砂の城

砂の城

605円 (税込)

3pt

青春の浜辺で若者が砂の城を築こうとする。押し寄せる波がそれを砕き、流してゆく……。西は過激派グループに入って射殺され、トシは詐欺漢に身を捧げて刑務所に送られた。しかしふたりとも美しいものを求めて懸命に生きたのだ――スチュワーデスになった泰子は三人いっしょだった島原の碧い海と白い浜を思い浮べる。幸福を夢み、愛を願ってひたむきに生きた若者たちの青春の軌跡。

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砂の城 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ


    青春の試練に、人生の難しさ、厳しさを思い、それを重ねるべく努めないといけない。

    若者が夢想と空想のうちに築いていた青春=砂の城は崩れていく。

    0
    2023年01月29日

    Posted by ブクログ

    理想像として描かれる母の青春、醜く歪んだトシの青春、そして疑問や不安を抱えながらも、清く正しくあろうとする泰子の青春。
    青春という浜辺で作るそれぞれの砂の城は波に攫われ消えてしまうけど、たしかにそこにあった。泰子の清らかさに眩しくなりながらも、私もそうありたい、と願う瞬間も幾度となく。

    美しい言葉

    0
    2022年12月18日

    Posted by ブクログ

    壊れゆくことをわかっていて作る砂の城。高校・大学の打算的だけれど甘酸っぱい青春がよく描かれている。大学から就職にかけて社会を知る時期というのは、ある種現実を知って社会に対する夢や希望が壊れる時期でもあると思う。それを感じられる作品。

    0
    2022年05月29日

    Posted by ブクログ

    それぞれの道を歩んでいって交差した時に生まれる悲しみが
    なんとも言えないほど美しかった。
    こんな時代もあったんだなぁ。

    0
    2010年03月21日

    Posted by ブクログ

    ◯青春小説、と帯にはあり、解説にも軽小説・青春小説とあるが、個人的な感想としては、別段軽小説でも青春小説とも感じなかった。(解説の文芸評論家は片手間で書いたのだろうか、それともこれが世間的な評価なのだろうか。)
    ◯「善なるもの、美しいもの」(自分が信じるなすべきことなのか、)を追い求めるも、時代や環

    1
    2019年08月07日

    Posted by ブクログ

    初めての遠藤周作さんの作品。
    昭和の時代を生きた若い女と男の話。
    同じ時間を共有してもいづれはそれぞれの道を歩んでいく。昭和の時代背景を書きながらも自身もどう生きていくのかを考えさせられる作品でした。

    0
    2025年03月08日

    Posted by ブクログ

    遠藤周作の本って大体こういうオチだよな、という予想通りのラストだったけど、良かったです。賢い生き方も、かわいそうな人生も、本人が幸せならいい。全て美しいと感じさせてくれます。

    0
    2024年11月25日

    Posted by ブクログ

    『万葉と沙羅』という作品に登場した本作。
    気になって手に取りました。
    文章が柔らかく綺麗で読みやすかったです。

    高校から短大へ、
    青春時代を過ごす泰子を主人公に、
    周囲の変化や人間関係を描いています。

    個人的に印象に残っているのは、
    冒頭の泰子が16最になった際に届いた亡き母からの手紙です。

    0
    2024年08月16日

    Posted by ブクログ

    体験の一つ一つが重く、学び成長するのが青春の時。解説によると、著者の著歴では軽小説に属するようだが、確かに読みやすく爽やかな読後感である。2017.7.3

    0
    2017年07月15日

    Posted by ブクログ

    それぞれの美しさとは、善いこととはを、テーマにしており考えさせられる。
    新潮社版で読んだが背表紙の解説には結末がズバリ書いてありガッカリ…

    0
    2013年01月06日

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