鎌田浩毅のレビュー一覧
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火山の中でも富士山を特集。噴火の際に避難のよりどころとなるハザードマップについての解説が詳しい。富士山に関しては,ハザードマップの作成が遅れていたらしい。なんでも山頂をめざす観光客の減少を心配する声が大きかったからだとか。でも富士山が活火山であることは紛れもない。備えがなければ被害は甚大になる。
富士山は休火山と習ったおぼえがあるが,今の火山学では休火山・死火山という分類は廃止,活火山かそうでないかに分けているという。実際のところ,噴火に先立っては,地震や火山性微動,山体変形などの予兆があるから,いまから富士登山で噴火災害を恐れることもないらしい。
富士山が今のきれいな成層火山になったのは,地質学的に見てかなり最近のこと。あの美しい山容も束の間の姿にすぎないそうだ。そのうち噴火によって大きな岩なだれが起き,明治時代に崩れた磐梯山のように大きく削れてしまうかもしれない。東海大地震との連動も懸念されている。 -
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冒頭自作の詩で始まるのには驚いた。いかに火山が美しいか,滔々とうたっており,随分と熱がこもっている。内容は普通に火山についての啓蒙書。阿蘇山,冨士山,雲仙普賢岳,有珠山,三宅島の超有名五火山について見てゆくことで,火山についての一般的知識が得られる。
阿蘇は彼が火山を志すきっかけになった山だそうで,この章からは特に火山への愛が感じられる。阿蘇は世界でも有数のカルデラをもつ。私も一度行ったことがあるが,本当に巨大である。このカルデラができるのには,九州の北半分が埋まるくらいの噴火があったそうだ。火山灰は道東まで積もったという。富士山も,一度だけ登った。空気が薄くて大変な思いをした。雲仙は平成に入ってから六十余人もの犠牲者を出す噴火があった。高名な外国人火山学者も三人巻き込まれて亡くなっている。この噴火も火山学的には小規模なものだったというから,自然の威力はすさまじい。有珠山麓では,何もなかった麦畑に,明治の噴火で百五十メートルもの山ができた。さらに太平洋戦争中,噴火があって四百メートルの昭和新山ができた。2000年の噴火は,予知による避難が大成功した例として知られている。今年サミットが開かれる洞爺湖温泉は,この火山がもたらした恵みである。 -
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京大で火山の研究されている教授・鎌田先生の著書。
芸術鑑賞や読書から食生活に至るまで、
日常生活の知的生産性を高めるヒントが提示されています。
知的な趣味として挙げられているジャズや骨董品収集など、
鎌田先生の趣味も色濃く反映されているものも多いですが、
日常生活レベルで真似できそうな部分が多くみられます。
・良書は手元においていつでも読み返せるように
・食事は常に控えめに
・午前中に集中するために、朝食で糖分をたくさん摂取する
・古典には常に触れておく
・芸術に触れる機会をつくる
・仕事や人間関係と距離を置く機会も持つ
これらは僕も、真似させてもらっているというか、
前々から意識的に取り組んでいて、「京大の先生もやってるし、有用性があるのか」
と後押しをもらった感じでした。
また「東京は京都の端っこにある繁華街」という批判的な表現をされていますが、
膨大な情報・仕事量と人間関係にまみれがちな東京から地理的に離れている京都では、自分なりに考える時間を確保することができ、創造性を養う、
という点には非常に共感しました。
早く関西に戻りたい・・。 -
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ネタバレこの本に書かれていることの多くは次の5点に集約される。
1)情報整理術
2)本の読み方
3)勉強法
4)時間の使い方
5)努力の継続性
この中で5番目の「努力の継続性」について、多くの著者はページを費やし、その心構え・考え方に始まり、テクニックを開陳している。
本書では、「努力が継続するシステム」の構築が、成果を得るために、大変有意な戦略になると説く。
根性論は一切不要。
テクニックとして努力が続けられる方法を身につける、習慣化することが、良い結果を生む。
「ただ続けているだけでは、力にならない。休止を挟んで繰り返す。そういう継続でないと大きな力は生まれない」
と著者は悟る。
大きな力を生むリズムとは、活動と休止の繰り返し。
「ONとOFF」「緩急」「静と動」「学ぶと遊ぶ」・・・、これらをうまく取り入れ、不断の努力を重ねることが、人生の「明暗」を分けるということだと理解した。 -
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ネタバレ[ 内容 ]
日本列島には一〇八の活火山があり、思いがけない時に噴火しては人間社会を騒がせる。
噴火を科学の力(噴火予知)でやり過ごし、災害を減らす知恵が「減災」である。
一方、噴火の後には、長い期間にわたって火山の恵みを享受することができる。
火山の恩恵と魅力を伝えつつ、自然に対する畏敬の念を悠揚とした視点で書き綴る。
[ 目次 ]
第1章 火山噴火とはどんな現象か(溶岩流-地表に出たマグマ 軽石-泡立つマグマの破片 ほか)
第2章 噴火のタイプとその特徴(噴煙柱が立ちのぼるプリニー式噴火 爆発的なブルカノ式噴火 ほか)
第3章 噴火は予知できるか(地震を調べる 地殻変動を測る-火山体の膨張と収縮 ほか)
第4章 噴火が始まったらどうするか(活火山のランク分け 活動中の火山のレベル化 ほか)
第5章 火山とともに生きる(溶岩の流れを変える 災害は短く、恵みは長い ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
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理系の人がどのように論理的発想を日常に生かしているのか書いた本。
鎌田先生は京都大学で火山の講義をされているようですが、
以下のようなライフハックが盛り込まれていました。
・科学的発想を活用して事務作業を効率良くする
・人間関係も京都の気遣いの発送を参考にこんな風にすると
程よい距離感でお付き合いできますよ、とか、
・お茶や書の選び方、
など粋な日本文化の味わい方もいろいろと書かれていました。
鎌田先生自体がユニークな方のようで
個性的なファッションの写真や書や骨とう品の写真、
自転車でフィールドワーク中の写真など、
見てもほほえましい写真が多数あります。
私のように文系の人もこの本を読むと理系的発想が少しわかるかも。
そして理系の人とも仲良く会話しやすくなるかもしれません。
ライフハックだけでなく日本文化を味わうというのがいいなあと思い、☆4つです。 -
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地学に対して予備知識も何もない私としては、地学者というのは石を観て石を割ってにたにたしている人種だと思ってました。我々歴史学の人間が史料や遺物に接するように。この本は著者が勤務校の京都大学で一般教養科目の講義内容を本に起こしたものですが、最新の地学における研究成果を簡潔にまとめた非常に読みやすい本です。地震の話から地球内部の様子、火山、大気、そして宇宙にまで幅広い地学の分野を分かりやすく解説してくれます。とくにプレート・テクトニクスの話は数千年の人類の歴史のみを対象としている我々歴史の人間には壮大すぎて圧倒されます。地学にはまった人も、疎い人も是非一読をお勧めする本です。
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ラベル法=とりあえず区別する姿勢、知的生産と知的消費を湧ける
枠組み法=あらかじめ完成形をイメージする。どこが不足していて何を埋めれば完成に近づくのかを、直感的に判断する。これからすべき仕事全体の枠組みを先に与えてしまう。できるところから書き始める。
何本かの仕事を平行してやる。行き詰まったら別の仕事に取りかかることで、アタマが活性化する。分類できない「その他」の箱を作って働いている頭のストップを防ぐ。動きを止めない工夫。
不完全法=完璧主義から逃れること。完璧主義とは自己満足の世界、いったん完璧主義に陥ると、それに気付かなくなってしまう来るべきアウトプットからはだんだん遠ざかって行く。不完全であることを許容し、切り捨てられた内容は思い切って断念する。不完全主義こそが、効率良くラクな知的生産を行うための方程式。
時間管理をきちんと行うためには、「システムに任せる」こと
システム作りで重要なのは、「要素に分解すること」と「実験してみる」ということ。細かく要素を分解し、いろいろ試行錯誤しながら実験してみることでシステムを作ることができる。要素分解+実験。
朝、仕事に取りかかるのが億劫なときのために、心地よいスタートを切る「システム」を前もって作っておく。仕事のスケジュールを確認する。何時から何時までの何時間を、その仕事に使うことが出来るのか。そして、何をその時間にやり遂げたいのか。それを最初にきちんと把握する。当日のスケジュールは、仕事始めの朝に書き出すのではなく、前日の仕事の終わりにあらかじめ作っておく。片付けるのではなく、前日の仕事の状態のままにしておく。朝のウォーミングアップのシステムをつくること。前日にすべての仕事を完了せずに、次の日の最初につながるような仕事をすこし残しておく。
覚えておくのは、わずかな記号のみで自分の頭を常に軽くしておく。 Ex. E=MC2
棚上げ法=いま分からないこと、うまく行かないことは無理に進めようとはせずに、とりあえず先に進む方法。解けない問題はさっさとやめてしまう。解ける問題だけでも、仕事は無限にある。
時間の枠組みを初期設定する。これからの1時間はクリエイティブな時間についてだけ考えると決める。。次に、「この一時間は無意識に身を委ねる」と決める。そして一度決めたことは変更しない。ほんとうに無意識が教えてくれるだろうか」などとは思わない。時間をいつまでも散漫にダラダラと使わない。→場所の移動でメリハリ
当たり前のことを当たり前でないと考える習慣。見慣れたことを見慣れないもののように思う。そのようにラベルを張り替えてしまう。逆に見慣れないものは、よく見知っているもののように考える。とにかく正反対のラベルを貼って、それを前提に考え始める。
他人と比べないこと。自分の体をよく観察しながら知的生産を行うのであって、他人はまったく関係ない。第3者の仕事と自分の仕事を比較してもなんにもならない。いいかえれば、自分のペースを崩さないのが、もっとも効率の上がる基本行動。自分の感覚にできるだけ忠実になりながら、クリエイティブな行動パターンを磨いて行く。
無意識の働きに素直に従う経験を積む、いったん重要なアイデアが頭をかすめたら、一気に意識の世界に引きずり出して活字にする。うまく表現できない場合でも、とにかく断片でよいから言葉にしてみる。とにかく必死で言語化する。これが無意識と意識を使いこなして、クリエイティブなアウトプットを生み出す根底にある作業。