遠藤周作のレビュー一覧
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試し読み
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Posted by ブクログ
せるさんのレビューから、何やら面白そうな小説。秋頃にでも読みたいなぁ。
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読んだ読んだ、秋頃といわず冬まで掛かって読んだ!笑
遠藤周作さんの小説を初めて読んだと思うのだけれど、なんというかじわじわと真綿で首を絞められるような文章だったりユーモア系の「なんじゃそりゃ!」ていうのもあったりで色々楽しみながら読めました。
個人的にもうだめだ、となったのは「ジプシーの呪」と「鉛色の朝」でした。必要以上に想像してしまうのと心霊関係無くじわじわくる描写で息が -
Posted by ブクログ
ネタバレ「沈黙」に続く遠藤周作のキリスト教&長崎テーマの読書。
作品自体は「沈黙」のほうが素晴らしい出来のように感じたけれど、キクという女の一生を通して、信仰や愛について描かれているだけに、より感じるものは多かった。
キクの激しくも哀しい一生にはもちろん胸を打たれたんだけれど、伊藤とプチジャンの海辺での対話が圧巻。(むしろエピローグの津和野での懺悔が蛇足に感じた。勝手な感想だけど。)
神は本藤よりも伊藤を愛すると。本藤のような人に神は必要ないのだというような。
そうなのか…。本藤はすごく頑張ってるからこその成功なのにな、神様がその頑張りを見守ってくれて、幸運を与えてくれないと、割にあわなくない?な -
Posted by ブクログ
新興住宅街に住み、特に周囲に宗教を持つ人がいなかった私には、神様を信じるという感覚はとうしても呑み込めないものでした。
それには、小学生のときに起きた地下鉄サリン事件で受けた「宗教」のイメージも手伝っているのかもしれません。
それぞれの神様はその人にとっては強烈に正しくて、疑問を差し挟む余地はないのだろうと。何となく、触れてはいけないような気がして距離をとっていました。
だから、この本のタイトルには心惹かれるものがありました。
この本ではキリスト教を信じる著者が、信仰について率直に語っています。
本当に神様なんて信じているのか?なぜ日本人なのに仏教ではないのか?など、質問を設定し、それに答 -
Posted by ブクログ
第三章『爾もまた』について
ものすごいリアルで、designerの太刀川さんがおっしゃっていた「具体的且つ主体的なストーリーの共有」という話を思い出した。
主人公の田中は非常に悲観的且つ内省的で、自己肯定の難しさを非常に感じた。そこにポイントを置くという事は私もそうだからなんだろうけどw
遠藤周作も留学で苦労したって言ってたし、いちいち田中と遠藤周作を比較してしまう。
主人公の設定をものすごいコンプレックスを持ち、妻以外と関係を持ったことのない、気の小さい不器用な「田中」が「サド」を研究テーマにしたところ、本人もそれを思案しているようにしたところが非常に面白かった。
また、サドについて