白川紺子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「後宮の烏」シリーズ、3作目。
中華風ファンタジー、世界観がさらに広がります。
後宮の奥深く、漆黒の夜明宮に独り暮らす特殊な妃・烏妃。
皇帝に侍ることのない烏妃は、呪いから祈祷、失せ物探しまで出来るという評判だった。
実際には、呪いはやらないのだが。
先代の烏妃から跡を継いで間もない寿雪は、まだうら若い少女で、神秘的なたたずまいで口数は少ないが、心は優しい。
無邪気な侍女・九九(ジウジウ)は世話を焼きたくて仕方がない。
護衛の温螢も、すっかり心酔している。
高峻の側に仕える衛青は、近づくのが本来禁忌である寿雪を警戒し嫌っていたが、自分との意外なつながりに気づく。
これにはこちらが驚きました -
Posted by ブクログ
人気の中華風ファンタジー、2作目。
衣装や言葉などは昔の中国風ですが、国は大きな島で、後宮もそんなに大きくはない様子。
どこか寂しげなしっとりした雰囲気と、昏い背景の中で息づく人々の優しさが魅力です。
後宮の奥深くにある漆黒の館、夜明宮。
妃でありながら皇帝に侍らない、烏妃という存在がいた。
依頼を受けて祈祷や祓いを行うという噂を聞いて、ひそかに頼みごとをしに来る侍女らが後を絶たない。
皇帝の高峻その人も、ある意味ではその一人だった。
孤独を守るよう、先代に厳しく言われて育った寿雪だが、次第に周りに人が増えてきた。
事件を解決するたびに、慕われたり、誰かを引き取ったりしてしまうのだ、
世間 -
Posted by ブクログ
お互いの利害が一致して結婚した偽装夫婦の柊一と香澄。二人が暮らす古屋敷が語る物語。偽の夫婦として一定の距離があった柊一と香澄が、お互い少なからず想っているその好意が、周りにはダダ漏れなのにお互いは気付かず、そのどうしようもない二人の仲睦まじさがによによする。それを、語り部の家が「壁がむずむずする」と家の視点で表現するのが新鮮で楽しい。訪ねてきたお客さんが柊一の元カノと第三者から知らされて香澄がショックを受けたり、香澄の兄のような存在だけど香澄を想う晶紀に柊一が無意識の宣戦布告をしていたりするが、全体的にほっこりとあたたかく、かわいらしい物語。裏手のすみれ荘が語るすみれ荘の面々のお話もニヤニヤす
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ネタバレ 購入済み
どうなってしまうのでしょう?
まだまだ続きます。
大きな転換期なのでしょうか?
今までのお話とはだいぶ 違ってきてます。
なので、ワクワクしてきました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ蟲師で「まじないし」、職神で「しきがみ」など登場人物の苗字含めてマニアックな読み方をする名詞が多いので最初は少し戸惑ったが、後はさらっと読めた。
前世の記憶をずっと持ったまま生まれ変わりを繰り返す者と、前世のことは何も覚えていないのに呪いによって短命を宿命づけられた者と、果たしてどちらが不幸なのか。
前者に至っては、人間の姿を取ってはいるが、本体は人間でもない。
そして二人は過去からの宿命のように惹かれ合って、最後には必ず生き別れて終わる。
救いはあるのだろうか。
今回は互いに高校生という立場で「再会」するが、二人がこれまで通りの運命を辿るのか、それとも今まで成し遂げなかった呪いの循環から抜