鎌田浩毅のレビュー一覧
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富士山の噴火が起きたらどうなるかが述べられている。
火山灰、火山弾、火砕流、土石流など、項目事に具体的に述べられているので、非常にリアルに想像できた。
例えば、火山灰。
人体にも影響があるということは聞いていたものの、ガラス質であるため、吸い込んだら呼吸器を傷つけることや、付着している成分を取り込んでしまうことなど。
土石流の被害は数年に及ぶ可能性があることなどには、慄然とする。
ただ、怖さばかりを伝えようとした本でないことも特徴的な立場だと思った。
噴火の影響は甚大だが、その後長い間、人間はそこから恩恵も受けるといった趣旨の言葉は心に残っている。
だからこそ、火山国日本に、私たちは住み続け -
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東日本大震災以降,実は,富士山の活動も活発になっている。
富士山は,平均100年に1度の割合で噴火している。
直近300年間は噴火していない。
つまり,300年分のマグマが富士山には蓄えられているワケです。
したがって,いつ富士山が噴火しても不思議ではなかったりします。
富士山の噴火の場合,地震と違って,
その噴火の前兆を観測することができます。
前兆が観測されると「そろそろ噴火しそうです」と,
前もって気象庁から広報されるみたいです。
だから,ある程度は,避難等の準備の猶予がある。
まぁ,そんなこんな,富士山の噴火に関することを漫画を交えて,
分かりやすく説明せいているのが本 -
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海外旅行に行く度に思うんです。
英語できたら、もっと楽しめるのにな〜って。
そんなことをふと思い出し、手に取った一冊。
テクニックだけでなく、英語勉強のスタンスやモチベーションの上げ方にも言及している。
「この時、相手のフレームワークを理解しようと努めれば、このずれが少なくなります。自分と相手のフレームワークの間に横たわるギャップを埋めつつ、コミュニケーションを図るのです。ずれが少なくなってくれば、お互いに理解しあえているという感覚が得られます。(p.20)
とても気になった言葉だったので、引用するが、これは、英語学習だけでなく、人間関係全般に言えることではないか。
自分と違う他 -
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タイトルだけ見るとこの本はエネルギー問題についてのみ書かれた本に思いますが、この本が類書と異なっている点が多くあり、私にとっては新鮮でした。太陽との絶妙の距離にできた地球の生い立ち、隕石衝突の影響で生成した月が重要な意味を持っていること、地軸が傾いていることで四季が存在する、マントル海流により地磁気が発生して有害な放射線を防いでいる等です。
また、石油の寿命も私が小学生のころから「あと30年」と言われて30年以上経過しましたが、実際には40年以上あり、他の資源(石炭、天然ガス等)はもっと多くあることも解説されていました。
現在は地球温暖化というよりも、寒冷化に向かっていて、二酸化炭素の量も -
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経済誌に連載した「ビジネスパーソンのための地球科学入門」を元にした本。エネルギーの話は半分で,第二章の地球史・地球科学の記事の方が面白かった。
地球が経験し,これからも経験するであろう環境の激変を考えると,温暖化問題とか,エネルギー問題とか,しょぼい話だなーなんて感想を抱いてしまう。まあ人類にとっては死活問題なので,大事な問題なんだろうけど。興味という点では全球凍結とか巨大隕石とかの方が威勢が良くて好きだな。
いま太陽ってだいたい一億年に1パーセントづつ明るくなっていて,十億年後くらいには地球の表面温度が100℃を超えるとか。
前回の超大陸は三億年前のパンゲア。次回は二億五千万年後にパ -
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鎌田さんの本は何冊も読んでいるのだが、そのたびに強調される点が違うので新しい発見がある。
(1)富士山が噴火した場合には、噴石、火砕流、溶岩、岩なだれ、泥流が発生する可能性があり、特に、泥流となると三島とか富士宮市を含む広い範囲の被害が想定されること。
(2)アメリカのセントヘレンズ火山のように、山自体が噴火に伴い崩壊してしまう可能性もあること。(p137)
日本の真ん中に富士山のような標高の美しい形をした火山が存在すること自体、異例のことと考えるべきらしい。
(3)実際には、噴火が伴わなくても、2900年前には富士川河口直下型の地震で富士山の山体が崩壊したらしい。(p193)
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タイトルでかったら、漫画だった。でも中身は濃い。
基本的な情報として、火山灰は小さなチリとして、コンピュータの誤作動を引き起こすので、鉄道、ガス、電気などのライフラインや産業活動に大きなダメージをもたらす。
その前提で真剣に準備する必要がある。
(1)富士山は過去30年に一度噴火していたが、近年300年ほど噴火していない。(p115)
地下にマグマがたまっているのは確からしい。
(2)貞観地震の5年後(869年)に富士山の噴火があり、3連動だった宝永地震(1707年)の49日後に富士山は噴火している。(p127)
南海トラフと富士山噴火が連動したらどないしよ。
(3)富 -
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火山学のアウトリーチで有名な鎌田先生の本。
火山対策が気になっているので基礎勉強。
勉強した点。
(1)マグマができるような岩石が誘拐する条件は、以下のみっつのうちの一つが満たされた場合。「岩石に外から熱が加わる場合。このとき温度が上昇する。」「岩石がマントルを上昇する場合。このとき圧力は上昇する。」「揮発性成分が混入してくる場合。このときは温度も圧力もかわらない。」(p79)
この3つの条件がそれぞれ、プレートが貫入している日本列島の地下で行われている。
(2)現在地球の内部で発生する熱源の大部分は、放射性物質の崩壊による。(p173)
福島原発とおなじ原理。
(3) -
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どうなる? どうする?~富士山の噴火の兆候は低周波地震,その後数週間を経て噴火。現火口から噴火しないだろう。火山灰は,1000度の玄武岩が地表から出て急激に冷やされるために,粉々になったもので,ガラスの粉。コンピュータに吸い込まれると誤作動の原因となる。噴石はピストル並みの速度。黒い軽石はスコリアと呼ばれるもので,温度が500~600度。100年に一度噴火していたのに,300年ほど噴火しておらず,想定被害総額は2兆5000億円,東海・東南海・南海地震が連動した時の被害総額は53~81兆円~どうしましょう? 引っ越すかねえ。この先生は1955年東京生まれで,東大を卒業した後,通産省を経て京大へ。