遠藤周作のレビュー一覧

  • 新装版 海と毒薬

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    ネタバレ

    ラストは突然終わる感じ。

    戦時中の大きな流れや心が破滅に向かう抗えない状態をタイトルの海に例えた感じなのかな。

    アメリカ捕虜を人体実験に参加した勝呂は
    現在もその罪の狭間で揺れている状態。
    けど、本人も今またやれと言われたらアレをやってしまうだろうと。

    人体実験といえばナチスドイツのイメージだったから
    日本人のこれは信じられなかった。
    まさか生きたまま…あんなことこんなこと…

    本当に罪と断絶できるのかなー。
    もうその時の環境に置かれないと、誰も何も答えは出せないよ。


    その場にいたら、私もねー…
    なんで参加したの?断れなかったの?
    っていうのは今だから感じれる正常な感情。

    続編の『

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    2022年09月09日
  • ユーモア小説集

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    新春夢の宝船
    我等はエジソン
    同窓会
    女の決闘
    するべからず
    旅の恥のかき捨て
    アルバイト学生
    俺とソックリな男が……
    嘘つくべからず
    うちの親爺
    軽井沢
    昔の教官殿

    足りぬかな

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    2022年07月16日
  • 人生には何ひとつ無駄なものはない

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    遠藤周作といえば、暗い小説ばかりのイメージだったけど、エッセイとかすごく軽くて読みやすいんだね。いろんな幅の本から集めた名フレーズ集。

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    2022年07月13日
  • 善人たち

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    戯曲三作。
    善人たちは、宗教と欲望。
    キリシタン大名は、ガネシャと行長、何方の考えが正しいのか。
    棄てる女は、若者の半数はと思ったらモラトリアム。
    ここに価値はあるかと聞かれたらない。
    だけど、本作では、みっちゃんとイエスの復活までを重ねることにより、若い時の男女関係が就業的贖罪を背をうという話。
    遠藤周作は海と毒薬が好き。

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    2022年07月11日
  • 善人たち

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    手垢のついたテーマだけど、それほどにも作者にとっては重く、背負わなければならなかった十字架だったんでしょう。遺作ということだから、なおさら。

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    2022年07月03日
  • 怪奇小説集 恐怖の窓

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    講談社文庫版のネーミングを踏襲するなら「第三怪奇小説集」となるのか。ストレートな実体験怪談である「恐怖の窓」なども混じってはいるが、ジャンル小説としての、ホラーや怪談に属する作品はほとんどない。文学よりと言えばいいか、あらすじなどを造ってみると分かるが、筋を追っても、お話のコアが少しも見えないようなものばかりである。だからといって、恐くないかと言えば、得体の知れないオチが付く「枯れた枝」などかなり恐い。一方、鬱屈や閉塞感が、まるで中年男性に固有の呪いであるかのような書きぶりには時代を感じる。個人的ベストは吉行淳之介を思わせる「何でもない話」。関係ないが、本作も含めて、最近よく見かける文豪ミステ

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    2022年04月23日
  • 稔と仔犬 青いお城 遠藤周作初期童話

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    ネタバレ

    童話で読みやすかった。青いお城はりぼんに掲載されていたもので、そう言われると一生懸命頑張る女の子と見た目はチンパンジーに似ているけど、破天荒だけど優しく心に悲しみを持っている男の子が、一緒に困難に立ち向かっていく姿は少女漫画の王道な気がする。(脳内はガラスの仮面の様な絵柄で再生)
    稔と仔犬は最後のシーンでえっここで終わり?というかんじで、最後に稔がどうするかは読者の想像に委ねられる方式だった。キリスト教の精神を描かれてあって、何とは説明はしていないけど、ひとつひとつの景色や稔の心情が細かく描かれていてすごく情景を思い浮かべてやすかった。

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    2022年04月11日
  • 侍

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    『沈黙』と同様、読後に心に重くのしかかる1冊だった。遠藤周作の作品を読むたびに信仰とは何かを考えさせられ、カトリックである私は自己の信仰を見直すことになる。ここでは、使節団がノベスパニヤで出会った元修道士が語るように、自分は「教会や神父たちの説くイエス」は信じておらず、自分の信じるイエスは「金殿玉楼のような教会におられるのではなく、このみじめなインディオの中に生きておられる」ということ。信仰の原点を知らされた思いがした。

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    2022年03月15日
  • 秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集

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    遠藤周作の秋のカテドラルを読みました。
    半分読んだところで挫折。
    短編集で前半はエッセイが書かれており、エッセイの方は面白かったです。
    筆者の若い頃の幼い想いとかが書いてありました。
    電車で観た憧れの美人が佐藤愛子だったとか

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    2022年03月09日
  • 遠藤周作短篇名作選

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    シラノ•ド•ベルジュラック、パロディ
    イヤな奴、あまりに碧い空、その前日
    四十歳の男、影法師、母なるもの
    巡礼、犀鳥、夫婦の一日
    授賞式の夜、天国のいねむり男

    「シラノ•ド•ベルジュラック」
    「文学とは結局、修辞学(レトリック)だ」と、言い切ることの、裏に含まれた深い絶望に触れる。
    いかに美しく飾ろうと、生きることは恥や醜さと無縁ではいられない。
    いや、だからこそ、美しく在ろうとするのか、見出そうとするのか。それもまた、分かる気がする。

    「イヤな奴」「母なるもの」「巡礼」
    自分の内にある、汚れを憎む気持ち、一方で汚れに惹かれる気持ち。
    そもそも、汚れていると見なすことの傲慢。
    信仰という世

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    2022年01月24日
  • 口笛をふく時

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    うーん。分からなかった。
    私にはよく分からなかった。
    平目と小津の行動も、鋭一という人間も、何一つ理解も共感もできなかった。
    ただ、ほんの少しの記憶の切れ端の関係に、大切なものを、光をみるような、戦争というものは本当に体験した人にしか分からない絶望をもたらしたのだと。そしてそれらの気持ちは、戦争を体験してないわたしたちには決してわかり得ぬものなのだろうなと思う。

    小津には同情するけれど、鋭一はサイコパスにしか思えず辟易。

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    2022年01月21日
  • 満潮の時刻

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    「沈黙」「海と毒薬」と比較すると軽い印象。
    九官鳥や四十雀の目と踏み絵のキリストの目が「煙はなぜ立ちのぼるのか」について答えを暗示する。生とは何かについて、肺を患ったことでひとつの答えに到達する。

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    2021年10月12日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    職場の先輩が読んだというので、手に取ってみた作品。
    「人間は他人の人生に痕跡を残さずに交わることはできない」は刺さる言葉。

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    2021年09月08日
  • P+D BOOKS おバカさん

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    再読だがすっかり忘れてる。昭和34年に朝日新聞連載とあるからリアルタイムでも読んでいるはず。軽快なノリの小説で当時の風俗を楽しめる。いや私などものすごく郷愁を感じてしまった。

    『おバカさん』ことガストン・ボナパルトは『わたしが・棄てた・女』の主人公森田ミツの男性版。すなわち悲しいほどお人よしで純粋、バカみたいな不思議な人。

    彼がフランスから日本にふらりと来て、しでかす椿事にまきこまれる隆盛と巴絵の兄妹はごく普通だから、その落差をまず楽しめばいい。

    あまりにもドタバタ劇を繰り広げてしまうガストン、なんで日本に来たのだろう?それもこの物語のポイント、作者の意図のひとつ。

    ガストンと絡まる殺

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    2021年09月06日
  • 夫婦の一日

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    「夫婦の一日」
      「放っておくと、あんたの御主人に十一月には大きな不幸が来ますよ」
    インチキ占い師の出鱈目な預言に妻はだまされた。妻は吉方のお水と砂をとりに鳥取に行きたいと言う。夫婦共にキリスト教信者である。作家である夫は大いに悩み、最後に神父に相談した。

    「君がその迷信を信じていない以上、行こうが行くまいが、君には問題ないだろ。むしろ奥さんの気持ちがそれですむなら、行くことで解決したまえよ」

    神父様のこのアドバイスで夫は葛藤しながらも心に変化が訪れる。

    宗教が絡むので複雑になるのかもしれないが、正しくなければ共感しづらい男性とは違う女性の立場から言わせていただくと、

    ⁇と思いながら

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    2021年08月08日
  • 怪奇小説集

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    ネタバレ

    バラエティに富んだ15編の恐怖譚。
    熱海の旅館での実話が怖い。状況が頭の中で再生されてしまって、考えれば考えるほど怖い。
    文学賞を取る作家の話と、不気味な夢をテーマにした話は読み終わるのが惜しかった。
    幽霊というよりも、この世に残り続ける執念というのはあるのかもしれない。怪談だけではなく遊び心が感じられるものも多数で、最後は少し笑った。読後に怖さを残さない短編集だった。

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    2021年07月21日
  • 彼の生きかた

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    男性の強引さに押し込められ、悔しさと諦めを胸に前を向く女性の生き方は、女性にとって幸せなのだろうか。
    「彼女の生き方」として現在もあるであろうこういった生き方は、「そういう男らしさを彼女らは望んでいる」と男性が信じ込む根拠になるのだろうか。
    強引さを求めてるというのは現在でも言えるのだろうか。AVのように「男性の夢」に過ぎないということはないだろうか。気になる。

    書かれた時代もあるだろうし、戦争を乗り越え安寧を求めた朋子を書いているためというのもあるだろうけど、この「男性の夢」を肯定、再生産するような読み方はこの本の試みたことに反すると思う。

    『沈黙』のように、人々の生き方を考えさせるよう

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    2021年06月07日
  • 死について考える

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    ネタバレ

    キリスト教徒として、日本人として、作家として、とりとめなく死について語っている。漠然とした恐れが遠のく安らぎと慰め、そして慈愛に満ちた内容だと感じた。
    自身の大病の経験から終末期医療と向き合い、心あたたかな医療を願う活動をしていたことを初めて知った。先立たれた苦しみを和らげ、死を恐れる人間の心を落ち着かせる、優しい語りかけだった。
    『沈黙』や『深い河』など、なぜあのような小説が生まれたのか、その背景にあるものが分かったような気がする。

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    2021年02月09日
  • 死について考える

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    あとがきで、「キリスト教とは関係のない形で死についてを語ろうとしました」と書いてあるが、キリスト教とめちゃめちゃ関係ある思考回路で書いてるなという印象

    以下読書メモ 
    >>>
    ・「遠藤君、君はまだ若いからそんなこと考えたことないだろうけど、若い時は若さで生きて行ける、壮年まではまだ社会が大事にしてくれる、老年になって不要になった時、どう美しく生きるかということを今から考えておかなきゃいかんよ」by東大仏文学者渡辺一夫

    ・私は、生活必ずしも人生ではない、と考えています。生活は私の考えでは自分の心の奥底にあるもの、自分の人生の核になっているものを無視、軽視していなければなかな

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    2021年01月24日
  • 夫婦の一日

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    『夫婦の一日』★1
    占いを信じて必死になる妻がその行動一つで知らない人のように思える話。陳腐な設定に陳腐な行動や心情。何もなく終わった。つまらない。印象に残らない。
    短編なので仕方ないと思うけど別人のように見える前の妻の描写があまりないので「私」が感じている感情(憤りとか怖さとか)を読者があまり共有できないのではないかと思う。平たく言うともともとそういう人だったのでは?何をいまさらという感じ。こういうテーマは時代とともに陳腐化してしまうように思う。具体的には2chや小町、増田なんかでよくみかける話。「私」の妻への対応についても妻を理解することを放棄しているようにみえてあまり共感できない。もとも

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    2020年12月10日