遠藤周作のレビュー一覧

  • 王国への道―山田長政―

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    山田長政とペテロ岐部。
    バッドエンド。だが読後感は不思議を心地良い。
    「そしてその王国のために長政も岐部も壮烈に死んでいった…」
    晩夏の話。

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    2011年09月26日
  • 夫婦の一日

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    日本の聖女が気に入った。他はいまいちだったが、後書きによって新しい側面を見たので、もう一度読み直す。

    2011.8.24 再読
    背徳的なものに快感を覚える悪魔の呼吸音に耳をすませながら

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    2011年08月24日
  • 反逆(上)

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    全2巻。
    荒木村重、明智光秀の
    反逆の話。

    珍しい荒木村重主人公。
    上巻は荒木、
    下巻は明智、
    2人の反逆を絡めてる、
    興味深い構成。

    が。
    下巻の中盤でその話は終わる。
    ページ数を稼ぐ為なのか、
    その後は長過ぎるエピローグ。
    秀吉の台頭と賤ヶ岳決戦まで。
    これいらん。

    長過ぎるエピローグのせいで、
    テーマがぼやけ、
    結局平坦な印象になってる。
    ぐあっという盛り上がりというより
    やや客観的な書き方をされているので、
    なおのこと薄い印象に。
    上下巻に分けたかったのか、
    ちょっと無理矢理でぐだぐだ。
    著者の取材後記とか年譜とか解説とかも長い。

    あと荒木・明智の反逆が、
    特に深い関係性って訳

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    2012年06月18日
  • 夫婦の一日

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    久しぶりの遠藤周作です。
    遠藤周作の考えるキリスト教の世界観を久しぶりに味わいました。

    短編の中で、「日本の聖女」が一番よかったです。
    むか~し読んだ三浦綾子の「細川ガラシャ夫人」を読み返して、
    遠藤周作と三浦綾子の世界観を比べてみたいなと思います。

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    2011年08月09日
  • キリストの誕生

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    イエスの死、使徒たちの死、そしてエルサレムの陥落。葛藤と絶望に満ちた原始キリスト教団の姿と、解けない「謎」を提示して、遠藤周作の語りは終わる。もしかしたらエルサレム陥落後、なぜ神は救いに来てくださらないのか、という疑問が蔓延したからこそ、その答えとして、原始キリスト教においてグノーシス主義が一定の勢力を持ったのかもなぁ。という仮説。

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    2011年07月05日
  • 結婚

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    やや古い作品なので今とは事情が違うところも多々あると思いますが、なかなか楽しめました。
    結局、夫婦の形はそれぞれで、それぞれに楽しみもあれば苦しみもあると。

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    2011年05月26日
  • 眠れぬ夜に読む本

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    冒頭,考えられるところが多かった。説教臭い?と感じてしまうところもあったけど,それだけの人だからだなぁと思う。

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    2011年04月20日
  • 作家の日記

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    ネタバレ

    サウンド文学館・パルナス「作家の日記」 朗読・山本學

    若い人のもやもやした頼りない気持ちがストレートに表現されている。

    どうして死んだ後の世界が必要なんだろう。

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    2014年10月14日
  • 女の一生 一部・キクの場合

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    ネタバレ

    「清吉さんのためうちにできたことは……少しのお金ば作ってやったことだけ。ばってん、そんなお金のために……体ばよごさんばいかんやった」
     高校2年、修学旅行の事前学習として学校からだされた課題本のひとつ。
     もともと遠藤周作の作品はほかのキリスト関連の文学作品よりも抵抗なく読める。視点が偏っていないからだ。遠藤周作氏も洗礼をうけたキリシタンだけれど、彼の視点は第三者であり、読者に考えさせる余地を作ってくれる。なぜキクは身を売るほど清吉を愛していたか、それを踏みにじった伊藤。伊藤の二面性にみえるのは人間の本質だ。キクが一途に清吉を想う過程は、決して清らかなものではなかった。胸張り裂けんばかりの衝撃

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    2011年03月05日
  • さらば、夏の光よ

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    なんていうか…現実。
    苦すぎる。
    最悪のバッドエンド。

    先生だけが全てを知ってるってのがよかった。
    『好き』だけじゃだめなこともあるってこと。残酷。

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    2011年01月25日
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

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    手紙のすすめ、そしてどのように書いたら好まれるかが書いてあります。

    今でもメール技術に十分応用できることが多く載っています。

    男性が意中の女性にどのように誘えば効果的かなどもかいてあって面白い。

    ただ、女性に対して書いているのは、綺麗な断り方のみ。誘うほうはないみたい。そこには時代の変化を感じますが、やっぱり女性から誘わないで男性に誘ってもらう様に振る舞うのがいいのかなぁとも思いました。

    Dec 2010

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    2019年01月16日
  • ユーモア小説集

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    タイトルどおり、ユーモアあふれる短編小説集。
    ところどころに以前読んだ同氏のエッセイ、
    狸狐庵閑話で読んだネタが使われている

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    2010年10月23日
  • 母なるもの

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    著者のキリスト教への思いを各々の短編集の主人公に重ねあわせる。関わり合いたくないのに捨てられない。それは「優しく許す」存在である母があるからなのか。

    不誠実だった信者としての自身がかなり反映されていて、遠藤周作本人のことを書いているのかと思った。猿や九官鳥とか、『彼の生き方』『さらば、夏の光よ』に出てくるのを彷彿させた。拷問で背教した司祭の孤独と自己嫌悪の晩年の中での唯一の話し相手が犀鳥だったと言うし。日本にあるキリスト教と作者自身が考えるキリスト教との捉え方の違いにずいぶん悩んでいる様子があらわれていた。

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    2010年08月15日
  • さらば、夏の光よ

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    背が低くて愚鈍な野呂。野呂が愛情を持っていた京子は親友の戸田が奪っていった。しかし戸田は妊娠中の婚約者京子を置いて事故死してしまう。京子の「杖」になりたい、時がいつかは解決してくれるのではないかと野呂は京子と結婚する。しかし、結婚生活でも野呂に対して愛情を抱けず、彼の不器用な優しさに苦痛だけを感じる京子は、戸田と死産だった子供の後を追う。

    なんとも重い話。お互いが「いつかは・・」と思い続けても、結局どうにもならなかった運命。運命って言うのかな、その言葉だと重過ぎるかな、どうしようもないことってある。生理的嫌悪を感じながらも「便利」だから野呂を使う。理解できるだけに、哀しい女性の残酷さ。

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    2010年08月15日
  • 眠れぬ夜に読む本

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    面白かったのは、超能力の話。頭の中に森が浮かび、動物に話しかけると回答を教えてくれるというのが良い。面白いエピソードもあったが、忘れてしまった。

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    2010年05月30日
  • 白い人 黄色い人

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    白人から見た日本人という人間の不思議さについて。
    宗教色が非常に濃い。確か筆者自身もクリスチャンだったはず
    文章はねちっこい系。

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    2010年05月28日
  • わが恋う人は(下)

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    2時間もしないで読み終わってしまったけど、なんだか…あれ?という感じ。
    特に何か思うことはなかったなあ。

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    2010年03月13日
  • 死について考える

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    ネタバレ

    キリスト教徒である筆者が、”死”について思うところを述べている。だからといって一つの宗教にとらわれるのではなく、語っている。その語り口は圧倒的にやさしい。

    2022年8月再読。
    ホスピスや延命治療等の内容を聞いていると少し時代を感じる。著者本人も最後に言っているようキリスト教談義となってしまわないようにしたとのことで、別の宗教の観点等も所々でてくる。

    P.33
    私小説家たちは一種の自己鍛錬というか、自己修行というか、そういうものを無意識に積んでいったんでしょうね。そういうものを一つ一つ積んでいって、円熟というところへ到達したんでしょうね。そうでないほうの、うまく年をとれない作家たちは、老い

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    2010年01月24日
  • 留学

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    出てくる人みんな何らかの陰を背負ってるんだけど、妙に共感できます。気分が沈むけど、遠藤さんの描くフランスの情景が魅力的でついつい読んでしまいます。

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    2009年12月20日
  • 最後の殉教者

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    江戸末期の浦上四番崩れと呼ばれる迫害に材を取った、著者が拓いた独自の切支丹文学の先駆をなす名作「最後の殉教者」はじめ、若き日のフランス留学体験から生まれた「コウリッジ館」「ジュルダン病院」「異郷の友」「男と猿と」「従軍司祭」など珠玉作10編を収録。遠藤文学の軌跡を集約する必読の純文学短編集

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    2009年11月02日