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青春の浜辺で若者が砂の城を築こうとする。押し寄せる波がそれを砕き、流してゆく……。西は過激派グループに入って射殺され、トシは詐欺漢に身を捧げて刑務所に送られた。しかしふたりとも美しいものを求めて懸命に生きたのだ――スチュワーデスになった泰子は三人いっしょだった島原の碧い海と白い浜を思い浮べる。幸福を夢み、愛を願ってひたむきに生きた若者たちの青春の軌跡。
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Posted by ブクログ
青春の試練に、人生の難しさ、厳しさを思い、それを重ねるべく努めないといけない。 若者が夢想と空想のうちに築いていた青春=砂の城は崩れていく。
理想像として描かれる母の青春、醜く歪んだトシの青春、そして疑問や不安を抱えながらも、清く正しくあろうとする泰子の青春。 青春という浜辺で作るそれぞれの砂の城は波に攫われ消えてしまうけど、たしかにそこにあった。泰子の清らかさに眩しくなりながらも、私もそうありたい、と願う瞬間も幾度となく。 美しい言葉...続きを読むが多くある本だなという印象だった。 「夢みたものは ひとつの幸福 ねがったものは ひとつの愛」「負けちゃだめだよ うつくしいものは必ず消えないんだから」「美しいものと、けだかいものへの憧れは失わないでほしいの。」「人間がつくりだす善きことと、美しきことの結集」
壊れゆくことをわかっていて作る砂の城。高校・大学の打算的だけれど甘酸っぱい青春がよく描かれている。大学から就職にかけて社会を知る時期というのは、ある種現実を知って社会に対する夢や希望が壊れる時期でもあると思う。それを感じられる作品。
それぞれの道を歩んでいって交差した時に生まれる悲しみが なんとも言えないほど美しかった。 こんな時代もあったんだなぁ。
◯青春小説、と帯にはあり、解説にも軽小説・青春小説とあるが、個人的な感想としては、別段軽小説でも青春小説とも感じなかった。(解説の文芸評論家は片手間で書いたのだろうか、それともこれが世間的な評価なのだろうか。) ◯「善なるもの、美しいもの」(自分が信じるなすべきことなのか、)を追い求めるも、時代や環...続きを読む境の波に飲まれ、脆くも崩れ去る砂の城としての人間の「エゴ」が描かれており、そういった重厚なテーマを、掲載雑誌テーマと、その読者層に伝わるように書いていると思う。 ◯もしも軽小説・青春小説と読めるのであれば、表面的な感想であるが、むしろ著者の技術の賜物である。 ◯ただし、その根底に流れるテーマは、「軽」でも「青春」でもない。著者の他の小説にも引けを取らない、私の好きな遠藤周作そのものであった。
初めての遠藤周作さんの作品。 昭和の時代を生きた若い女と男の話。 同じ時間を共有してもいづれはそれぞれの道を歩んでいく。昭和の時代背景を書きながらも自身もどう生きていくのかを考えさせられる作品でした。
遠藤周作の本って大体こういうオチだよな、という予想通りのラストだったけど、良かったです。賢い生き方も、かわいそうな人生も、本人が幸せならいい。全て美しいと感じさせてくれます。
『万葉と沙羅』という作品に登場した本作。 気になって手に取りました。 文章が柔らかく綺麗で読みやすかったです。 高校から短大へ、 青春時代を過ごす泰子を主人公に、 周囲の変化や人間関係を描いています。 個人的に印象に残っているのは、 冒頭の泰子が16最になった際に届いた亡き母からの手紙です。 戦...続きを読む争を経験し、自分の愛しい我が子に思いを伝える文面がとても。 そこから泰子はブレずに成長していくのも個人的には読んでいて安心しました。 恋をしたり思想をもったり、それぞれが変わっていく中、泰子の自分を見失わない姿が協調され、泰子を羨ましく思いました。 (私自身はブレブレの人生のため。苦笑) そして、物語の途中で登場する星野さんのくず具合にイライラさせられますが笑、いつの時代でもあるあるなのか、このダメな感じは!と思いました。苦笑 それだけではなく、泰子の母が慕っていた恩智と泰子が偶然出会い、話をする場面はとても印象的でした。 美しいもの、善いものをいつまでも信じられるようにしたい、と。 本作は初版が昭和54年ですが、 まったくそれを感じさせず読みやすく テーマも青春でこの時代にもつながっていると思える作品です。
体験の一つ一つが重く、学び成長するのが青春の時。解説によると、著者の著歴では軽小説に属するようだが、確かに読みやすく爽やかな読後感である。2017.7.3
それぞれの美しさとは、善いこととはを、テーマにしており考えさせられる。 新潮社版で読んだが背表紙の解説には結末がズバリ書いてありガッカリ…
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