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いったい神なんか本気で信じているのか」とか「あんたにとって神とは何か」とか、数々のご質問を私が整理して、それに私なりの考えを、できるだけわかりやすく話して、それを文章にしたのがこの本である。(「あとがき」より)「無理をしない、きばらない」信仰とは? 『沈黙』の著者が明かす“弱虫”から“強虫”への変身の秘密!
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Posted by ブクログ
とてもわかり易くキリスト教を解説してあったのと、違和感の正体が遠藤さんの説明で分かりやすかったです。 人生と生活、倫理と道徳 深く考えれば考えるほど難しいテーマです。 この本も再読ですかねー。。
遠藤さんの本を読んでいると、いつもキリスト教がどんどん身近になってきて、自分と等身大くらいの大きさに落ち着いてくる。 遠藤さんが、“洋服”を日本人サイズに仕立ててくれてるってことなんだろうな。
大変わかりやすい遠藤周作流に説き解かれたキリスト教。いや、カトリックと言うべきか。私自身カトリックだが、このような視点があるということが驚きで新鮮だった。特にキリスト教と仏教の比較がおもしろい。執着を捨てる仏教と執着は愛のたまものだから受け入れて認めよ、というキリスト教。愛と憎は同じである。感情を殺...続きを読むすことなく、生に執着して汚さも直視しろという言葉が胸に響いた。マザーテレサが「愛の反対は無関心」とおっしゃっておられたのが本書を読むとよくわかる。
めちゃくちゃ良かった。高野山に行ってから、信仰や宗教というものの"実態"とはなにかを知りたいと思っていた。しかし「仏教とは」とか「わかりやすいキリスト教」といった本はなんだか表面的でしっくりこない。 やはり実体験を伴った個人の思想や解釈、その欠片を集めたものが宗教というモザイク画...続きを読むになっていくのだろう。宗教や信仰というものは、思っている以上に曖昧で融通の効くものらしい。 本書はキリスト教の立場から見ているが、仏教との比較もあるし、キリスト教のここはちょっと嫌みたいな意見があけすけに聞ける。 宗教に対しての意識が変わる一冊。「沈黙」と同時に読み始めたがおもしろくてこちらが先におわってしまった。
遠藤周作の全著書に貫徹するテーマ、神の存在と働きについてどのように考えるのかを述べた書。日本人が取っ付きにくいとする宗教=ここではキリスト教に対し、いかに日本という土壌に照らして解し、神と向かい合って来たかを述べる。その取っ付きにくさの前提は、日本での教会のあり方に帰せられている。 キリスト教徒と...続きを読む言えば「敬虔な」という冠が付くような、どこか隔絶された超然としたイメージが形づくられているとする。そうではなくて、自らの弱さに自覚的な「無理をしない」信仰のあり方もあるのだと述べることで、キリスト教および宗教一般に対する誤解を解こうとしている。 本書において、遠藤は、日本の教会が現世における共同体としての役目、良さを出し切れていないとして、それを批判する。 本書では神が、形而上で説明し得ないものの総称にまで広げられていることから、あくまで遠藤周作にとっての「神」/「神的なるものの概念」を説いた書であると思う。彼の著作を深く理解するには重要な書に感じる。今後、遠藤の著の読み方が変わるだろうし、『沈黙』を読み返すのが楽しみになる。
「深い河をさぐる」は相手によって態度を変えているというか、はぐらかして言う風なところがあり、いまいちだったが、この本は真摯に応えて自分の信仰の核や考えについて説明してくれている。 神が働きである、という考え方は納得でき、神を母的なものとしてとらえていることも親しみやすい。
キリスト者の彼だから、シンプルでストレートなキリスト教礼賛ははばかられるのだろう。 キリスト教を知らない人の質問に答える形式でキリスト教をわかりやすく解説していて、押し付けがましくなく、しかも深いから面白い。
遠藤周作が語る、宗教とは、神とは、信仰とは、の話し。 いちおう対談形式になってはいるが、質問者の質問はほとんど意味をなしておらず、雑で安易な質問ばかりしている印象でした。(架空の対談かもしれないが) おそらく初心者や無神論者に対する配慮として、簡単で専門的ではない質問にしているのだと思いますが、も...続きを読むう少し質の高い質問や議論があっても良かったかなと思いました。 ただ、序盤は世俗的で浅めの思想で始まりますが、中盤から終盤にかけて少しずつ深くなっていく思考の流れが良かったです。 本人も言っているとおり、2世信者として、意味もあまりわからずに幼少期に受洗しているので、西洋人に近い、生活に根付いた信仰が逆に新鮮でした。 キリスト教関係者が遠藤周作の著書を非難したり、「遠藤は本物のキリスト者ではない」というのも聞いた事があり、それも分かる気がしますが、現代人には共感しやすいのではないかと思いました。
神とは自分の中にある働き。 「おまえの人生を通してわたしが語っているので、沈黙しているのではない」
キリスト教は人間の執着とか欲望があってその中に神の動きをみつける、というのが面白いと思った。 ユダヤでは差別されていた人たちに声をかけて慰めたのがキリスト。仏教のように執着を捨て、静かに死んでいくのではなく、波瀾万丈でドラマチックに苦しい死に方をするキリスト。 また男性的なユダヤの世界旧約聖書と比べ...続きを読むて、新約聖書キリスト教では女性的な母の愛の要素が多いという捉え方もおもしろかった。 また遠藤周作作品読んでみたくなった。
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