遠藤周作のレビュー一覧

  • 王国への道―山田長政―

    Posted by ブクログ

    「富も力も虚しかぞ。」

    諸行無常のこの世で、いつの時代も心に響くこの言葉。

    世界は広い。そして人間の生は短い。人間が本当に求めるべきは、富や力ではなく、魂の救いであろうか。

    しかし、人間の生が短いからこそ、存分にそれを火のように燃やして見せようとする者もいる。

    この世に必要なのは、富か心か。目に見えるものか、見えないものか。

    地上に全てを求める山田長政と、神の国に救いを求めるペドロ岐部との徹底的なまでの二項対立は、人間の価値観について深く考えさせられる。

    しかしこの作品の素晴らしい点は、この両者の立場に価値判断を伴わず、完璧な中立で描かれている点である。

    キリシタン

    0
    2012年07月17日
  • 彼の生きかた

    Posted by ブクログ

    よかった。
    最後まで、朋子が加納を捨てられなかったところ。
    主人公の生き方には憧れるが、朋子に深く共感を覚える。

    0
    2009年10月04日
  • 満潮の時刻

    Posted by ブクログ

    今までできるだけ多くの遠藤周作作品を読んできましたけれども、「感動」というか「感慨」を一番つよく感じた作品はこれかもしれません。

    遠藤自身が病気に伏せる時期が長くあった時に実体験した内容をそのまま作品に投影しているようです。キリスト教信者の視点から見た死と生を病院にいる状況下での視点から描いていきます。

    自分よりも病状の悪い患者の部屋を気にするようになったり、その病室が突然片付けられていることを遠目ながらに気づきその人の死を実感すること。遠藤周作の言葉がとても重たい説得力をもって生死に関わる重要な視点を記していきます。

    ここから先は、本を読む予定の人は読んで欲しくないのですがこの作

    0
    2009年10月07日
  • 留学

    Posted by ブクログ

    留学経験あり、フランスを巡ったこともあり、キリスト教徒になったこともあり、サド文学を読んだこともある私にとって、この本は、読むべくして読まれた!

    「語学力が向上した」「日本文化の魅力を再認識した」「国境を超えた友達が出来た」 そんな楽観的な言葉が聞かれるような留学ではない、これは。遠藤周作のフランス留学の、深い苦しみに、悩みに、私は泣きそうだった。私たちは似たもの同士のような気がして。他の人がいとも簡単に出来ることが、出来ない。根本的な所に行き詰って、考え込んでしまう。私たち、相当人生に不器用ね。

    西洋の大きなお世話。Leave me alone! 

    新しいモノ好き、欧米好きの日本人が、

    0
    2009年10月04日
  • 反逆(下)

    Posted by ブクログ

    上巻で描かれた人物達のその後を書いてます。主に明智さんが中心ですな。
    でもやはり目がいくのは高山右近…
    彼のキリシタンと武将という板挟みの思いに引き込まれていきます。

    0
    2009年10月04日
  • 反逆(上)

    Posted by ブクログ

    歴史小説が苦手という方でも読みやすいのではないかと思います。私はこの本で高山右近が好きになりました!!いろんな戦国武将たちの思いが交錯していて、感慨深かったです。

    0
    2009年10月04日
  • 結婚

    Posted by ブクログ

    読むと「結婚」とは何かについて深く考えさせられる。
    ただ単に好きな人と一緒に一生暮らすというものではない。
    かと言って同居の相手というわけでもない。
    夫婦というのはそれぞれ違う形で繋がっているものだということが分かる。
    そして、その関係もまた夫と妻の間で見方が変わっていること。
    恋愛と結婚は違うと言う理由がわかった気がする。

    0
    2009年10月04日
  • あなたの中の秘密のあなた

    Posted by ブクログ

    ご都合主義ってやーね。綺麗なところだけ抜き取って見たくない物、後ろめたい物、汚い物は蓋する。もしくは切り取る。
     そんなことをずばっとざっくりと教えてくれる本である。人間の本質がどうの書いている本はいろいろあるが、現実生活や通過儀礼を例にしているから、身に覚えのある事柄からやすやすと想像がつく未来の断片まで。批判をしているわけではないが、かといって悟してるわけでもない。この本は女性について書かれてあるが、男女それぞれに読んで頂きたいものである。

    0
    2009年10月04日
  • 王妃マリー・アントワネット(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (下)の方がテンポが良かった。もうかつての豪華な生活はなく、ほとんど幽閉されっぱなし。でも逃亡しようとする場面は本当に緊張した。終わりに近づくにつれてマリーアントワネットがかわいそうになってきた。民衆よりむしろアントワネットを応援してた。

    0
    2025年06月07日
  • 王妃マリー・アントワネット(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マリーアントワネットが好きなので興味がある話だった。文章は分かりやすい。庶民側の生活も描かれていたので当時の様子が理解しやすかった。でも同じ言葉を繰り返してるとこはちょっと退屈だったから読むのに時間がかかった。ベルばらにもあったシーンがけっこうあって意外だった。首飾りの話はおもしろくて引き込まれた。

    0
    2025年06月07日
  • 哀歌

    Posted by ブクログ

    『沈黙』のデッサン的作品も入ってる
    短編集。

    後味が良くないけど、読まずには居られない感じの本。

    0
    2009年10月04日
  • 悪霊の午後(下)

    Posted by ブクログ

    人間の中にある悪魔を書いた作品。
    神父が出てくるのが遠藤周作らしい。

    普通のサスペンスより、
    人間の中をえぐる。

    0
    2009年10月04日
  • 悪霊の午後(上)

    Posted by ブクログ

    人間の中にある悪魔を書いた作品。
    神父が出てくるのが遠藤周作らしい。

    普通のサスペンスより、
    人間の中をえぐる。

    0
    2009年10月04日
  • ぐうたら人間学 狐狸庵閑話

    Posted by ブクログ

    おもしろいです。遠藤周作の作品はシリアスなものしか読んでいなかったので、ちょっと意外でした。書いてあることは、基本的にくだらないものばかりですが、小難しい本を読みたくないけど本は読みたい、という人にはいいのかもしれません。美しき兄弟愛・・・。

    0
    2009年10月04日
  • 周作塾

    Posted by ブクログ

    タイトルにだまされるな。
    しかし、俺にだまされたと思って読んでみ。

    遠藤周作を愛する俺もあなたも。
    遠藤周作を知らない俺もあなたも。

    きっと好きになる。
    この親父に会いたくなる。

    レッツイタコに降りて来い。

    そんな本。
    ためになっているか、いないかは今後の俺を見ておくれ。

    0
    2009年10月04日
  • 新撰版 怪奇小説集 「怖」の巻

    Posted by ブクログ

    得体の知れない幽霊モノというか、そういう作品集かと思って読んだのだが、違っていて、ちょっと残念(?)だった(笑)。


     幽霊モノというより、日常にある人が起こす「人間ってこわい・・・」と思う作品たちだった。ちょっとした復讐の怖さもあれば、怖いというより、奇妙な話もあったり、人間の心理を上手く表現した話もあった。


     一番気に入った話はドラキュラの話だった。
     恐怖バー(店員がお化けの恰好をして、客を怖がらせるお化け屋敷とバーが合体した店)でバイトをした青年が、そこで女性客が次々と気分が悪くなるという奇妙な事件に遭遇する。青年は、バイト仲間がドラキュラで、女性の血を吸ったため、彼女たちは気分

    0
    2009年10月04日
  • ユーモア小説集

    Posted by ブクログ

    久々に弧狸庵先生の作品を読みました。やっぱり面白い。単純に笑える。でもその後に心にポッと温かいもの、考えさせられる事が残ります。
    私は”初春夢の宝船”が最高に笑えました。
    そして”うちの親父”がとても印象に残りました。これは私の年齢によるものが大きいのかと・・。

    0
    2009年10月07日
  • 妖女のごとく

    Posted by ブクログ

    引きずり込まれて怖いとわかっているのに、止めることができない。
    …読んでいる私も同じような心境に至りました。

    0
    2009年10月04日
  • ぐうたら人間学 狐狸庵閑話

    Posted by ブクログ

    ぐうたらでいいじゃないかと思ってしまいました(笑)
    遠藤周作だからでしょうか?
    私がぐうたらでもいいんでしょうか?(笑)

    0
    2009年10月04日
  • 砂の城

    Posted by ブクログ

    これの読書感想文を書いて、いい評価貰いました♪
    話はちょっと難しかったですが…「なるほど」とうなずける話でした。

    0
    2009年10月04日