遠藤周作のレビュー一覧

  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

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    遠藤周作の手紙の書き方エッセイ本。

    特に目新しいことが書いてあるわけではないけど、ユーモラスでわかりやすい。
    ほとんどラブ・レターの話だけど。
    メールもLINEもない時代のラブ・レター。

    受け取る人の立場に立って文章をかくこと。
    無理に形式ばった手紙を書こうとせず、とりあえず、書いて、ちゃんと投函することが大事。

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    2015年06月29日
  • さらば、夏の光よ

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    ネタバレ

    まったく全員が幸せになれなかった。
    みんな悪くない。
    みんな愛すべき人を愛しただけ。
    あまりにも辛い物語。
    もし神様がいるならこんな酷い話はないでしょう?と言いたくなる。

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    2015年06月24日
  • 死海のほとり

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    キリスト教でもなければイエスについてそこまで詳しいわけでもないのだが、イスラエルに滞在経験があり、ゆかりの地をあちこち回ったのでそのときの記憶とともに読み進めました。とかく神聖視されがちなイエスだが、実際のところその生涯は惨めでみすぼらしく、失望され、罵声を浴び続けてきた。しかしいつも苦しんでいる者悲しんでいる者のそばに寄り添うことをやめなかった。矛盾するようですが、自分はきっとイエスのような人間にはなれないと確信すると同時に、これまでで最もイエスを身近に感じられる、そんな小説でした。挟まれる私小説で語られる「ねずみ」のエピソードにより、そんなイエスの存在がよりくっきり浮かび上がる仕組みになっ

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    2015年06月14日
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

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    これ、みんな読んだらいいよ。手紙だろうがメールだろうが、同じ心がけが必要だよなぁ。そして、やっぱりこんな時代だからこそ手紙をもらえたら嬉しいよね。

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    2015年06月14日
  • 王妃マリー・アントワネット(上)

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    この作品を読みながら感じたことは、この王妃がここまで浪費をして、民衆に憎まれなかったら、フランス革命はあそこまで血で血を洗う極端に残虐な結末になることもなかったであろう。少なくとも庶民に愛された王室であったなら、王も王妃も処刑されることもなかったのではないか。

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    2015年06月13日
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

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    遠藤周作氏の作品は、海と毒薬や沈黙しか読んだことなかったため、最初はイメージが違ってびっくり。なんて洒落ててお茶目な人なんだろう!手紙や私信を出すときの書き方や心構えなんかの指南書だが、堅苦しくなく、面白く読める。恋文のところなんかは笑ってしまったけれども、相手があってこその文章、この本で学んだことは大切にしたいと思う。

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    2015年05月25日
  • 鉄の首枷 小西行長伝

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    小西行長とはどのような人物だったのか、ここに全てが描かれています。商人の家に生まれキリシタンの洗礼を受けた彼。大名として生きるにあたりキリシタンとしての生き方との差に苦悩し、それでも面従腹背の生き方を貫き朝鮮の役に当たった彼の姿に心を打たれました。そして報われぬまま首枷を嵌めたまま散った儚さなど。
    生き方により形成される矜持やしがらみ。それこそが鉄の首枷であると感じました。首枷を外すことのできた右近、首枷を首枷と感じなかった清正、首枷に抗いそれでも外すことをどこかで諦めた行長など首枷は様々な生き方を表していました。

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    2015年05月04日
  • キリストの誕生

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    「イエスの生涯」よりも難しい…。

    う〜ん、難しい…というよりも、
    弟子達や弟子の布教によって信徒になった人達によって
    イエスをキリストとして高めるまでの過程やその心情が、
    キリスト教徒でもなければ、
    他の宗教に強い信仰があるわけでもない私には理解しづらい。
    でもわかりたいと思ってしまう。なんだかちょっと羨ましい。

    イエス死後、弟子達の自問自答や自責の念を考えると切なく感じる。
    悩み続けるその姿に、同じ人間としての悲しみや弱さを見ることができ、
    遠い昔に生きた人達を少し身近に感じられた。
    弱さがあったからこそ強い信仰につながった、というのは納得。
    イエスの復活についての考えも、なるほど〜と思

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    2015年03月09日
  • 人生には何ひとつ無駄なものはない

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    著者は遠藤周作となっているが、彼の死後に編纂されたアンソロジーだ。悩みを抱えて購入したもので、曽野綾子氏と同じくキリスト教者の手による文章というのが我ながら面白い。仏教関連の本としては五木寛之氏を思い浮かべるが、思想の違いを感じる。遠藤氏のエッセイから多くの文章が選ばれているが、中でも「バカ正直」にまつわる話に共感した。まあ多くの男女が共感できるものではないとは思うので、興味のある方だけにしかお勧めできないが……

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    2017年08月20日
  • 遠藤周作短篇名作選

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    一貫して同じ主題の短編小説が続く。
    同じところを掘り続け、深く深くなっていくのに、掘るのをやめない。

    「海と毒薬」をもう一度読み返したくなった。

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    2015年01月17日
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

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    人の心を温めるそして自分のこころも温める考え方の秘訣が、
     遠藤周作さんは「侍」「死海のほとり」など、キリスト教にかかわる作品を何冊か読んだ気がします。こころの洗われる美しい内容であるところは、ワタシにとっては三浦綾子さんと同じジャンルの作家さんです。
     執筆から半世紀たって発見されたこの作品は、なるほど内容は50年前の手紙を書く秘訣の内容ですが、人の心を温めるそして自分のこころも温める考え方の秘訣がちりばめられていました。遠藤さんの作品はワタシにもいっぱい残されています。じわじわと少しずつ読みたい作家さんの一人です。

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    2015年03月18日
  • キリストの誕生

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    前著の変奏。興味深いが感銘は受けなかった。人間の完成でも、教祖でもなく、信仰の対象になったイエス。泥臭い弟子たち。時の流れの数奇さ。

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    2014年12月15日
  • 母なるもの

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    自身と母との関係、自身とキリスト教との関係、そして隠れ切支丹について描かれている。
    隠れ切支丹は、今まで過去の一定の時期にのみ存在していたものだと思っていた。隠れとして独自に信仰が進化し、その後宣教師からの改宗を拒み苦悩した人達がいたという歴史を知らなかったので、考えさせらえれるものがあった。
    また宣教師達の苦悩も知らなかったので、これを機に色々読んでみたいと思う。

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    2014年11月13日
  • 王妃マリー・アントワネット(下)

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    ・読んだ動機は、自由主義を考えるにあたり、古典的自由主義が発生した時代背景を感じてみたかったこと。
    ・特権階級の優雅さと平民の苦しさはある程度表現されていたので、概ね満足。この格差が不満を募らせる、革命の要因になったことが伝わってきた。
    ・古典的自由主義は、特権階級による圧政からの自由であることが具体的にイメージ出来た。
    ・革命後の平民の狂暴さと残忍さがよく描かれていた。
    ・一般的に革命を起こしたあとの混乱をどう治めるかは、革命前に考えておかなければいけないが、革命が考えている以上の自体に発展するために上手く行かないという構図が見えた。
    ・マリーアントワネットの死までが描かれているが、フランス

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    2014年10月28日
  • 彼の生きかた

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    口の不自由な男と猿達、
    それを取り巻く人間達の話。

    主人公の男の性格の為か、
    海と毒薬、侍といったような作品と違い
    スッキリと明るい印象を受けました。
    結末もどこかおとぎ話のようです。
    読み終わった時、
    ずっしりと重い気持ちは残らず、
    彼の純朴さが心に残るようでした。

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    2014年10月09日
  • 王国への道―山田長政―

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    戦国の世に、日本を飛び出してシャムの国(タイ)に渡り、活躍した山田長政の物語。

    駿河の出身とは知っていたがどのような生涯だったのかは不明の人物。
    彼の生涯と同時期を生きたキリシタンペドロ岐部と交差する人生がテンポ良く描かれてます。
    個人的には、長政の生涯をもっと深堀したものが読みたい。

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    2014年09月23日
  • 眠れぬ夜に読む本

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    タイトルに惹かれて借りた。
    非科学的なこと、精神学の分野の話題が出てくる。静かな夜に読んで考えに耽るのにぴったり。

    2014.09.21

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    2014年09月22日
  • 死海のほとり

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    ネタバレ

    やはりというか、暗く不気味な物語であった。現代の『私』の旅行記・回想と、イエスの生涯の一部が交互に語られていくが、何せよどちらも暗い。
    物心ついたときからキリスト教徒に「させられていた」主人公が、棄ててしまった信仰の原点を求めにエルサレムへ。だが、イエスの影など跡形もなく、曖昧な聖書の記述にそって決められた、イエスを記念する場所。
    民衆から見放され、ゴルゴダの丘へと至るイエスの姿は、後に西洋世界の、ひいては世界全体の歴史に大きな影響を与えることになったキリスト教のいう『神の子』のイメージからはあまりにもかけ離れている。とにかくみすぼらしい。
    そして、『私』の回想の中でたびたび登場する『ねずみ』

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    2014年09月15日
  • 反逆(下)

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    とにかく読みやすかった。
    10代の頃に読んだ時と、感じ方がすごく変わっていて、でもやっぱり面白いなと感じました。

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    2014年07月22日
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

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    作家の勉強の一環として、たとえを勉強するのは面白いなあと思いました。遠藤周作さんの文章は優しさを感じます。

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    2014年07月04日