鎌田浩毅のレビュー一覧
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ネタバレこの本に書かれていることの多くは次の5点に集約される。
1)情報整理術
2)本の読み方
3)勉強法
4)時間の使い方
5)努力の継続性
この中で5番目の「努力の継続性」について、多くの著者はページを費やし、その心構え・考え方に始まり、テクニックを開陳している。
本書では、「努力が継続するシステム」の構築が、成果を得るために、大変有意な戦略になると説く。
根性論は一切不要。
テクニックとして努力が続けられる方法を身につける、習慣化することが、良い結果を生む。
「ただ続けているだけでは、力にならない。休止を挟んで繰り返す。そういう継続でないと大きな力は生まれない」
と著者は悟る。
大きな力を生む -
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ネタバレ[ 内容 ]
日本列島には一〇八の活火山があり、思いがけない時に噴火しては人間社会を騒がせる。
噴火を科学の力(噴火予知)でやり過ごし、災害を減らす知恵が「減災」である。
一方、噴火の後には、長い期間にわたって火山の恵みを享受することができる。
火山の恩恵と魅力を伝えつつ、自然に対する畏敬の念を悠揚とした視点で書き綴る。
[ 目次 ]
第1章 火山噴火とはどんな現象か(溶岩流-地表に出たマグマ 軽石-泡立つマグマの破片 ほか)
第2章 噴火のタイプとその特徴(噴煙柱が立ちのぼるプリニー式噴火 爆発的なブルカノ式噴火 ほか)
第3章 噴火は予知できるか(地震を調べる 地殻変動を測る-火山体の膨 -
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理系の人がどのように論理的発想を日常に生かしているのか書いた本。
鎌田先生は京都大学で火山の講義をされているようですが、
以下のようなライフハックが盛り込まれていました。
・科学的発想を活用して事務作業を効率良くする
・人間関係も京都の気遣いの発送を参考にこんな風にすると
程よい距離感でお付き合いできますよ、とか、
・お茶や書の選び方、
など粋な日本文化の味わい方もいろいろと書かれていました。
鎌田先生自体がユニークな方のようで
個性的なファッションの写真や書や骨とう品の写真、
自転車でフィールドワーク中の写真など、
見てもほほえましい写真が多数あります。
私のように文系の人もこの本を -
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地学に対して予備知識も何もない私としては、地学者というのは石を観て石を割ってにたにたしている人種だと思ってました。我々歴史学の人間が史料や遺物に接するように。この本は著者が勤務校の京都大学で一般教養科目の講義内容を本に起こしたものですが、最新の地学における研究成果を簡潔にまとめた非常に読みやすい本です。地震の話から地球内部の様子、火山、大気、そして宇宙にまで幅広い地学の分野を分かりやすく解説してくれます。とくにプレート・テクトニクスの話は数千年の人類の歴史のみを対象としている我々歴史の人間には壮大すぎて圧倒されます。地学にはまった人も、疎い人も是非一読をお勧めする本です。
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ラベル法=とりあえず区別する姿勢、知的生産と知的消費を湧ける
枠組み法=あらかじめ完成形をイメージする。どこが不足していて何を埋めれば完成に近づくのかを、直感的に判断する。これからすべき仕事全体の枠組みを先に与えてしまう。できるところから書き始める。
何本かの仕事を平行してやる。行き詰まったら別の仕事に取りかかることで、アタマが活性化する。分類できない「その他」の箱を作って働いている頭のストップを防ぐ。動きを止めない工夫。
不完全法=完璧主義から逃れること。完璧主義とは自己満足の世界、いったん完璧主義に陥ると、それに気付かなくなってしまう来るべきアウトプットからはだんだん遠ざかって行く。不完全 -
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理学博士の本棚といっても、その研究に関連する本とか研究に役立つような本という事ではない。理学博士に至るまでの人格形成や判断に影響した本を紹介してくれる内容なので、肩の力を抜いて読むことができる。
紹介される本は立花隆とかミャエルエンデなど。『モモ』なんて小さい頃に自分で読んだのか、読んで貰ったのかすら覚えてないし、もしかしたら読んだ事すらないのかも知れないくらい。
だが、家にその本があって背表紙が視界に入るだけで中身を薄っすら思い出すのだから、それこそ本の凄さだと改めて思う。タイトルや物理的な〝本という存在“に凝縮された世界があり、一度触れただけでも確かに記憶に刻まれ、タイトルを読めば中身 -
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著者の鎌田浩毅(ひろき)氏は1955年生まれの火山学の大家。2021年3月に京都大学を退官し、名誉教授になった。専門に関する著書をたくさん出されているが、本書のような勉強法に関する本も出版されている。
本書を読んで、氏が大変な読書家であることがわかる。ご自身の読書経験を通しての指南が書かれているが、その部分はさほど得るものはなかった。つまり、「9割は知っている」と書かれている通りであったが、末尾の「補章」の指摘が勉強になった。
ビジネス書や自己啓発本の根底には「こうすればああなる」という計画主義がある。技術面でそれを言えばビジネス書になり、精神面でそれを言えば自己啓発本になる。しかし、現代は想