あらすじ
草深き柿生の里から虎(狐?)視眈眈、尻尾ふり立て駆けつける、天下の大事に異変はありや。さみしきアタマを隠さんとかつらに手をのばし、六本木のお化けバーで怪物になりすまして女の子を追いかけ、ホスト・クラブに潜入して難癖のし放題、さてまたデパートでホントの万引きを決行、フリチン芝居、身を挺しての東奔西走、あげくの果てのムチ打ち症、さらに加えて犯人容疑。世の平穏を乱す人騒がせな遠藤センセイの狐狸庵シリーズ決定版。抱腹絶倒まちがいなし。
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Posted by ブクログ
狐狸庵先生の好奇心の盛んなこと、いくつ読んでも飽きたりません。「禿げてカツラの緒をしめよ」ドリフのような日常を当たり前のように送っておられた昭和の風景が、生きたこともないのに目に見えるようにおもしろい。また特にささやかなビートルズファンとしては、実際に来日をした時に実物を見た先生の表現があまりにも愉快痛快、どんな時代にもジェネレーションギャップというものがあるのだとしみじみ思います。
Posted by ブクログ
氏の好奇心旺盛な一面を存分に味わえる書。現代の視点からすると、前時代的な印象を持つ箇所もなくはないが、昭和のよき時代の側面と捉えればそれでよいのかもしれない。
Posted by ブクログ
上品なユーモアで大笑い。遠藤周作って天然なのでは・・・・・
BGなる言葉が出てきて、時代を感じさせるが今はOL。言葉が変わるように人も変わるのだ。若い者をなじってはいけないよ、周作さん。天国でも好奇心旺盛に楽しんでいることだろうな。北海道の3000坪の土地はその後ホテルが建ったろうか?
Posted by ブクログ
遠藤周作の狐狸庵シリーズ。
模試によく出ている作家なので読んでみた。
話題や人の姿には時代を感じたが、ユーモアにあふれる文体や
歌物語のような流れ。頭髪の話には思わずふいてしまいました。