鎌田浩毅のレビュー一覧
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地球や岩石、地質、大気、宇宙など、高校地学で扱う内容の基礎を網羅した概説本。一言で言ってしまえばこれに尽きるのだが、高校の教育課程(カリキュラム)で地学基礎や地学を開講している学校が極めて少なく、高校で地学を勉強した生徒も少ない中、もはや「倫理」と同様の絶滅希少種となってしまっている「地学」。だからこそ、このような一般向けの概説本の存在は極めて重要なのである。東日本大震災による大規模な地殻変動の影響がまだ続いている今の状況から、地震や火山、台風などについて興味を抱いた人も増えている中、一般教養として必読の書となるようにと記した著者の気概が表れている。
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Posted by ブクログ
ネタバレ富士山が噴火したら?その影響を淡々と予想していく。富士山噴火は単体では起きず、その前後に南海トラフ地震も起きる、という認識から富士山噴火が起きたら、という内容にもなかかわらずこのタイトルになっている。
【火山灰】富士山が吹き上げる火山灰は風に乗り遠くまで届く。成層圏まで達すれば偏西風に乗り地球を一周する。灰と名がついているので誤解されるが火山灰は灰ではない。軽石などが砕かれた、細かいガラスのかけら、が実態。このため人間の肺に入れば呼吸障害を起こす。目に入れば炎症を起こす。マスクやゴーグルが必須となる。
パソコンなど精密機器に入れば故障の原因となる。車両や航空機も火山灰の中では動けなくなる。工場の機械類、電力会社の発電機なども動かせなくなる。
火山灰がつもり固まるとコンクリートのように硬くなる。また水で流そうとしてもドロドロになるだけで流れていかない。屋根に火山灰が積もると重みで家屋は倒壊する。これに雨が降り、水の重さが加わるとほとんどの家屋はひとたまりもない。
火山灰や泥流、などで高速道路や新幹線が分断される可能性も高い。
富士山が噴火すれば相当期間に渡り首都圏は機能を失う。
【溶岩流】富士山から流れ出す溶岩流の範囲は比較的狭いが、流出してから数ヶ月から1年は熱が冷めない。噴出したてであればほとんどのものを発火させる温度がある。狙ったところに流す、という制御は非常に難しい。
【噴石と火山弾】噴火の形態(ボルカノ式、ストロンボリ式、プリニー式)により飛距離が変わってくるが予測が難しい。火口付近にいた場合避けるは困難である。
【火砕流、火砕サージ】形成原因はいくつかあるが高温の火山ガス、火山灰が時速100キロ高速で山肌を下っていく、というのが特徴。富士山山頂を中心とする半径7ー8キロのほぼ円形の範囲が被害を受ける可能性がある。
【泥流】一旦火口付近に堆積した火山灰などが雨や噴火の熱で溶けた氷雪を伴い斜面を下るのが泥流。これは噴火後数十年もリスクが続く。これが到達する可能性のある範囲は富士山の裾野を超え、富士吉田市、富士宮市、御殿場市などにもかかる。
【噴火予測】噴火の前には火山性微動や山体の変化(マグマが吹き上がってくるときに山を押し拡げるため傾斜が変わる)、水蒸気が漏れ出すなどの前兆が必ずあり、それは観測できる。
【富士山が特異な理由】
世界でも珍しい、3枚の大陸プレートが重なるところに位置している。このため、平坦な場所がひらけ、そこに地下からふんだんにマグマが供給されることであの山体ができた。
【地震と噴火】地震で火山直下のマグマだまりに水が入ったりマグマに溶け込んだ二酸化炭素が気泡化することで火山噴火が誘発される。富士山もその法則が当てはまる。宝永の富士山噴火は2週間続き江戸に5ー10センチの火山灰を降らせたが噴火の数十日前に宝永の大地震があった。地震で倒壊した家の立て直しをしようとしていた矢先に富士山噴火があったということになる。この関連は現在にも当てはまる。南海トラフ自身は2030年代までには必ず起こる、と言われている。それが高い確率で富士山噴火を引き起こすことになる。
【短期の災いと長期の恵み】このように富士山噴火は日本に甚大な被害を与える。しかし、最後の噴火から300年、我々が富士山から受けていた恵み、も厳然としてある。癒しのある美しい外観。火山性の細かい穴の空いた地層を年月をかけて通ってくる澄んだ水。泥流も厄介だが扇状地を形成し農業の発展に寄与した、という側面もある。被害を恐れるだけではなく長い目で自然と付き合うという目線も必要である。 -
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レビューで知って。
いい本です。
大事な一文
あらすじ
解説
まとめ
この構成がいい。
時間のないときは、最初と最後だけ読めばいい( ´艸`)
《原書にあたりたいと思った本》
①幸福論 ヒルティ
自分の仕事が完了したら、すぐさま退くのがよい。
②自助論 スマイルズ
優れた仕事を成し遂げるには、自尊心がなければならない。
③生きがいについて 神谷美恵子
他人をあまり意識せず、「自分らしさ」をもっとだしてよい。
生きがいは自分の価値観で決まる。
落ち込んだときには、他者への貢献を考える。
④第二次大戦回顧録
勝者は敗者を完膚なきまでに叩きのめしてはならない。
⑤孫子
戦わないで勝つのが最上。
隙間法で必ず勝てる場所を見つける。
(誰もしない研究をする)
⑥君主論
慕われるより恐れられること。憎まれないこと。
軽蔑されないこと。ときには冷酷になること。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ基本的には、アウトプットや知識習得を目的とした読書ノウハウ本なのだが、ところどころ読書や知識習得そのものに対する著者の独自の考え方がみえておもしろい。
もちろん、How toの部分も洗練されていて参考になる。
細かい手法はさておき、骨子と読書に対する考え方のみメモ
・難しい語はいったん棚上げして、とにかくざっと目を通してみる。あとから理解できるようになることもある。
・あまりにも難しい場合は、著者が悪いか、自分がその本を読むための基礎力不十分。
- 基礎知識を得るには入門書3冊程度に目を通してみる。
- 著者と自分の理解のフレームワーク(時代的背景や固定観念、著者の属する集団における常識、思考パターン etc.)が違うと、理解は難しくなる。すり合わせが必要。
- 速読はできない。基礎知識がない分野の本を速読しても内容を理解できない。読書スピードを上げるには、その分野の知識習得が必要で、それは最初のうちに遅読することで身に着けるしかない。
・アウトプット前提の情報収集が目的の場合、無理に本を全部読み通そうとしない。時間と目的を決めて読む。
・「ブリコラージュ」できないことをできるようになるために、新たな知識を身に着けようとするのではなく、まずは自分の知識、スキルで対応できないかを考える。
(・・・> 青い鳥症候群を思い出した(笑))
全体を通して、アウトプット(特に研究)や、何かを成すために読書をするのであって、知識習得そのものを目的化しないようにというメッセージが強かった。
それが極論すると、本の著者の主張のすべてを受け取る(本を読み切る)必要はなく、自分の目的を達するのに必要な知識を探してピックアップしましょう、ということになる。 -
Posted by ブクログ
(別の本の感想を載せてしまっていたので再掲し直しました)
2018.2記。
鎌田浩毅「日本の地下で何が起きているのか」
南海トラフ地震は必ずくる。しかもかなり近いうちに。これはもう科学的知見としてはほぼ結論が出ているらしい。また、前から気になっていた「地震活動と火山活動は連動しているのか」について、著者の答えは明快にYes。今日本国内はもとより、環太平洋とくにアジア側で噴火と地震が頻発している。「活動期」に入っている。
確率はより低いが起きたらかなりまずいのが富士山の噴火(「噴火スタンバイ状態」(P.92))。山体崩壊で東海道の交通は寸断され、火山灰で首都圏のハイテク設備は壊れ、羽田と成田は使えなくなる。山麓住民の被災は40万人と推定される。
「大地変動の時代」に突入した日本(P154)において、防災は無理で減災への各自の自覚が必要。
「防災でやっかいなのは、危険が迫っても『自分だけは安全』と思う心の壁である。・・・危険が迫ったときに逃げるのは決して恥ずかしくないし卑怯でもない。知識のある人が逃げる姿は、それを見ている他人にとって生き延びるための最高の情報となる」(P148)。
ここでも大事なのはやっぱり想像力、ということか・・・。