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Posted by ブクログ
遠藤周作の「こわい話」を集めた短編集。怖いと言ってもどストレートに幽霊が出てくるものはほとんどなく、好井まさおさん言うところの「ナニソレ」話が多いのだけど、サブタイトルにもなっている「恐怖の窓」をはじめ、めちゃくちゃ怖いと言うわけでもないけど記憶の隅に残ってしまうようなじっとりした話が多くて良かった。
あと、「戦中派」という人たちがいたことが衝撃だった。簡単に言えば「戦時中の方がよかった」という人たちだと思うんだけど、まあ確かにそういう人もいたかもな…と思わされた。「平和(仮)」の世の中では自分を保てなくなってた人、結構いるのでは。
私が子供の頃は、祖父をはじめ戦争に行った人たちが5-60代だったので、そのへんに昔人を殺した人や戦争で人が死ぬのを見ていた人がたくさんいたのだと思うと、すごい時代だったなと思う。
Posted by ブクログ
講談社文庫版のネーミングを踏襲するなら「第三怪奇小説集」となるのか。ストレートな実体験怪談である「恐怖の窓」なども混じってはいるが、ジャンル小説としての、ホラーや怪談に属する作品はほとんどない。文学よりと言えばいいか、あらすじなどを造ってみると分かるが、筋を追っても、お話のコアが少しも見えないようなものばかりである。だからといって、恐くないかと言えば、得体の知れないオチが付く「枯れた枝」などかなり恐い。一方、鬱屈や閉塞感が、まるで中年男性に固有の呪いであるかのような書きぶりには時代を感じる。個人的ベストは吉行淳之介を思わせる「何でもない話」。関係ないが、本作も含めて、最近よく見かける文豪ミステリー集成、吉行淳之介集がどこかから出ないかな。
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