遠藤周作のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
遠藤周作の本は「沈黙」「反逆」「海と毒薬」などの純文学系と青春話などを扱った軽小説系に大きく別れてて、この本は後者に属してるみたいだから軽い気持ちで手にしてみたら、予想外衝撃を受けました、はい。
主人公は高校時代から大学時代の青春期に共に夢と希望を描いた友人達を時代の流れに奪われていくというあらすじ。
二度と戻ってはこない素晴らしい青春期に思い描いた夢を、ある人は過激派に求め、ある人は愛人への破滅的な献身に求める…そんな中、主人公は自分の信じた道を突き進み、憧れのスチュワーデスになることができる。しかし彼女には想像もできない形で散っていった友の描いた夢を作っては消えていく砂の城と例えて、この小説のタイトルにかえています。
僕が1番心に残った言葉は、戦争に恋人も人々の笑顔も奪われた時代に生きた主人公の母の遺言の中にある
「この世の中には人がなんと言おうと、美しいもの、善いものがあって、その尊さと、憧れだけは失わないで欲しいの」
というもの。
昭和の雰囲気を感じながら読み取れる、つねに高みを目指す努力、ひとりの人を心から愛する力、人と人との絆、人が決して破壊してはならない豊かな自然。この本が書かれたのは僕の生まれるかなり前だけど、これらのものはすべて現代社会でも失われがちなものだと思った。
「美しきもの、善いもの」人に嘲笑されても、時代の荒波に揉まれても、これを探し続けることが人間の生きる本当の意味なんじゃないかなって思いました。
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Posted by ブクログ
結婚について深く考えさせられます。
いろんな結婚のエピソードが書かれておりそれぞれが少しずつ関係していきます。
・表面的に幸せでも実は心がまったく通っていない夫婦夫と妻の両面からの記述)
・実直すぎるだんなに不満を抱く妻(確かに彼のいうことは合理的であるし、浮気をされるわけでもない)
・夫であるときから男にも度選りたくなる瞬間(オルゴールがきづかせる)(浮気は絶対に許せないと思っていたが状況によってはありえるかもしれない)
・妻が女に戻りたくなる瞬間(九官鳥の声が気づかせる)
・若いころは野心、夢、ロマンを持った人が素敵に見えるが、実際結婚するにあたっては安定した生活が必要
自分が結婚してからまた読みたい。
あるいは今母に読んでほしい。既婚者がどのような感想を持つのか気になる。
ほかにも短い小説が載っており「集団就職」は心が温まる。
人間素直に、真面目に、誠実に生きていれば幸せはやってくるものだ。
損得勘定で物事を考えてしまう自分が恥ずかしくなった。
戦争時代の描写が面白い。
遠藤周作は慶応大学卒。 -
Posted by ブクログ
結婚・人生について書かれたエッセイ。
全てにおいて大賛成っ!とは言えないけど、心が楽になるヒントはたくさんあった。
恋愛と結婚の大きな違いだとか、男女それぞれの弱さとか・・。
思春期の若者たちのことも出てきて、読みながら尾崎豊の歌詞などに通ずる部分がたくさんあった。
子どもたちは親の言う言葉以上に、その生活態度や生き方を観て育つ・・ということ。
背中を見られているんだな〜〜とちょっと緊張(><)
それから、シュタイナーやキュブラー・ロスのことも出てきてとても興味深く読みました。
本文より引用
『人生のほんとうの意味などが、若い時からわかっていれば、人生はもう生きていてもつまらないものになる。
それはちょうど、はじめから犯人が誰か、謎が解かれているような推理小説(ミステリー)を読む気にもなれないのと同じなのである。
若い時は人生の謎と意味とが解けないから、我々は生きるのだし、生きるに価するのである。
そして老年になってやっと推理小説の結末とおなじように、「ああ、私の人生とは、そういう意味をもっていたのか」と
わかるように我々はつくられているのである。』
老いているわけではないけど、さりとて若いわけではなく、ちょうど人生の中期。
中途半端であるし、自分の人生についても悩む時期。
小説では、ストーリーが盛り上がっていき面白くなっていく場面でもある。
今、きっとこういう時期なんだな。。。
毎日、全然考えてなさそうで考えていて・・
時々そんなこともすっかり忘れているときもあるし。
こんな自分でもいいんだな・・