遠藤周作のレビュー一覧

  • 海と毒薬

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    全体的に流れている作風が、
    乾いた感じ。
    何にも心を動かさないキャラクターも
    いて、なんともいえない空気感が漂う。
    この当時にこんな作風で
    書かれている遠藤周作先生に
    感銘です。

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    2024年09月07日
  • 海と毒薬

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    戸田と勝呂が対比され、戸田の他の人と比べて欠損している感情が浮き彫りになるがその2人の行為に対する考えがどうであれそのした行為にはなにも異なる部分はない。今後戸田はその罪をどう意味付けて生きていくのか。

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    2024年09月01日
  • 秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集

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    数年前に出版された短編集。自身の不思議な体験から、やはり不思議で不気味なストーリーが集まる。
    それは蠢く感情の巣窟の向こう側。普段の生活は巣窟の向こうなんだと改めて考える。
    本当の事は、あまり綺麗じゃないから、みんな綺麗にしたいし見せたいんだ。

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    2024年08月25日
  • 海と毒薬

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    ネタバレ

    出だしの文章から海と毒薬はどう関係してくるのだろうと疑問に思った。
    言葉通りの「海」と「毒薬」というものが直接的に作品に出てくる訳ではなく
    話中において戦争が蔓延る海という世界で人間の為す罪や罰を毒薬として表しているのだと読み終えてから知るのである。

    目の前で人が殺されようとしているところを
    自分は手を加えていないから悪くないと、何もしていないのだとこれから起こることに自身だけ目を背ける勝呂の心情こそが人間の罪や罰、つまり毒薬になり得るのだと私は感じた
    勝呂は何もしていないのだ
    何も
    目の前で捕虜が解剖されるというのに
    何もしなかったのである
    何もしていないから悪いのでは無い
    何もしなかった

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    2024年08月18日
  • ひとりを愛し続ける本

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    ネタバレ

    作者自身の人生の振り返りみたいな話だった。
    ひとりを愛し続ける本というタイトルだったため独身者の話かそれとも純愛の話かどっちだと思い読んでいったらまさかのどっちつかずみたいな内容で驚いた。一応、愛し続けるの方はこの人と出会った縁を大切にという作者の考えはとても面白いと思った。
    昔はどうだか知らないけど今の時代は出会おうと思えばホントにいろんな人に出会えるため、この考えは結婚をするならば大切にしようと思った。
    愛の他にも女性と男性の違いを細かく書いていて、男の嫉妬や女の嫉妬の違いが特に面白かった。自分はやっぱり男の嫉妬である権力や地位に嫉妬しているためこの激情の宥めかたを今後どうしていくかが自身

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    2024年07月21日
  • 怪奇小説集 蜘蛛

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    針を読みたくて読んだけれど、怪奇小説の名の通りホラーというよりも奇妙な風味を楽しむ短編集。
    説明が足りない印象ではあるけれど、描写が適当なのでそれが更に風味を濃くしていて物足りないとは思わなかった。
    第三者の視点が描かれている中で、ふと読者の視点が入っているように感じた。読者自身も目撃者の1人であるように錯覚させられた。

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    2024年04月22日
  • 影に対して―母をめぐる物語―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    遠藤周作本人の母親について書かれた自伝的作品。
    没死去後に未発表作として発行された作品。
    彼自身、発行するつもりはなくとも、彼にとっては書かずにいられなかったであろう母に対する心の葛藤、愛情や憎悪や憐れみといったものが文章から手に取るように伺えれる。
    自分の足元に常にまとわりつく影のような存在。

    複雑な家庭環境であり、複雑な想いをずっと抱え続けていたのだろう。
    離婚後、母親がキリシタンとなり、彼自身11歳でカトリックの洗礼を受ける。
    彼が最後までキリシタンだったのは、母親の存在が大きく関係しているのであろう。

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    2024年02月29日
  • 影に対して―母をめぐる物語―(新潮文庫)

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     人が生きる上で母親に対して何かをしたいという想いは、大きな比重を占めているものだと思います。でもそのことを他人に素直に言うことはなかなかできないのです。遠藤周作が、生きている間に発表しなかった心情はとてもよくわかるような気がします。彼がキリスト教信者でい続けたのも、母親がそうだったからであり、そうでなかったらきっとキリシタンではなかったのだろうし、何度もキリシタンをやめようと思ったけれども、母親が一生懸命に信じた宗教だからそれを捨てることはできなかったのだ。
     そんな遠藤周作が母について書いた小説だ。きっとこれ以上突っ込むのが怖かったのだと思いました。

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    2024年02月22日
  • 死海のほとり

    購入済み

    「イエスの生涯」にダブル

    この「死海のほとり」は、同じ、周作の「イエスの生涯」に先立って書かれたようですが、内容的にダブルところが多くて、「イエスの生涯」の方が完成度が高いように思えます。
    「イエスの生涯」を読めばよく、「死海のほとり」を読む必要なしと言えます。
    周作のイエスものとしては、やはり、「沈黙」がベストと思います。

    #癒やされる #共感する

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    2024年01月30日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    『沈黙』を昨夏に読んで以来、久しぶりに遠藤周作の作品を手に取った。
    彼の小説は、いつも私に疑問を問いかける。
    「神は存在するのか?」「真実の愛とは何か?」。
    小説の中に明確な答えが書いてあるわけではないけれど、こんなに真正面から真摯に読者に問いかけてくる作品ってあんまりないような気がして、なんだか嬉しくなってしまう。

    けれど相も変わらず、遠藤の作品はどれも暗い。
    この暗さと重さに堪えられず、そしてあまりにもミツが可哀想で、一度読むのを離脱してしまったほどだった。彼女の吉岡を思う一途な愛を、少し疎ましく感じることもあった。
    同じ女として、「あんな男のことなんて早く忘れて仕舞えばいいのに」と何度

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    2024年01月27日
  • 影に対して―母をめぐる物語―(新潮文庫)

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    見知らぬ土地からでも飼い主のいる家へ戻っていく雑種犬のように、母という存在は死ぬまで薄れず心の原点になる。低く広がり続ける冬の雲のようでもあり、呪縛のような烈しいものでもあるらしい。
    没後発表の貴重な一作でした。

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    2024年01月25日
  • 新装版 海と毒薬

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    運命とは黒い海であり、自分を破片のように押し流すもの。そして人間の意志や良心を麻痺させてしまうような状況を毒薬と名づけたのだろう

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    2024年01月23日
  • ころび切支丹(キリシタン) 遠藤周作初期エッセイ

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    1950年、戦後初の留学生として
    日本の港を出た遠藤周作
    優秀だったんだ すごい
    学者になる予定だったが
    船の中で触れあった人々に影響されて
    小説家になる決心をする 四等船室で
    熱がある時に看病してくれた黒人兵
    ミカンをくれた中国人のおばさん
    寄港した港で金を請う5.6歳の少女
    黄色 白 黒の意味するもの
    クリスチャンの彼にいろんな感情が
    襲った事だろう

    ころび切支丹の話は知らなかった
    日本に宣教に来てころび
    日本名に改名して 弾圧される通訳を
    務める
    一人は死後焼かれて仏式で葬られる
    再生を信じるクリスチャンでは
    これはあり得ない事
    知らなかった

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    2024年01月07日
  • 善人たち

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    宗教の深いところに触れた気持ち。
    ほんの少しだけど人生観変わるかも。
    今更だけど宗教って哲学なんだね。

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    2023年11月15日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    この作品は、出版社の意向で書かれたものであると思われる。
    面白く読んだ。内容は良いのだが、しかし、それまで読んだ色々な遠藤周作作品よりインパクトが弱い。
    本当に遠藤周作作品なのかと思えるような小説である。

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    2023年10月19日
  • 新装版 海と毒薬

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    戦時中の医療現場について。どうせ死ぬなら空襲で死ぬのも医学の発展のために死ぬのも同じである、いやむしろ後世の人々のために貢献している、という考え方は、当事者ではなく遠いところから聞くとなんとなく正しく思えてしまうのが怖い。そして、その状況を医学界の人間目線で描いていき、やはり罪の意識を持ち続けていくのをみて、倫理観について考えさせられた。

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    2023年10月02日
  • 新装版 海と毒薬

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    人体実験の生命倫理(罪)というテーマは考えさせられるものがありました。

    しかし構図というか、ストーリーの構造がなんとも冗長なものに感じてしまいました。

    「深い川」を読んだ時も思いましたが、
    登場人物それぞれのストーリーが別々に動いたあと、うまく本筋にまとめる事が出来ていないように感じました。

    テンポがあまり良く無いので
    読みやすいはずなのに読みにくいといった感じ。

    絶望的な気怠さはつげ義春を連想しました。

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    2023年09月23日
  • 人生には何ひとつ無駄なものはない

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    んー。本当名言集だった!
    その通りだねも、ん?そう?もあって。
    君は君、僕は僕でいいよねっていう僕の根っこに落ち着きました。 自分の思うバランスだったり、自分以外の人は異質未知っていうのをネガティヴに捉える人は沢山居るけどさ。それもそれで良いじゃん。異質や未知の中にワクワクはあるし、それは今までの自分の中にない"当たり前じゃない"世界を知る機会だなって思うので、再認知するに良い本でした。

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    2023年09月10日
  • 夫婦の一日

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    短編5つ。「日本の聖女」ガラシャの信仰について。他4編は自身の体験からのエッセイ風。仏教を主とした日本人の神性と日本人のキリスト教の捉え方が欧州人のそれとは異なるのではないかという作者の考えがなんとなく伝わってきた。2023.8.29

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    2023年08月29日
  • 死海のほとり

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    ネタバレ

    弟子たちや町の人はイエスを見棄てた。それを現在の、信仰を棄てかかっている主人公とリンクさせてイエスの足跡を辿っている。昔も今も変わらないイエスの意思と存在が浮かびあがってくるような物語だった。
    同伴者としてのイエスの描写が印象に強い。人間は弱いものだから、ひたすらに寄り添ってくれる存在があればきっとひとつの慰めになるのだろう。この愛に最後の最後で救われることだってあるだろう。
    主人公とその友人の戸田の言葉は、どちらも著者の偽りない気持ちなのではないかと思ってしまった。何か答えが欲しい主人公と、意地悪な返しをする戸田。まるで自問自答のようだ。
    本小説は『イエスの生涯』と表裏をなすものと、あとがき

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    2023年08月15日