遠藤周作のレビュー一覧

  • 砂の城

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    うっかり裏表紙を読んでしまって結末を知りながらの読書となったのが悔やまれる。何も知らずに衝撃を味わいたかったなぁと。
    同時代を過ごした若者たちがそれぞれの信念の赴くままに歩む人生。破滅であったり、道を踏み外すことも美しく善きものをものを求めて本人たちが選びとったものなのだろう。母の想いを辿りながらの旅はドラマチックで美しい描写で魅了された。古いお話なのだけどとても引き込まれた。

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    2022年08月14日
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

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    気持ちを伝える手紙の書き方を、おもにラブレターの例で楽しく解説してくれている。今の時代、手紙を書くことは少ないが、デジタルで文を書くことは避けられない。またラブレターを書く年齢ではない人も、周りの人から共感してもらったり、好感を持ってもらいたいケースは多くある。そんな時に何をどう書けば相手に伝わるのか、この書はためになることを丁寧に教えてくれている。
    狐狸庵先生が小説や随筆を書くときに、いつも気にしていたポイントなんだろうと思う。

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    2022年08月10日
  • 王国への道―山田長政―

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    昔も今も叶いもしないような野望を持つ人が居て、がむしゃらにその目的に食らいつく人がいる、どこからそんなパワーが湧いてくるんだろ、で、大抵失敗に終わることが多いと思うけど、エネルギーはすごいと思う。人を傷つけたら自分が傷つくことになるし、自分を犠牲にし続けるのも、ね
    読後すごく胸糞悪くなった、けども、この胸糞悪くなったのは良いことだと思う、これからのわたしのために、
    あとたくさん人が出てきてマジで話がわからなかった。男の方が好きそうな内容なのかな、女がほぼ気持ちありませんみたいな扱いだし、時代だけど気持ちが悪い

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    2022年07月24日
  • ユーモア小説集

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    新春夢の宝船
    我等はエジソン
    同窓会
    女の決闘
    するべからず
    旅の恥のかき捨て
    アルバイト学生
    俺とソックリな男が……
    嘘つくべからず
    うちの親爺
    軽井沢
    昔の教官殿

    足りぬかな

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    2022年07月16日
  • 人生には何ひとつ無駄なものはない

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    遠藤周作といえば、暗い小説ばかりのイメージだったけど、エッセイとかすごく軽くて読みやすいんだね。いろんな幅の本から集めた名フレーズ集。

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    2022年07月13日
  • 善人たち

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    戯曲三作。
    善人たちは、宗教と欲望。
    キリシタン大名は、ガネシャと行長、何方の考えが正しいのか。
    棄てる女は、若者の半数はと思ったらモラトリアム。
    ここに価値はあるかと聞かれたらない。
    だけど、本作では、みっちゃんとイエスの復活までを重ねることにより、若い時の男女関係が就業的贖罪を背をうという話。
    遠藤周作は海と毒薬が好き。

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    2022年07月11日
  • 善人たち

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    手垢のついたテーマだけど、それほどにも作者にとっては重く、背負わなければならなかった十字架だったんでしょう。遺作ということだから、なおさら。

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    2022年07月03日
  • 怪奇小説集 恐怖の窓

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    講談社文庫版のネーミングを踏襲するなら「第三怪奇小説集」となるのか。ストレートな実体験怪談である「恐怖の窓」なども混じってはいるが、ジャンル小説としての、ホラーや怪談に属する作品はほとんどない。文学よりと言えばいいか、あらすじなどを造ってみると分かるが、筋を追っても、お話のコアが少しも見えないようなものばかりである。だからといって、恐くないかと言えば、得体の知れないオチが付く「枯れた枝」などかなり恐い。一方、鬱屈や閉塞感が、まるで中年男性に固有の呪いであるかのような書きぶりには時代を感じる。個人的ベストは吉行淳之介を思わせる「何でもない話」。関係ないが、本作も含めて、最近よく見かける文豪ミステ

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    2022年04月23日
  • 稔と仔犬 青いお城 遠藤周作初期童話

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    ネタバレ

    童話で読みやすかった。青いお城はりぼんに掲載されていたもので、そう言われると一生懸命頑張る女の子と見た目はチンパンジーに似ているけど、破天荒だけど優しく心に悲しみを持っている男の子が、一緒に困難に立ち向かっていく姿は少女漫画の王道な気がする。(脳内はガラスの仮面の様な絵柄で再生)
    稔と仔犬は最後のシーンでえっここで終わり?というかんじで、最後に稔がどうするかは読者の想像に委ねられる方式だった。キリスト教の精神を描かれてあって、何とは説明はしていないけど、ひとつひとつの景色や稔の心情が細かく描かれていてすごく情景を思い浮かべてやすかった。

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    2022年04月11日
  • 侍

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    『沈黙』と同様、読後に心に重くのしかかる1冊だった。遠藤周作の作品を読むたびに信仰とは何かを考えさせられ、カトリックである私は自己の信仰を見直すことになる。ここでは、使節団がノベスパニヤで出会った元修道士が語るように、自分は「教会や神父たちの説くイエス」は信じておらず、自分の信じるイエスは「金殿玉楼のような教会におられるのではなく、このみじめなインディオの中に生きておられる」ということ。信仰の原点を知らされた思いがした。

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    2022年03月15日
  • 秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集

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    遠藤周作の秋のカテドラルを読みました。
    半分読んだところで挫折。
    短編集で前半はエッセイが書かれており、エッセイの方は面白かったです。
    筆者の若い頃の幼い想いとかが書いてありました。
    電車で観た憧れの美人が佐藤愛子だったとか

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    2022年03月09日
  • 口笛をふく時

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    うーん。分からなかった。
    私にはよく分からなかった。
    平目と小津の行動も、鋭一という人間も、何一つ理解も共感もできなかった。
    ただ、ほんの少しの記憶の切れ端の関係に、大切なものを、光をみるような、戦争というものは本当に体験した人にしか分からない絶望をもたらしたのだと。そしてそれらの気持ちは、戦争を体験してないわたしたちには決してわかり得ぬものなのだろうなと思う。

    小津には同情するけれど、鋭一はサイコパスにしか思えず辟易。

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    2022年01月21日
  • 砂の城

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    2022.1.15 再読
    前回どう読んだのか全然覚えていない。
    が、今回はかなり心に刺さった。
    それぞれの青春の痛みが。
    動き始めたら止まらない。転げ落ちていく様が。
    中でも水谷トシの行動は愚かで醜い。けれどそれを否定できない。だってそれが正しい事だと信じているから。
    泰子が本当の意味でそういった事に巻き込まれないのは、賢いからだけなのだろうか。

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    2022年01月15日
  • 女の一生 一部・キクの場合

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    ネタバレ

    幕末の浦上四番崩れの一人を愛した「キク」の物語。

    「畜生ォー」。流刑地で主人公の怒鳴り声が響く。何に対する怒鳴り声か? 転んだ仲間に? 残酷な仕打ちをする役人に? 目に見えぬ権力に? それとも黙っている神に対してか?

    隠れキリシタンに対する投獄や拷問の小説は、読んでいてとても辛い。そして、私自身が無宗教のためか、信仰を棄てない信者の気持ちがわからない。口先だけで転ぶと言えばいいのに? なぜ?、と。

    拷問を避けるため、口先だけの”嘘”でも、キリスト教を棄てたと見做され、赦されないのか。「神」は、棄教を口走った弱者を見放すのか?本来、弱い人間こそ赦されるべきではないか?
    特に幕末の混乱の最中

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    2021年11月14日
  • 満潮の時刻

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    「沈黙」「海と毒薬」と比較すると軽い印象。
    九官鳥や四十雀の目と踏み絵のキリストの目が「煙はなぜ立ちのぼるのか」について答えを暗示する。生とは何かについて、肺を患ったことでひとつの答えに到達する。

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    2021年10月12日
  • 白い人・黄色い人

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    日本人とキリスト教とは。
    西洋人(白い人)は、神を信じて犠牲になるか裏切るか、逃れられないのと対象に、罪を重ねて無関心に無感動になる平面的な黄色い人(日本人)。
    犬を打つ白い腿。黒い汚れた考え。フランス人の父とドイツ人の母。醜い顔と贖罪。ナチスの通訳。
    汚れ犯す、蛙の鳴き声。食糧難の戦時の日本。柱の陰で乞食のようにあずかるミサ。疑いと拳銃。
    そのなかで神はいるのかいないのか、宗教観よりも人としての生き方、罪悪の在り方みたいな話でした。デュランの話に焦点があたり、糸子が惰性で立ち位置がいまいち最後もよくわからない。

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    2021年09月26日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    職場の先輩が読んだというので、手に取ってみた作品。
    「人間は他人の人生に痕跡を残さずに交わることはできない」は刺さる言葉。

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    2021年09月08日
  • P+D BOOKS おバカさん

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    再読だがすっかり忘れてる。昭和34年に朝日新聞連載とあるからリアルタイムでも読んでいるはず。軽快なノリの小説で当時の風俗を楽しめる。いや私などものすごく郷愁を感じてしまった。

    『おバカさん』ことガストン・ボナパルトは『わたしが・棄てた・女』の主人公森田ミツの男性版。すなわち悲しいほどお人よしで純粋、バカみたいな不思議な人。

    彼がフランスから日本にふらりと来て、しでかす椿事にまきこまれる隆盛と巴絵の兄妹はごく普通だから、その落差をまず楽しめばいい。

    あまりにもドタバタ劇を繰り広げてしまうガストン、なんで日本に来たのだろう?それもこの物語のポイント、作者の意図のひとつ。

    ガストンと絡まる殺

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    2021年09月06日
  • 悲しみの歌(新潮文庫)

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    どうしようもなく暗いテーマで、憂鬱のきわみになった。

    『海と毒薬』の後日談。『おバカさん』のガストン・ボナパルト再登場。ストーリーはさほど変化に富んではいない、だけど読まずにおれず、最後まで引っぱっていかれるすごさ。

    人間、生きていくのにどうしょうもない矛盾をかかえているというのは、夏目漱石の作品を読み継いで来ても強く思うことだけど、そこに文学の楽しみもあるからなんだかおかしい。

    しみじみしたり、癒されたり、「わっははは」と愉快になったり、スリルとサスペンスもいいけど、深く深く考える動作も必要なのだ。

    時には暗く憂鬱になって、考えに考え、闇の中の燭光のようなもが仄見えはしないかと、いつ

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    2021年08月29日
  • 夫婦の一日

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    「夫婦の一日」
      「放っておくと、あんたの御主人に十一月には大きな不幸が来ますよ」
    インチキ占い師の出鱈目な預言に妻はだまされた。妻は吉方のお水と砂をとりに鳥取に行きたいと言う。夫婦共にキリスト教信者である。作家である夫は大いに悩み、最後に神父に相談した。

    「君がその迷信を信じていない以上、行こうが行くまいが、君には問題ないだろ。むしろ奥さんの気持ちがそれですむなら、行くことで解決したまえよ」

    神父様のこのアドバイスで夫は葛藤しながらも心に変化が訪れる。

    宗教が絡むので複雑になるのかもしれないが、正しくなければ共感しづらい男性とは違う女性の立場から言わせていただくと、

    ⁇と思いながら

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    2021年08月08日