
あの二人なら、昭和恐慌も戦中・戦後もたくましく乗り越えて、気の良い老夫婦になっていそう。
(あっちの話のネタバレになるのでしばらくは難しそう) -
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ネタバレ2024/11/04新刊案内で気になった『龍女の嫁入り 張家楼怪異譚』(白川紺子)。
龍好き、怪異譚好き故です。
古代中国が舞台となっており、ストーリー展開はもちろん、当時の文化に触れ、私にとって新しい物事を知れたり、
【よくよく読んでみれば「今までに手にした本や漫画の中に出てきたので知っている」という物に対しての思い返し】も出来て面白かった。
それが以下●点。
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❶祖が太公望の一族
清河の崔氏という一族で、『封神演義』(藤崎竜)が浮かんだ。
❷夜を5つに分けて考える時間の概念
初更(19〜21時)、二更(21〜23時)、三更(23〜翌1時)、四更(翌1〜3時)、五更(翌3〜5時)という区切りになるんだそう。
丑の刻などの表記だったら聞いた事があるけど、更っていう単位は初めてだった。
❸『あおのたつき』(安達智)の思い返し
⑴金銀泥(金箔や銀箔を細かく砕いて粉末状にし、膠で練って泥状にしたもの)
⑵妓女の見受け金
これだけで『あおのたつき』が浮かびました。
アジア圏という事もあって何か共通するものがあるのかも?
❹古代中国の妖怪や神々
虎精、幽鬼、柳仙など、日本の妖怪の中には見られないキャラが複数。
中には名を口にしてしまうと呪われ首を吊るように誘導されてしまうものもいたりしますが、それは割愛します…笑
❺『薬屋のひとりごと』(日向夏)で見た事があるようなアイテム
佩玉って壬氏がつけてなかったっけ?
❻魔除けアイテム
赤霊符(兵難よけの護符)、五綵(青・赤・白・黒・黄の五色の糸飾り)、楝使用の簪、辟瘟扇(鬼神を追い出し神を呼ぶ、あるいは天然痘などの疫病を追い出してくれる扇)、続命縷(五色の糸で編んだ腕輪)など様々。
ちなみに見た事は一回もない。中国に行ったらあるんだろうか?
❺菖蒲酒
2025年飲み損ねた…‼︎来年こそは。
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……といろいろ楽しめた一冊でした。
そして……
『後宮の烏』と同じ作者だった事に後で気づいて「面白いはずだわ」と思ったなぁ〜。
好きな作家ってそんなにいないんだけど、増えて嬉しい。 -
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ネタバレ2作目は、沙来と沙文の島のお話。沙来の天才楽師と名高い忌が、海から聞こえてきた音に心を奪われ、滅びの曲と知らずに奏でてしまったことから、悲劇が始まる。
本来なら、海神の娘を娶ることで、それぞれの島はその加護を受けることが出来るのに、その加護を与える海神である海若が、滅びの曲を気に入ってしまうなんて。ただそれだけ、気に入ってしまったから、聞きたい。それがどういう結果をもたらすかは、わかっていないのだ。
実は、海神の娘も、彼女たちを娶らなければならない島の領主たちも、海神に運命をほんろうされているに過ぎないのではないかと思ってしまう。そんな彼女たちの幸せを願う巫女王である霊子が、海若の時に無謀な行動を諫めつつ、彼に寄り添う姿が少し痛々しく思われた。海若と霊子の関係が気になるところ。