遠藤周作のレビュー一覧

  • 深い河 新装版

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    ・なんで大きいでも広いでもなく「深い」河なんだろう。
    ・三条夫妻の妻の場合を読んでみたい。あるいは江波が軽蔑した女子大生たちの話を。何も考えていないようでインドから何かを受け取ったのかもしれない、受け取っていないかもしれないけど。大津に言わせれば彼女たちのなかにも玉ねぎはあるんだろうし。
    ・インディラ・ガンディーの話でラシュディの『真夜中の子供たち』を思い出した。シーク派のことは書いてあったかなあ、忘れてしまった。
    ・終わり方はやや釈然としない。一番最後の下りは無くても良かったような。
    ・チャームンダー(←自分用メモ)

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    2026年07月12日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    淡々と、冷徹な筆致で人間の内面を描き出す文体が好き。過度な演出がないからこそ、人間という生き物の現実がそのまま浮き彫りになっている。

    安易な道徳観や、こうあるべきという優等生的な倫理に逃げることなく、人間の業や本質をそのまま差し出してくるのが心地よく、知的な刺激を受けた。
    綺麗事の多い作品に比べ、格段に腑に落ちる読後感。

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    2026年07月11日
  • 深い河 新装版

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    インドに対する登場人物たちの思い、深く考えさせられる。共感できる人もいれば共感できない人もいるけど。そして、キリスト教を斜めから観察するかのような、いつもの遠藤周作っぽい展開も良い。

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    2026年07月05日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    なんだろうな
    実験に向かうところの描写、今から行われることに気づかない捕虜とそれに対する感情の生々しさなどが凄い怖かった。
    勝呂1人ではなく戸田や看護師なども含めて記載してる意図まではまだわかりきれていないな。特に看護師。
    戸田の罪と罰に対する感覚の描写などは凄い怖いようで、リアルなようで。
    時代の違いだからという一言では終わらないような、わかりやすい答えを出してくれないこのモヤモヤもまた、、、、
    感想が全くまとまらないな、
    もう一回落ち着いて読まないと

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    2026年07月04日
  • 海と毒薬

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    人間失格にちょっと似てるかな?
    話の内容は太平洋戦争中、実際にあった九州の大学病院での米国人捕虜の生態解剖事件が元になっていて、その手術に関わった二人の研修医と看護師の話。

    人が死ぬのが当たり前の時代だからなのか、やっぱり倫理観が欠如していて、そういう環境だと人間はそうなってしまうのかと人間の環境適用力をある意味恐ろしく感じた。それとは別に神のいない日本人としての倫理観の欠如も書かれていて、作者はキリシタンなので、ある意味西洋人的な視線で日本人が書かれていることが看護師の話の部分で特に感じた。

    特に共感できたのは研修医の戸田の話で、戸田は自分の犯した罪に対する罰には恐れを感じるけど、罪悪感

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    2026年07月01日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    人の死が日常である最中にも道徳的な倫理観を保持し続け、自己の振る舞いを決めることできるのか考えさせられる作品

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    2026年06月29日
  • 沈黙

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    教徒でない自分からして、切支丹が何故そうまでして信仰を捨てなかったのかと現代の感覚で考えてしまう。当時の現実でいえば、生活があまりに悲惨過ぎて、何かに縋っていないと、現世は苦しい。パライソではせめて穏やかで幸せでありたいと祈らなければやっていられない、ということなのだろうか。金属板に描かれた人の姿を踏むという行為は、人理的に躊躇われるのはある。しかし、宗教的行為における冒涜という意味合いでは納得しかねる。バチ当たりというニュアンスなら多少受け付けるか。拘り、拘泥と言ってしまうと、かなりセンシティブか。岸辺露伴的なジャンプ漫画主人公の意地だとすれば多少入ってくるか。とはいえ、ロドリゴは神が赦され

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    2026年06月08日
  • 女の一生 二部・サチ子の場合

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    ネタバレ

    1部の孫の世代のお話で、また違う重さがある内容だった。
    戦争へと向かっていくにつれ、キリスト教そして信者に対する風当たりが強くなる描写は、1部を彷彿とさせるものがあり、胸が痛かった。
    しかし、2部はそれよりも、せまりくるすさまじい戦争といかに向き合うかに焦点が当てられていた。サチ子は、途中本文中にもあったが、ミツと似ているところがあり、自分がどう生きるか。誰を愛するかを自分で決めたい強い女性であった。最後まで修平を思い続け、祈りを捧げ続ける姿には心を打たれた。また、文学を愛し、サチ子にも次第に愛情を感じはじめる修平の精神的な成長にも、心を揺さぶられた。それとともに、あらゆる思いがある中で特攻隊

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    2026年06月07日
  • 沈黙

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    ネタバレ

    例え神がいなくても、日本で布教したキリスト教が屈折して日本人に伝わったとしても、殉教した日本人信徒たちは決して滑稽でもなければ無駄でもない。

    転ぶ・転ばないが、問題じゃないと思う。大事なのは自らの信念を貫いたかどうかであって、それは殉教のみが正解ではなく、主人公のように愛する信徒のために自らの信念を曲げることもまた愛なのだと受け取った。

    かといってキチジローを悪くいうつもりもない。誰も彼を責める権利はないし、その弱さは人間そのものだし、毎回悔やむ姿は希望とも受け取れる。なりたい自分になることを諦めなければいいんだよ。

    何かを信じる人は最強だし、誰かのための行いは愛で尊いと思う。その「何か

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    2026年06月07日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    ノンフィクション小説を期待して読むのであれば拍子抜けすると思います。
    九州大学生体解剖事件を扱っていますが、話の中心は人間の意識の奥底にある善悪とはについてのもの。
    戦時下において、人の死が日常であったとき。自分もいつ空襲で死ぬか分からないそんなとき。常に精神の極限で善悪の判断を正常にできるのか。
    例えば、仕事で失敗をしたときに後で振り返ればあそこでこうしておけばよかった、何でこんなことに気づかなかったのか等、俯瞰して冷静に見ればなんとでもないようなことも気づかないことは多々ある。
    その究極がこの事件であったと思う。

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    2026年06月06日
  • 沈黙

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    17世紀、キリシタン弾圧下の長崎。棄教した恩師を追い日本へ潜入した宣教師ロドリゴは、信徒の凄惨な拷問を前に神の「沈黙」に絶望し、激しく苦悩する。

    極限状態の中で問われる信仰の意義と、人間の弱さに寄り添う深い赦しを描いた歴史文学の金字塔。信念とは何かを重く突きつける。

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    2026年06月06日
  • 影に対して―母をめぐる物語―(新潮文庫)

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    本書の巻頭に収録された表題作「影に対して」は、2020年に見つかった未発表の原稿を書籍化したという。早くに亡くした母への思慕が溢れ、逆に母と別れて平凡な人生を歩んできた父に屈折した感情を抱いている。

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    2026年06月05日
  • 深い河 新装版

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    読書会の指定本。
    キリスト教とビンドゥー教たまに仏教。
    そんな壮大なテーマとインドの日本人によるツアーに落とし込んだ作品。

    遠藤周作の晩年作品。
    彼自身の体験を登場人物にちりばめてあるように感じた。
    この草稿ノートみたいなものもあるみたいなので読んでみたい。
    信仰心が強い人ほど.....

    読書会後にまたレビューはかわるかも

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    2026年06月03日
  • 沈黙

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    読書会の指定本きっかけで読んだ。

    島原の乱後。
    キリスト教徒根絶に動いてる日本国内。
    そんな状況を知って上陸する宣教師ロドリゴ。
    日本の宗教観を的確に言い表してくれてるなと感じた。
    キチジローという日本人の付き人的存在。
    彼に対するロドリゴの態度は終盤までなかなかのもの。
    フェレイラという先輩宣教師との宗教観に関してのディベートが一番面白かった。

    ロドリゴは一体何がしたかったのか。
    彼の意思が今一つ汲めなかったのでマイナス1

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    2026年06月03日
  • 新装版 海と毒薬

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    米軍捕虜を生きたまま解剖するー第二次世界大戦末期、九州大学附属病院で実際に起きた事件を題材にした作品。
    事件に至る経緯と人間関係と、戦後の風景の一端が描かれていたけれど、まさに事件の最中や直後に主人公以外の人物達が何を感じでその後どう背負っていったかは詳らかではありません。

    それでも、神という形の善悪の価値基準を持たない日本人にとって、良心は何に依拠するのか、私は?隣の人は?さっきすれ違った人は?と考えていると、薄寒くなります。

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    2026年06月01日
  • 新装版 海と毒薬

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    戦争中の医学者たちにとって、生体解剖はどのような意味をもっていたのか…。良心というものはどのように存在するのか、考えさせられました。

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    2026年05月22日
  • イエスの生涯

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    当方無宗教の為、聖書は創作物語としてパラパラ眺めたことがある程度しか知らない。どちらかというと、旧約寄りの知識しかなかったので、多少なりとも教養になればと思い読みはじめる。
    著者がクリスチャン故のバイアスが盛り込まれているものの、流石は小説家というべきか、かなりのめり込んで読み終えた。
    色々と調べながら読み、受難に至る過程や死海文書、復活の謎など物語としてロマンがあり、本当に面白い。

    「事実ではなく、真実であった。」
    いい言葉です。

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    2026年05月21日
  • 沈黙

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    「女の一生」は文字通り女性が主人公だったので共感しやすかったけど、こちらは少し読むのに努力を要しました。
    非常に苦しい描写がつづいてしんどいんだけど、構成が上手かったのに助けられた。
    単行本には著者のあとがきがあるようなんだけど文庫本には解説しかなかった。
    実在の「査祆余録」を本書の内容に合わせて記された巻末は、一応日本語なので何となくは理解できたけどネットで訳文を見つけて色々と理解できた。
    えぇーっ!と思ったけど、それでも納得もできた。

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    2026年05月19日
  • 生き上手 死に上手

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    遠藤周作は読んだことなかったけど、"死に上手"という言葉が目につき、手にした一冊だった。
    死に様こそ、その人の生き方の集大成な気がして、死に上手って何だろうと思って。
    結果読んでみて、理解はできたものの深い共感までは得られなくて、まだまだ死からはほど遠い場所にいるんだなぁと感じた。
    一方、深く頷きながら読んだのは"生き上手"の部分。(生きる、死ぬを切り分けて書かれてるわけではないし、何なら切り分けられないものだと思うけど、あえて切り分けた)
    その中から特に印象に残った感じたことを記したいと思う。

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    呼びかけても、そこには沈黙しかないこと。

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    2026年05月12日
  • 深い河 新装版

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    みんな何かを後悔して胸にかかえながら生きている。  

    うっすら漂う不幸の霧の中を彷徨っている
    ようなもので、出口を探している。

    インドの人にとってはそれが
    ガンジス川なのかもしれない。

    25歳の頃、ヴァラナシに行ったときのことを
    思い出した。

    カメラも何もかも宿に置いてガンジス川で
    見様見真似で毎朝3日間沐浴した。
    (病気にはならなかった)

    現地の人たちとも仲良くなった。

    今になって、過去の自分が取った行動に意味付けできた。

    2026.05.10-65冊目/年

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    2026年05月12日