遠藤周作のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ注! 一部ネタバレ
★4つは相当おまけ(^^ゞ
今の基準に照らすならば、3つくらいが適当だろうw
にも関わらず4つにしたのは、この時点ですでに現在の「実話怪談」と呼ばれるものの原型のほとんどが出来上がっているように感じたから。
もちろん、某出版社から出ている「実話怪談」のように、実話怪談好きの実話怪談好きによる実話怪談好きのための「実話怪談」みたいな非現実的な怖さはない。
ていうか、どれもたいして怖くない(爆)
ただ、この本には「実話怪談」ではない、「誰かが体験した怪談って、おそらくこんな感じだろうなぁー」と納得出来る良さがあるように思う。
例えば、「時計は12時に止まる」の冒頭にある、“最近、某誌に載った東京下町の幽霊屋敷なども、実際に調べてみると、近所の人はそんな話は知らないと言う”なんて、実際はそういうものだろうなぁーって。
そういう、“クスッと笑える、程良い怖さ”がいいんだと思う。
そんな程良い怖さで、今となってはやや陳腐とも思える話ばかりのこの本だが、唯一「霧の中」という話はよかった。
予言めいた夢を見ることに悩む女性の話なのだが、ミョーに展開が読めないところが面白い。
唐突なラストも、短編ならむしろこれでいいんだろうと。
ていうか、これ。
確か、講談社文庫版は読んだはずなのに、一切憶えてなかったのはなぜなねだろう?(^^ゞ -
Posted by ブクログ
☆☆☆ 2022年7月 ☆☆☆
P287 原始キリスト教のみじかい歴史を調べる時、私がぶつかるのは、いかにそれを否定しようと試みても否定できぬイエスのふしぎさと、ふしぎなイエスの存在である。なぜこんな無力だった男が皆から忘れ去られなかったのか。なぜこんな犬のように殺された男が人々の信仰の対象となり、人々の生き方を変えることができたのか。
『イエスの生涯』『キリストの誕生』の2冊で筆者が読者に語りたいのはまさにこの点である。『キリストの誕生』では弱虫で臆病だった弟子たちが原始キリスト教の創始者となり、キリスト教が広まっていく頃の事が語られる。
ペテロやポーロ(パウロ)といった弟子たちの物語。 -
Posted by ブクログ
☆☆☆ 2022年7月 ☆☆☆
「彼の容貌を私たちは見たこともない。彼の声を私たちは聞いたこともない」
彼とは、約2000年前に生まれ人々の苦しみを背負って十字架にかけられたイエスの事である。キリシタンである遠藤周作氏が「イエスの生涯」というテーマで、イエスとはどんな人物だったのかに迫る。
この本を読んで感じるのは、イエスとは純粋な優しさを持った人だったのだろうという事。人々から誤解され、弟子たちから裏切られても尚、人を恨まず「彼らをお許しください」と乞うたイエス。
臆病だった弟子たちはなぜ強靭な信仰者となれたのか、それは続編の『キリストの誕生』へと続く。 -
Posted by ブクログ
この本は、遠藤周作が宗教について語ったさまざまな作品から、人間とか愛だとかのテーマ別に集めた本である。したがって、遠藤周作の本を何冊か読んだことのある他人にとっては、その本で書かれていた深い言葉の意味を再認識できるのでとても良い。遠藤周作の本を読んだことのない人が読んでも、これは遠藤周作の本に興味を持つ手引になる。
いずれにしても遠藤周作の名言を再認識することができるのと、なぜ人は宗教信仰をするのかという本音がわかってくる。ベルナノスというフランスの作家が「信仰というものは、99%の疑いと1%の希望だ」と書いているそうである。遠藤周作にとってキリスト教は、「脱ぎ捨てようとしたが代わりに着るものが無かったから脱げなかった」そして「母がその半生を通して信じて生きてきたものを自分がよく究め尽くさないで棄ててよいのか」というものであったということがわかりました。
そのことだけでもこの本を読む価値がありました。