遠藤周作のレビュー一覧

  • 新撰版 怪奇小説集 「怖」の巻

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    得体の知れない幽霊モノというか、そういう作品集かと思って読んだのだが、違っていて、ちょっと残念(?)だった(笑)。


     幽霊モノというより、日常にある人が起こす「人間ってこわい・・・」と思う作品たちだった。ちょっとした復讐の怖さもあれば、怖いというより、奇妙な話もあったり、人間の心理を上手く表現した話もあった。


     一番気に入った話はドラキュラの話だった。
     恐怖バー(店員がお化けの恰好をして、客を怖がらせるお化け屋敷とバーが合体した店)でバイトをした青年が、そこで女性客が次々と気分が悪くなるという奇妙な事件に遭遇する。青年は、バイト仲間がドラキュラで、女性の血を吸ったため、彼女たちは気分が悪くなったのではないかと思い、事件の真相を確かめようとするが・・・。


    かなり意外な結末だったが、こういうオチは好きですね(笑)。

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    2009年10月04日
  • ユーモア小説集

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    久々に弧狸庵先生の作品を読みました。やっぱり面白い。単純に笑える。でもその後に心にポッと温かいもの、考えさせられる事が残ります。
    私は”初春夢の宝船”が最高に笑えました。
    そして”うちの親父”がとても印象に残りました。これは私の年齢によるものが大きいのかと・・。

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    2009年10月07日
  • 妖女のごとく

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    引きずり込まれて怖いとわかっているのに、止めることができない。
    …読んでいる私も同じような心境に至りました。

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    2009年10月04日
  • ぐうたら人間学 狐狸庵閑話

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    ぐうたらでいいじゃないかと思ってしまいました(笑)
    遠藤周作だからでしょうか?
    私がぐうたらでもいいんでしょうか?(笑)

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    2009年10月04日
  • 砂の城

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    これの読書感想文を書いて、いい評価貰いました♪
    話はちょっと難しかったですが…「なるほど」とうなずける話でした。

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    2009年10月04日
  • 聖書のなかの女性たち

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    聖書を読んだことがなくても普通の物語としても読めるし、聖書を知っている人なら新たな感動と発見がある。
    実際に、カトリック信者の作者だから描けるキリストからみた女性像。
    聖母だけが救われるのではない、様々な苦悩のなかで生きながらも清くあろうとする、女性達の姿は、皆美しい。男性社会だった時代にも強く生きた女性達は現代の私たちにも勇気を与えてくれる。

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    2009年10月04日
  • 砂の城

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    画像がない・・・
    平凡な高校生たちが、幸福を夢見て愛を求めて、自分の本能がままに生きていく。理性と感情と共に。つらい現実が待ち受けていることも知らずに・・・

    結構昔の本だから、時代背景がちと古いけど、でも読みやすかった。人生の坂を転がり落ちるトシの気持ちが俺にはわからん・・・
    今はこんなんなってるって、昔の自分は微塵も思わなかったなぁ、確かに。それはみんな同じなんですよね、人生に苦しんでいるあの人も・・・

    少し偶然が起こりすぎな気がした本でした(笑

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    2009年10月04日
  • ひとりを愛し続ける本

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    恋愛本というよりは、「愛とは何か」みたいな重い本。
    キリスト教の哲学がベースかと思いきや、そーでもなくて、遠藤周作の人間に対する深い洞察力が冴え渡ります。

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    2009年10月04日
  • 砂の城

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    人生の分岐点、多分、私位の年齢からの人が読んだ方が良いと思います。
    美人で頭の良い主人公にはちょっと引け目を感じちゃうけど。

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    2009年10月04日
  • 満潮の時刻

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    結核に冒された男がおくる闘病生活を淡々と描き出した作品だが、入院している人々の様子や、病院の窓から見える数々の情景、そして三回に及ぶ手術に望む男の意思の動きといったシーンは、決して平坦ではなく、ドラマティックですらある。
    男の内面は期待と絶望の間を行き来し、一旦は無気力に陥ったりする。その動きは決して他者と共有することは出来ない。一人きりで屋上から眺める風景や、真夜中に思う絶望はあくまで個人のものであり、悲しみを分け合うことは出来ない。
    しかし、男の妻は男のために様々な努力をしてくれる。絶望の種類は違ったとしても、悲しい出来事によって絶望するのは、本人だけではないのだ。悲しみを見守る視点は常に周囲から優しく注がれている。注ぐ対象は、まるきりの他人であるとしても。
    内面や感情や絶望はあくまで個人のものであるが、人は見つめること、手を繋ぐことで、その一端を分け合うことが出来る。
    辛いテーマだけれど、根底に流れる優しさに、酷くせつなくなった。
    ちなみに、突然、長崎やキリスト教といったモチーフが出てきたのには少々驚いたが、遠藤周作の作品であることを考えると、それも納得。

    いつも思うのだが、遠藤周作の作品は、視点が透徹で温かいように思う。
    どの作品を読んでも、どんな人にも、隣を歩いてくれる人がいるということを、改めて教えて貰える気がする。
    読み終わった後、この作者がもうお亡くなりになっていることを考えると、時々、なんだか侘びしい感じがする。けっこう作品はたくさんあるけれど、もっと書いて欲しかった。新作を楽しみに待ってみたかった。

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    2009年10月04日
  • 白い人 黄色い人

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    「白い人」より。静かなサディストって一番怖いということがわかった。ストーリー自体も、漫然と読むと背景描写が静か過ぎて、展開の強烈さを時々見失いそうになってしまう。

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    2009年10月04日
  • あなたの中の秘密のあなた

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    結婚してしばらくして これでいいのかと悩んでいたときにであった本。結婚生活から情熱はうまれない。情熱を愛情に変えるには努力 知恵 技術が必要だ・・など目からウロコが落ちる言葉がたくさんあり いまだに時々読み返している

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    2009年10月04日
  • 聖書のなかの女性たち(新潮文庫)

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    没後30周年の遠藤周作のこの作品と目が合った。
    遠藤周作といえば、遥か昔に「海と毒薬」を読んだ(?)ぐらいだった。
    私は生まれてこのかた聖書というものを読んだことがないが、他の国の本や映画に触れる時、必ず宗教感が出てくる。
    全く知らないよりは、少しでもかじっておいたほうが良いだろうと思い、購入した。

    聖書の中に出てくる女性たちのことを、キリストを通して独自の価値観で、紹介しているため、キリスト教の根幹みたいなものが理解できた気がする。
    信じる力は、人間を強くさせる。
    この力の強さを理解したうえで、宗教感に近づかなければならないことがわかった気がする。

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    2026年10月01日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    捕虜で人体実験を行うことは残虐ですが麻酔をかけられた状態で殺されることを考えたら、まだ良心的に思えます。戦争中はもっと惨たらしいことがいくらでも行われていただろう。

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    2026年09月29日
  • わたしが・棄てた・女(新潮文庫)

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    タイトルの通り主人公とその男を思い続けた女の話。戦後すぐの混沌とした日本で苦学生として惨めな生活をしている吉岡努は古雑誌を拾う。そこには有名人に向けてメッセージを送ってる人々が乗っているがその中の一人、森田ミツに吉岡は手紙を出し出会うことに。ゼニコがほしいなぁ、オナゴと遊びたいなぁと嘆くような大学生であり吉岡も森田と一夜限りの関係目的で会い、実際に体の関係にも。しかし吉岡は見た目が冴えないミツとはその後連絡を取らなくなる、一方ミツは貧乏で小児麻痺を患っていた吉岡に愛を持ち常に吉岡を考えるようになる。吉岡はその後会社で出会った女性と関係を持ち結婚まで行くがその合間合間に森田ミツを思い出し自身の行為を正当化していく。森田ミツは手のあざからハンセン病を疑われ御殿場の療養所へ向かう、検査結果から陰性ではあったがハンセン病患者と接することで彼らに愛を注ぐようになり療養所で働くが事故で死亡してしまう。最後まで吉岡のことを思い続けるミツの愛、聖女の一面が際立った内容。読んで苦しくなる男性は多くいるんじゃないかな。作者がキリスト教徒であることも関係してその世界観もよかった。

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    2026年09月12日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    ネタバレ

    ラストが衝撃で、悲しかった。
    読んでいて考えたのは、報いとは何なのか、運命とは何なのかということだった。悪いことをした人間が不幸になり、善良な人間が救われるわけではない。ミツの死も、何か大きな意味があるというより、理屈のつかない死がこの世界にはありふれているのだと思えて仕方がなかった。
    だからこそ、ミツには何か決定的な出来事と出会わせてもよかったのではないかとも思う。たとえばたえ子の死のようなものを通して、ミツ自身が何かを受け取り、そこから生き方を選んでいく。その過程がもう少しあれば、ミツが作者の思想を背負っている人物には見えにくかったかもしれない。
    書こうとしている人間の弱さのようなものは分かる。ただ、冷めてしまった。
    ミツの死が特別な悲劇というより、どこにでもありうる死に思えたこと。その理不尽さが、良くも悪くもずっと残っている。

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    2026年09月08日
  • 深い河 新装版

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    ネタバレ

    沈黙、海と毒薬、悲しみの歌に続いて4作目。
    遠藤周作の作品からしか得られない"読むのが苦しくなるような生の哀しさ"を期待していたけど、遠藤周作らしさを全然感じなかった…。

    強いて言うなら大津には惹かれた。
    自分の命や生のぬくもりよりももっとずっと大きなもののために、馬鹿にされようと殺されようとただどうしようもなく身を捧げる姿が、沈黙の司祭と少し重なった。

    「ぼくが神を棄てようとしても‥‥神はぼくを棄てないのです」

    「何処かに行きたい、何が求めて何処かに行きたい。確実で根のあるものを。人生を掴みたい、」

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    2026年08月30日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    ネタバレ

    今でこそ、ハンセン病は不治の病ではないし、簡単に感染する恐ろしい病気ではないと理解されているが、ひと昔前までは親や友人、社会と隔離されまるで罪人かばい菌のような扱いを受けていた。弱い者やマイノリティを見つけると、人は差別したがる。表立って差別しなくても、今ならSNSで攻撃したりする。人間の持つ悲しい一面だ。

    貧しく愚鈍でブスな森田ミツ。ハンセン病と診断され一度は隔離病院に入るが、誤診とわかり退院することになった。が、社会に戻っても居場所はない。結局病院に戻り修道女の手伝いをする。差別のない心優しい修道女は言う。「この病気は病気だから不幸じゃないのよ。今まで自分を愛してくれた家族や恋人にも見捨てられ孤独になるから不幸なの。でも不幸な人の間にはお互いが不幸という結びつきができるわ。たがいの苦しさと悲しみを分けあってるの。そんな交わりは普通の世間では見つけられないわ。考えようによってはここで別の幸福が見つけられるのよ。」一般社会で生きづらいミツは、ハンセン病院に自分の居場所を見つけたのではないでしょうか。

    自分の性処理のためにミツと交わった学生吉岡の話が並行して語られている。ミツを小馬鹿にしながらも心の中のどこかで気にかけている。入社した会社の社長の姪っ子を嫁にするという計算高さも持ち合わせながら、遊びで一度だけ付き合った愚鈍な女に年賀状を書き、死んでしまったことを知って寂しさも感じている。吉岡もまた孤独な人間なのかもしれない。

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    2026年08月29日
  • 海と毒薬

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    非常時、私たち人間の命は軽くなる。
    心が鈍感になり、
    自分を
    他人を
    全てを軽んじてしまう。

    これは現代にだって起こりうる。
    戦争だけじゃない、
    災害やパンデミック。
    いつだって私たちの身近にある問題だ。

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    2026年08月26日
  • P+D BOOKS 宿敵 上巻

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    遠藤周作らしい、キリスト教の観点を交えた切支丹大名の生き様。同時代を描く司馬遼太郎の播磨灘物語よりは作品強度が低い。他の遠藤作品よりも読みやすいが、大衆寄りにした感じがする

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    2026年08月25日