遠藤周作のレビュー一覧

  • 死海のほとり

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    ネタバレ

     著者のイエスの生涯もよかったが、本書も良書である。
    イエスを主役とするイエスの時代の物語と、著者が現地で感じたことについて対談形式で進む物語と、章立てが交互に進んでいく。

     旅の中で、著者はイエスの時代に起こったことが聖書に書かれているが、それが本当にあったことなのか、それとも現実ではないのか、など友人に語りかけたりしているが、それは、著書”イエスの生涯”における、事実と真実という書き方に置き換わるのだろう。

     本書を読みながら、前に読んだ(見た)三浦綾子氏の”イエス・キリストの生涯”の美術画を片手に読み進めると、なおよいと思う。

     『神よ、なぜ、私を見棄てられました』と十字架の上で声

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    2018年03月29日
  • 何でもない話

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    『沈黙』があまりに素晴らしかったので遠藤さんの他の作品を読んでみたくて中古本を買ってみたけどこっちはあんまり…。テーマが被るような話もあったり。
    一番よかったのは、短編『爪のない男』。
    話に無駄がなくて、小気味良いホラー。好き。

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    2018年03月14日
  • それ行け狐狸庵

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    氏の好奇心旺盛な一面を存分に味わえる書。現代の視点からすると、前時代的な印象を持つ箇所もなくはないが、昭和のよき時代の側面と捉えればそれでよいのかもしれない。

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    2018年01月05日
  • キリストの誕生

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    見捨てたイエスが処刑されるも弟子達を許してくれとかいってるし、すごく悪いことをしたなぁと。これはきちんと考えなきゃいけないぞと弟子達は恥じ、悔しく思った。誤解していた師を再発見したことで、イエスは人の中に復活した。こうして徹底的に考えたものがのちのキリスト教の母体となる。けどユダヤ教の枠を出ず、そのためか異教であるとはみなされずに容認されていた。けどちょっとずつユダヤ教に疲れた人たちにキリストが広まっていったので、あるとき弾圧されたもんだから逆にエネルギーが強まり、キリスト布教活動が本格化する。けどその後グループに亀裂が入る。異邦人相手に布教してもいいんじゃないかという派閥と、異邦人はやめよう

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    2017年12月27日
  • 反逆(下)

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    ネタバレ

    光秀の信長への複雑な思いを、自分が疎かにされてきた恨みだけでなく、世を正す義憤のみでなく、また美学でもなく、“恋する男の歓心を獲た女心に似て”いるものとして描いたのは、他作品と違っていて面白い。
    小説としては秀吉の天下統一の喜悦にあふれた場面で終わるが、主題としてはやはり人間の弱さを描くことであったと思う。歴史小説というよりは「遠藤周作の小説」だなあという印象。

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    2017年07月07日
  • 反逆(上)

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    ネタバレ

    荒木村重、高山右近、明智光秀、豊臣秀吉、そして織田信長。遠藤周作の書く歴史小説。
    上巻は荒木村重の籠城半ばまで。他の作品で持っていた印象より、荒木村重が誠実な人間に描かれていて面白い。
    しかし情感ゆたかな筆致であるがゆえに、人間の弱さや無常がことさらにしみる。

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    2017年07月07日
  • 怪奇小説集

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    怪奇小説というよりなんだか昔ながらのほのぼのとした少し不思議な物語っていう感じで楽しく読めました。
    霧の中の声の真面目な旦那さんがなんとなくかわいそうだったかな。

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    2017年06月18日
  • 死海のほとり

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    ネタバレ

    著者は聖書原理主義や三位一体を否定している(と思う)。病人をひたすら癒しながら力を持たず暴力にさらされる姿を見習うべきか、迷った。万能の力を持つイエス・キリストのイメージが打ち砕かれた。

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    2017年06月12日
  • P+D BOOKS 決戦の時(上)

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    遠藤周作が織田信長を書いていたとは知らなかった。書かれた時代の解釈ということで、フィクションとして面白かった。遠藤周作が書くのはこういう信長像なのかという感想。

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    2017年03月16日
  • 第二怪奇小説集

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    薄いけどなかなかに面白い短編集。『海と毒薬』でもあった普通の人が突然に(というか心の中では徐徐に芽生えていたのかもしれませんが)悪意に目覚める(魔が差す?)瞬間を書くのが上手い。
    海外を舞台にした作品はその国の気候じたいも恐怖になるんだとわかる「ジャニーヌ殺害事件」「人食い虎」。
    殺人事件が起こるわけではないが、緊張をはらむミステリーになっている「共犯者」「幻の女」「娘はどこに」「憑かれた人」。
    一番面白かった…というかあきらかに意表を突かれたのが、「偽作」。

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    2016年12月29日
  • 勇気ある言葉

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    (09.11.2016)

    遠藤周作らしいユーモアに溢れたエッセイ集。
    編集部注のツッコミがなかなか面白い。
    気楽に読める一冊。

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    2016年09月12日
  • ただいま浪人

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    どう生きるかについて思い悩む若者たちが、人生の岐路に立ち、大きな決断をしていく姿を描いた作品。
    若者たちの青臭さと、それを見守る大人たちの鬱陶しさが克明に写し出されている。
    ただ、終盤の登場人物たちが繋がっていく過程は、ちょっと無理矢理な感じがしたかな。
    急に物語が丸く収まってしまって、物足りない気がした。

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    2016年08月22日
  • P+D BOOKS おバカさん

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    ツイッターの投票企画で当選しました。
    ありがとうございます。
    装丁デザインだけみて選んだのでタイトルが私に対するメッセージのように思えました。洋書のようなペーパーバックです。

    ナポレオンの末裔だというがそうはみえないフランスから船でやってきたガストンさんのその人となり・生き方がこの本の魅力だと思いました。まだ外国人が珍しかった時代の人々の反応。生きるってきれいごとばかりじゃないけど、一生懸命や真面目・思いやりまた、損得で物事は動くもんじゃない。そういうのが素直にいいなと思わせてくれる作品でした。出会えてよかったです。

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    2016年08月07日
  • ぐうたら愛情学 狐狸庵閑話

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    同じことを何回も書いてある 連載をまとめたものなのかしら?
    古きよき分別・ふるまいを勉強する意味でも良書

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    2019年01月24日
  • キリストの誕生

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    イエスの死後,「キリスト」が誕生するまで。そんなの考えたこともなかったけど,とても勉強になった。弟子たちってすごいなあ。

    そしてここでもやはり「神の沈黙」がテーマとなっていた。
    んんん・・・。

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    2016年05月19日
  • 結婚

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    浮気癖の叔父さんを持つ叔母さんの紹介で固い固い男性と結婚した奥さんが何人か出てきました。
    Aという人間がBという人間の人生を横切ったため、Bの人生が別の方向に向くことがある。と、作中にありましたが、結婚って本当にそういうものなのかも知れません。そういった無数のもしもの中にワタシたちは生きていることを感じました。さて、ワタシはAなのか?Bなのか?

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    2016年02月16日
  • キリストの誕生

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    『イエスの誕生』の続編です。イエスの死後のキリスト教団を率いたペテロやパウロたちの姿を描きます。

    著者がとくにこだわっているのは、イエスが十字架にかけられて死んだ後も、ふたたび人間的な弱さに躓くことになる弟子たちの姿です。ステファノのラディカルな主張についていくことができず保身に走ったペテロが、やがてユダヤ人以外に信者を求めるパウロに対して、またしても同じ弱さを露呈することになる姿を描きます。

    そのパウロについては、キリスト教がユダヤ民族の枠を超え出ていくきっかけを作った人物として評価されながらも、彼の説く復活信仰の普遍性が、その後ギリシアや日本のような汎神論的な信仰の根づいている地域にお

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    2017年12月03日
  • 面白可笑しくこの世を渡れ

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    階段を上り下りする下駄の音、おいしげった夏草の間に聞こえるキリギリスの声、落ち葉を掻く竹箒の音・・・・なくなった日常生活の音に歳月の流れを見る。何十年ぶりに会う人は幻滅さえも齎す。賑わっていたアーケードがシャッター街に変わり果てた姿は言いようのない寂しさを漂わせる。歳月は様々な感慨を想起させてくれる。時に歳月は人を慰め癒してもくれる。本書には1970年から2000年までのエッセイが収められており、人それぞれに流れる歳月に夢想を馳せさせてくれた。

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    2015年10月25日
  • 眠れぬ夜に読む本

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    作者があとがき風の「しめくくり」でふれていますが、人間の内側の分からない部分に興味を持った時期の作者が書いたエッセイであり、先に読んだ『鹿の王』のテーマの一つと奇しくも符合し何やら偶然ではなく、因果律のなせる技か。ユングの心理学にも少し興味を持ちました。
    書いた時代から時が経て陳腐した内容はあるものの、全体として楽しく読ませていただきました。

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    2015年08月16日
  • ユーモア小説集

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    昔の背景が良くわからないけどそれでも面白いと思える話がありました。
    またいつか読み直そうと思います。

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    2015年03月27日