遠藤周作のレビュー一覧

  • 悲しみの歌(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「海と毒薬」の30年後を描いた後日談

    以下、公式のあらすじ
    ---------------------
    生きることの悲しみ。我々の生に内在する本質的な悲しみに向けられる眼差し。
    『海と毒薬』から二十年後に書かれた「後日譚」。

    米兵捕虜の生体解剖事件で戦犯となった過去を持つ中年の開業医と、正義の旗印をかかげて彼を追いつめる若い新聞記者。表と裏のまったく違うエセ文化人や、無気力なぐうたら学生。そして、愛することしか知らない無類のお人好しガストン……華やかな大都会、東京新宿で人々は輪舞のようにからみ合う。
    ――人間の弱さと悲しみを見つめ、荒涼とした現代に優しく生きるとは何かを問う。
    ------

    0
    2025年02月12日
  • 深い河 新装版

    Posted by ブクログ

    するすると読みやすい文章で、内容はとても深みのあるものだった。文化や宗教、戦争のことなど 色々と考えさせられた。

    0
    2025年02月02日
  • 深い河 新装版

    Posted by ブクログ

    闘病中の遠藤さんが渾身の力を絞って書き上げた作品。だからというわけではないが、一つ一つの言葉に重みを感じる。
    登場人物はそれぞれに痕跡を残したものを探すために日本から印度のガンジス河まで旅に出かける。

    0
    2025年01月19日
  • イエスの生涯

    Posted by ブクログ

    あとがきにもあるが、神としてのイエスではなく、人間としてのイエスの生涯。
    人間は結局、現実的な効果を求める。それをイエスは「汝等は徴と奇蹟を見ざれば信ぜず」と言う。

    0
    2024年12月19日
  • イエスの生涯

    Posted by ブクログ

    聖書ではないイエスの生涯を辿る本。聖書のマタイ伝とかも読んだが本書は小説なので読みやすい。
    ユダヤ教の分派から生じた異端児にして革命を期待され果たせずに民衆から見放されるという流れ。大工の息子だし絵画にあるような華奢な人では無かったとは思う。奇跡については怪しいが「皇帝のモノは皇帝に…」とか相手の狙いを見越した上でいなす知力の高さは本書を読んでも頷ける。
    ユダの裏切りが有名だが他の弟子達の真の裏切りについても言及されており自分も本書の説明の方が理に適っている気がした。

    0
    2024年11月30日
  • 砂の城

    Posted by ブクログ

    遠藤周作の本って大体こういうオチだよな、という予想通りのラストだったけど、良かったです。賢い生き方も、かわいそうな人生も、本人が幸せならいい。全て美しいと感じさせてくれます。

    0
    2024年11月25日
  • 王妃マリー・アントワネット(上)

    Posted by ブクログ

    40年近くも古い本だけど、
    マリーアントワネットの生涯について興味があり、
    何故罪に問われ殺されたのか、
    その時代の王室と市民の乖離した感覚など、面白かった。
    少しは(どの程度か分からないけど)脚色され、物語としている部分があるので、全てが真実ではないけど。
    上巻なので、まだ半分。

    0
    2024年11月22日
  • 反逆(下)

    Posted by ブクログ

    いろいろと評価はあろうが、冷酷で、かつ残忍、自らが神になろうとした織田信長。もはや人ではなかったのかもしれない。
    対して、荒木村重、明智光秀、高山右近らの武将をみると、戦いに関し、人間的な悲しみ、弱さ、悲哀を感じていた人間らしい武将であった。
    こんな視点で書かれた正に名作と言える。

    0
    2024年11月19日
  • アラベスケ 遠藤周作初期エッセイ

    Posted by ブクログ

    遠藤周作さんの本久しぶりに読んだけれど、文章の情景がすぐに広がってとても美しい。こんなだったのかな? 

    とても笑ってしまうほどの面白いミスタードーナツのCMと珈琲のCMまで思い出した。
    立て続けに読んでいた時と全く読んでいない今とを比べるためにも又読んでみよう。

    堀辰雄さんとの関係知らなかった事ばかりだ。

    0
    2024年11月13日
  • 深い河 新装版

    Posted by ブクログ

    アジアの母は
    醜く、それでも懸命に生きた姿を生々しく表現している 
    過酷な環境においても子どもに愛情を注ぐ
    これこそ人間そのものなのではないか 
    それぞれに心の劇がある 悲しみを背負っている
    そのすべてを飲み込み、受け入れ、流れてゆくのがガンジス河 
    人は愛する人を亡くすと心の中に転生させるという表現が私は好きだ

    人生ってなんだろうな
    生きるってなんだろうな

    生活と人生は違う
    生活する上でたくさんの人と関わってきたが、人生で関わったのは母と妻のみという磯辺の言葉
    私が人生で関わった人は、誰なんだろう


    三条のような人間にはなりたくない
    だからと言って大津の生き方はあまりに不器用すぎる 

    0
    2024年11月12日
  • 海と毒薬

    Posted by ブクログ

    人は誰かから罰せられるから罪があるのか、罪が先か罰が先か。
    良心の有無に限らず、誰しも罪を犯す可能性はあると言う事だ。どれだけ良心の呵責に苛まれようとも、結局犯した罪の重さは一緒。
    罪を犯してしまうのは環境のせいではなく、各々の選択の結果である。

    0
    2024年11月07日
  • アラベスケ 遠藤周作初期エッセイ

    Posted by ブクログ

    若い頃に書かれたエッセイ
    堀辰雄に影響を受けたこと
    そして彼の作品を貫く
    宗教と無意識 無意識による罪
    モーリヤックのテレーズ デスケルウ
    彼はフランス留学中にテレーズを
    追って旅をする

    結核で留学を切り上げ
    治療を続けて回復するが
    この病がさらに作品に影響を与えたと
    思わせる
    読む進める毎に遠藤作品の
    奥深さを考えさせられる

    また読み返してみようか
    海と毒薬 沈黙


    0
    2024年11月06日
  • 王妃マリー・アントワネット(上)

    Posted by ブクログ

    今更になって読む遠藤周作。
    マリー・アントワネットと対の立場となる少女を据えたのが面白い。ただ彼女が読者を映すわけではなく、性格はそれほど良くないし恨みがましい。

    知らないエピソードが多く、興味深くてどんどん読み進めることができた。
    歴史の教科書でしか知らない人物に血が通っていくのは何度経験しても良いものだ。

    0
    2024年11月02日
  • 悲しみの歌(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    この小説に描かれているレベルの悲しみを、噛み締めることができるほどの経験が、まだできていない。
    矢野教授のように、自分が偽善的だと反省することもなく、周りに偉そうにして生きている人間もいるし、折戸新聞記者のように、正義を振り回して人を不幸にする人もいて、世の中は正しいとか正しくないとかで決めつけられないのに、自分は同じような振る舞いをしていないか、考える。
    今の時代は、新聞記事だけではなく、SNSで、正義感たっぷりに誹謗中傷している人がたくさんいる。
    人が人を裁くということが、無くなればいいのだけれど、やっぱりそれが完全に無くなると社会が成り立たないのかな。
    人生は悲しみに満ちているけど、最後

    0
    2024年10月29日
  • 海と毒薬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    尊敬する人が遠藤周作さんの本がお好きとのことで読んでみました。
    戦争時の生体解剖に関わった人の話。
    実際に起こった事件から、少し内容等変えて書かれているそうですが(解説で知りました)
    本当に起こっているかのような表現に、ドキドキハラハラしながら読みました。
    途中良心が痛みすぎてしんどくてなかなか読み進められないところがありましたが、勝呂さん、戸田さんそれぞれの心境がよく書かれていて、私は勝呂さんの方にとても感情移入しましたが、戸田さんのような人も中にはいるのだなぁと思いました。
    勝呂さんもこのようなご経験があったから、冒頭のような生活をしていたのか…などと後でつながりました。
    戦争時の心理状態

    0
    2024年10月17日
  • 死海のほとり

    Posted by ブクログ

    宗教というものを信じていない分、共感出来ない部分は多かったがそれを抜きにしても面白かった。

    誰もが持つ弱さや狡さとしっかりと向きあい
    咀嚼していく。

    そんな生き方をしていきたいものです。

    0
    2024年10月15日
  • P+D BOOKS おバカさん

    Posted by ブクログ

    フランスからやってきたナポレオンの子孫ガストン.そのバカと見まごう無私の行動が引き起こす顛末.彼は何をしに日本に来たのか謎を残しつつその姿を消した.キリスト教信者らしい遠藤周作のイエスの一つのありかたのようだ.

    0
    2024年10月04日
  • 夫婦の一日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【夫婦の一日】
    夫婦揃ってキリスト教徒だが、妻が夫の身を案じるあまり占いに頼って言われたことを実行しようとする。

    【授賞式の夜】
    キリストの教えを守る模範的教徒(?)が実は教えを破り滅茶苦茶にしたいという願望を密かに持ち続け、よく暗示的な夢を見る程追い詰められている話。

    【ある通夜】
    敬虔なキリスト教徒が、見た目は自分と瓜二つだがダークな従兄弟に、心の底に眠る欲望を刺激されて葛藤する話。

    【六十歳の男】
    肉体の衰えと死に怯える男が、女子高生の生命力を目の前にして欲望を感じる。

    【日本の聖女】
    「沈黙」に通ずる、中世日本のキリスト教観の話。日本人は十字架を下ろすために解脱する。キリストは

    0
    2024年10月03日
  • 海と毒薬

    Posted by ブクログ

    序盤から最後まで全体が乾いてる印象を受けた、
    けれど手術の場面では水、汗、血、が滴る感覚と
    同時に緊張感を感じて名作と呼ばれる所以を感じた

    0
    2024年09月29日
  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

    Posted by ブクログ

    表現に関して一読してみるとよい本として紹介されていた作品。私にとっては少し昔の作家さんの印象があって、読みにくい文章なのかなぁと構えていたものの、挑戦的なタイトルに興味を惹かれて読んでみた。そしたらびっくり。中の文というか語り表現が、内容以前に単純に楽しかった。まっすぐさっぱりアイロニックで、こんなに吹き出すように読む本だとは思わなかった。
    男女の捉え方や、取り上げられているものが手紙、というのが時代を感じさせるものの、伝えたいことを伝える、という観点は現代も変わらない。大切なことは「読み手(相手)の身になって」ということ。
    食わず嫌いせずに読んでよかった。

    0
    2024年09月28日