遠藤周作のレビュー一覧
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職場の人に勧められて。
遠藤周作先生の著作を読むのはこれが初めて。
何というか、とにかく凄いものを読んだという語彙力皆無の言葉しか出てきません。
実在の事件を下敷きにしたお話。
ただ事件の残虐さや非道さを描いたものではない。
「戦中」という今のわたしたちの価値観では量れない時代の話ではすませない。...続きを読むPosted by ブクログ -
知り合いから聞いた話のような、フィクションかノンフィクションか曖昧で不思議な短編集。えぇ…て感じで終わる話もあれば、くすっとしてしまう話もある。旅をしていろんな人に出会ったような充実感がある。
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遠藤周作先生の初期のエッセイ。
冒頭はこの本が書かれた当時の
プレイ・ボーイとはどういう者か、
それとドン・ファンそしてカサノバの違いについて。
どれも、女性を誘惑する者であるが、
遠藤先生はどれも情熱はあるかもしれないが
愛を知らなかったと。
私も結婚して10年以上たつので
多くの人と同様に倦怠...続きを読むPosted by ブクログ -
・罪の価値観
「俺もお前もこんな時代のこんな医学部にいたから捕虜を解剖しただけや。──(本文より)」
世間の罪というのは、時代によって異なるとだな思った。例えば、平安時代では一夫多妻が当たり前だったが、今は不埒なこととして世間から見られている。
・本文の心情描写
さすが遠藤周作。色々な背景を持つ人...続きを読むPosted by ブクログ -
ヒーーーー、えぐい話
激ヤバ人体実験に関わる人たちの罪の意識を描いた作品
"闇の中で眼をあけていると、海鳴りの音が遠く聞こえてくる。その海は黒くうねりながら浜に押し寄せ、また黒くうねりながら退いていくようだ。"
動揺の感情表現の比喩やばすぎる
"恨み悲しみ、悲歎、呪詛、そうしたものをすべてこめて...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトル含め、色々と考えさせられる作品。とても暗く重々しいけれど、読みやすく 苦痛なく読めた。実話をもとに書かれており、その事件について調べてみたら 自分なりに感じるものがあり、もう少し深く知りたいと思った。
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