あらすじ
列島誕生以来、地震・噴火・津波・台風などの自然災害の脅威に絶え間なくさらされてきた災害大国・日本。いくつもの巨大災害が、日本史上にその名を残してきた。平安時代を揺るがした貞観の大津波、近世では宝永の富士山噴火や安政南海地震、近現代では関東大震災や阪神淡路大震災、そして東日本大震災……。歴史を大きく塗り替えた自然災害はなぜ発生し、日本人にどのような影響を与えてきたのか。浮かび上がる「歴史の法則」とは。地球史的スケールで日本史をとらえなおす。
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Posted by ブクログ
まずはプレートの動き方の基本など地学のざっとしたおさらいや、現在は休火山と死火山という用語は使われなくなり、1万年以内に噴火していれば活火山とみなされるなどの基本的な話に始まる。ちなみに日本の活火山は111にのぼる。有史以降の日本の災害を列記していく。最古に記録される地震599年は大和地震。684年の白鳳地震は南海トラフの最古の記録と見られる。
東日本大震災以降、大地変動の時代に入ったため、地震や噴火などが増えていること、南海トラフ地震は2030-2040年には起こると思われること、桜島の大正の大噴火以降、噴火活動は日々続いているが、そろそろ地下のマグマ溜まりに大正大噴火の時の90%くらい溜まってしまっているので同規模の噴火が起こり得ること、富士山の最後の噴火が1707年なのでそろそろ次の起こってもおかしくないなど、参考になる話が多かった。
ただ自然災害は当然予知ができないのが寂しいところ。明日大地震が起きると言われても、まぁ何もできないのだけれど、とりあえず災害を少しでも減らすべく努力はしたい。
Posted by ブクログ
これは読んで良かった本である。地球規模で自然災害の歴史をダイナミックに著している。地球全体のわず0.25%しかない日本がなぜ地球全体の1割の地震が発生し、マグニチュード6以上の大地震の2割が発生しているのは、複雑にプレートが入り組んでいる上に日本列島が乗っているのが原因なのだ。噴火についても、世界中の火山の2割が日本に集中しているのだから日本は災害列島なのだ。そんな日本で暮らす日本人はこの本を読むべきだと思いました。
Posted by ブクログ
日本史の概説の中に地震、火山を入れ込んだもの。一粒で2度おいしいやや厚めの新書。
地震や噴火はエネルギーが溜まり、一定の周期で発生する。人類から見れば何世代もかかる事象も何万年単位の地学ではほんの一瞬。
過去の大災害から、自ずと今後発生するであろう災害が見えてくる。そこから防災や減災につなげていく筆者の思いが伝わってくる。
特に南海トラフ地震と富士山噴火、しかも相互に誘発する可能性もあるというから恐ろしい。
地震と火山のメカニズムの解説から人類には長く地球には一瞬の大災害まで大きなスケールで分かりやすくかかれた良書であった。
Posted by ブクログ
地震や噴火の仕組みの解説から始まり、日本の成り立ちから、有史以降の地震と噴火についての記録を網羅的に解説してくれています。日本史との関連性はあまり多くはありませんが、この頃にこんな地震があったのだな、この頃にまたこの地震や噴火が起きたんだな、と、地震や噴火が周期的に発生していることを理解することができました。
歴史を見て未来を予測し、災害に備える、という作者に強いメッセージを感じることができました。
Posted by ブクログ
天災は数百年数千年おきにやってくる。それに対する科学的知見の積み重ねは精々百数十年。
数百年数千年おきにしか起こらない天災をいちいち心配していてもしょうがないと考えるか、せめて地学の観点から過去の被災状況を調べ、知見を補っていくかは天災大国に住む人間一人一人に突き付けられた宿命だろう。
それにしても近代以前の被災史の観点が史学・地学共に十分ではなかったのは痛恨だと思う。せめて今からでも力点を置いていかなければならない。
啓林堂書店学園前店にて購入。