遠藤周作のレビュー一覧

  • 怪奇小説集

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    ネタバレ

    バラエティに富んだ15編の恐怖譚。
    熱海の旅館での実話が怖い。状況が頭の中で再生されてしまって、考えれば考えるほど怖い。
    文学賞を取る作家の話と、不気味な夢をテーマにした話は読み終わるのが惜しかった。
    幽霊というよりも、この世に残り続ける執念というのはあるのかもしれない。怪談だけではなく遊び心が感じられるものも多数で、最後は少し笑った。読後に怖さを残さない短編集だった。

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    2021年07月21日
  • 白い人・黄色い人

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    洗礼を受けた筆者がこれ程までに悪を追求する物語を書くのはsensationalな感じがして逆に魅力的にさえ思わせるところがあります。
    何故ここまで書けるのかは、彼が戦時中の善悪、政治と絡めて、どこまでも人間の闇や強欲さを描こうとしていだからだと思います。
    白い人だけ読みました。日本人作家なのにフランス文学を読んでいるかの様な錯覚に陥ります。

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    2021年07月18日
  • 白い人・黄色い人

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    初めての遠藤周作作品を読んだ
    キリスト教について他の作品も読んで理解を深めたい
    この本を読んでから自分にない信仰心について考えさせられる毎日

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    2021年06月11日
  • 彼の生きかた

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    男性の強引さに押し込められ、悔しさと諦めを胸に前を向く女性の生き方は、女性にとって幸せなのだろうか。
    「彼女の生き方」として現在もあるであろうこういった生き方は、「そういう男らしさを彼女らは望んでいる」と男性が信じ込む根拠になるのだろうか。
    強引さを求めてるというのは現在でも言えるのだろうか。AVのように「男性の夢」に過ぎないということはないだろうか。気になる。

    書かれた時代もあるだろうし、戦争を乗り越え安寧を求めた朋子を書いているためというのもあるだろうけど、この「男性の夢」を肯定、再生産するような読み方はこの本の試みたことに反すると思う。

    『沈黙』のように、人々の生き方を考えさせるよう

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    2021年06月07日
  • 王妃マリー・アントワネット(下)

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    世界史を学んでいたので、マラーを殺したのはジロンド派の父を持つ女性だった気がしたから、そこで相違があり、「あれれ」という感じがした。全体的には史実+著者の創造が混ざっていて、実際と比較しながら読むのは楽しかった。ただ、少し長い。

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    2021年05月25日
  • 死について考える

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    ネタバレ

    キリスト教徒として、日本人として、作家として、とりとめなく死について語っている。漠然とした恐れが遠のく安らぎと慰め、そして慈愛に満ちた内容だと感じた。
    自身の大病の経験から終末期医療と向き合い、心あたたかな医療を願う活動をしていたことを初めて知った。先立たれた苦しみを和らげ、死を恐れる人間の心を落ち着かせる、優しい語りかけだった。
    『沈黙』や『深い河』など、なぜあのような小説が生まれたのか、その背景にあるものが分かったような気がする。

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    2021年02月09日
  • 死について考える

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    あとがきで、「キリスト教とは関係のない形で死についてを語ろうとしました」と書いてあるが、キリスト教とめちゃめちゃ関係ある思考回路で書いてるなという印象

    以下読書メモ 
    >>>
    ・「遠藤君、君はまだ若いからそんなこと考えたことないだろうけど、若い時は若さで生きて行ける、壮年まではまだ社会が大事にしてくれる、老年になって不要になった時、どう美しく生きるかということを今から考えておかなきゃいかんよ」by東大仏文学者渡辺一夫

    ・私は、生活必ずしも人生ではない、と考えています。生活は私の考えでは自分の心の奥底にあるもの、自分の人生の核になっているものを無視、軽視していなければなかな

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    2021年01月24日
  • 夫婦の一日

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    『夫婦の一日』★1
    占いを信じて必死になる妻がその行動一つで知らない人のように思える話。陳腐な設定に陳腐な行動や心情。何もなく終わった。つまらない。印象に残らない。
    短編なので仕方ないと思うけど別人のように見える前の妻の描写があまりないので「私」が感じている感情(憤りとか怖さとか)を読者があまり共有できないのではないかと思う。平たく言うともともとそういう人だったのでは?何をいまさらという感じ。こういうテーマは時代とともに陳腐化してしまうように思う。具体的には2chや小町、増田なんかでよくみかける話。「私」の妻への対応についても妻を理解することを放棄しているようにみえてあまり共感できない。もとも

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    2020年12月10日
  • 女の一生 二部・サチ子の場合

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    ネタバレ

    一部の登場人物ミサの孫のサチ子の話だ。
    人間を信じなければ、人間のために尽くすことはできない。
    愛とは他の人々を幸せにしてあげることだ。見返りを求めてするのではなく、求めることがないのが本当の愛だ。
    明日のことを思いわずらうなかれ。今日のことは今日一日にて足れり。

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    2020年10月25日
  • 女の一生 一部・キクの場合

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    ネタバレ

    浦上四番崩れという明治初期のキリシタン迫害のことを題材にした内容。
    様々な登場人物の心模様が描かれて、人というのは弱い者だと、そして、神様など信じたりする事で強くもなれ、相手を思いやることが出来るようにもなるのだと思う。
    苦労をすることで、人々は繋がりをより強くし、相手をおもいやり、自分も成長していくものだと。

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    2020年10月24日
  • 反逆(下)

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    上巻は荒木村重をメインに題名の通り反逆へと傾いてゆく村重の心の変化を細かく描写されている。下巻のメインになるであろう明智光秀がどの様に信長へ反逆を決意すのかどう表現するのか期待をしたが意外にあっさりしていた。秀吉も信長に対して心から心腹している訳ではなくいつか信長と決戦を考えているが最後まで具体化する事がなかった。本能寺の変で終わると思っていたが予想外に賤ヶ岳の戦いで話しが終わる。勝家も秀吉も利家も本編ではあまり出ていなかったので急な登場で全体的に内容が薄くなってしまった印象。読み手としての自分の実力が足りないのかもしれないが・・作品としてはとても読み易い作品でした。

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    2020年09月10日
  • 反逆(上)

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    新興勢力の荒木村重が信長の傘下に加わるところから物語がはじまる。しかし初対面の時から有名な饅頭のエピソードがあり村重は心の何処かで信長に心腹できない自分がいる。村重が反旗を翻した理由に松永久秀から預けられた女中が信長の暗殺を計画した杉谷善住坊の娘であり娘を匿っていると疑われるのを怖れ謀反を起こすと言う設定は興味が沸いた。物語の中では光秀も信長に含むところがあるのだが秀吉も同じく信長に対して忠義一徹ではないのに下巻への伏線を思わせる作品。

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    2020年08月30日
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

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    手紙を出す際の極意。「読み人の身になって」「状況に応じて」認める。手紙やハガキが減った今でもメールの打ち方、タイミングに通じるものがある。2020.8.23

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    2020年08月23日
  • 白い人・黄色い人

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    カトリック作家として若い頃の作品。宗教、人種差別など作者が作品を通して伝えたいことが解説を見てようやく分かった。
    表現や深みある文章はさすがで、エッセイを見た時との印象の違いもすごいものがある。

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    2020年07月28日
  • 私にとって神とは

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    中高時代はプロテスタントの学校に通っていたのに、キリスト教がなんなのかちっとも説明できない自分が残念で勉強として読んでみる。遠藤周作のわかりやすい解説で目からうろこなのは、新約聖書の福音書は、各民間信仰をベースに書かれているため、なにが真実かはわからないということ。いってしまえば壮大な二次創作?!という。遠藤周作も強調しているのは、神とは存在ではなく、「働き」という言葉になんとなくしっくり。また民間信仰ベースだからこそ、自分にとってしっくりくるイエス像があってもいいのではないか?と私には読めた。父性的なイエス、母性的なイエス。神とは非常にパーソナルなものだ、という解釈に聞こえた。

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    2020年04月30日
  • 白い人・黄色い人

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     読み終えて解説を読んでみると、この作品は遠藤さんのごく初期の作品であることを知りました。内容がキリストの教えの部分が多く、後々の作品のように読者を惹きつけながらというよりも氏の考え方や伝えたいことが先にある作品だと思います。
     遠藤さんの作品がそのどれもに神が隠れていて神々しい感じがします。良い作品でしたが、面白いという様子ではありません。

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    2020年04月23日
  • 王妃マリー・アントワネット(上)

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    冒頭からとても読みやすい。たくさんの書籍などを参考にしているのだろうけど、そんなことにも気づかされないくらい物語の進行が滑らかで、堅苦しくなく、娯楽としてスラスラ読める。

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    2020年02月26日
  • 死海のほとり

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    イエスがゴルゴダの丘で貼り付けにされる迄の物語と戦時中キリスト教の学校に通い小説家となった主人公がエルサレムの地で旧友と出会い巡礼に近い旅をする物語が交互に語られる。

    キリスト教に対して無知な私は奇跡の人=イエスキリスト
    と思っておりましたが本作では違った語られ方をしております。


    本作を読み思った事は宗教にとって教会とはなんなのだろう、戒律とはなんなのだろう?奇跡は本当に必要なのか?という事です。

    争い事の火種、集金と得票の為のシステムとなる宗教に興味と敬意を持つ事は出来ませんが、本作の著者が書く『イエスの生涯』を読んでみたいという興味が湧きました。

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    2020年02月15日
  • さらば、夏の光よ

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    ネタバレ

    すぐ読み終えられたが、サラリと流せないような痛みが心の奥に残った。
    善良であれば、善良であっても、善良だけでは、、、
    3名はそれぞれに、一番欲しいものを手に入れられなかった。でも3名が選んできた道は間違っていないのだ。たとえ最良の選択でなくても、それを繰り返して人は生きている。

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    2019年09月30日
  • 眠れぬ夜に読む本

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    ネタバレ

    気楽に読めるものから、深く心に響くものまで、1人の夜にパラリと開くのにぴったりだ。
    著者の本を数冊読んで生い立ちを見てイメージしていた人物像とは全く違った。
    好奇心旺盛な人柄がよくあらわれていた。
    おすすめとしてあげられていた本も読んでみたいなぁと思う。

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    2019年09月07日