遠藤周作のレビュー一覧
-
パリの民衆たちの王政に対する不満の声は日増しに高まり、ついに革命が勃発します。マリー・アントワネットは、頼りにならない王の背中を押して、暴徒と化した民衆を押さえつけようとしますが、彼女たちはしだいに後退を余儀なくされ、幽閉されてしまいます。
一方、革命軍もジロンド派とジャコバン派の対立をかかえてお...続きを読むPosted by ブクログ -
高校以後、数十年ぶりに再読。
話のあらすじは覚えていたが、数人の独白で構成されていたことすら忘れていた。
各人の独白の際、心理描写は緻密で、罪を犯す人の心情はこのようなものなのだろうかと疑似体験した気分になる。
また、誰しも犯してしまう軽微な悪事に対しての良心の呵責は自分自身もこんなものかもしれない...続きを読むPosted by ブクログ -
キリスト教徒の作者らしい考えを知る事ができて、面白かったです。タイトルの通り、フランスでの生活の事や戦後の日本の事も書いていて、貴重な体験を数多くした方だったのだなと思いました。Posted by ブクログ
-
「誰もが一度は味わってみたいとお思いになるフランスの魅力の一つを少し考えてみたいと思います。」から始まる表題のエッセイ。
イメージとかけ離れたところは私の感じたことと共通する。決して「おしゃれ」とか、「きれい」なところばかりではないという…。
彼から見た「今」も今は昔。
それでも「読書について」...続きを読むPosted by ブクログ -
祖父の本棚からもらってきた本。
共感できる言葉、勉強になる言葉、自分を戒めてくれる言葉などたくさんあった。
全部挙げればキリがないので、いくつかだけ挙げたい。この一冊を何度も読み返したい。
「我々の人生というものは、自分が選ぶ状況と、自分の意志とは関係なく与えられた状況がある」
「我々の人生のど...続きを読むPosted by ブクログ -
1950年代から1990年代に書かれたエッセイ。再掲もありますが多くは遠藤周作文学館の資料室で見つかったものだそう。遠藤周作が語る書籍、映画など当時の文化を感じられる。個人的に印象に残ったものをピックアップ。
※巻末の初出一覧から発表年を書き出しました。
・フランスの街の夜
表題作。再掲。戦後が...続きを読むPosted by ブクログ -
文庫版解説で朝井まかて氏が、遠藤周作氏の別著作である「わたしが・棄てた・女」を読んだ時に「小説はここまで書くものなのか」と心を揺さぶられた、と印象を語っているが、著者の死後に発見されたという今作に対しても、当てる角度は異なれどまさしくその表現がふさわしい、と私は思った。
私小説、とまでは言えないとし...続きを読むPosted by ブクログ -
名作『海と毒薬』と『お馬鹿さん』を絡めた続編と言ってもいい作品。
私はそのどちらの作品も感銘を受けたけど、絡めているからこそ更に響くものがあり。
正義は時に人を苦しめるし、素直さが自分を苦しめる。
悲しい歌だ。Posted by ブクログ -
筆不精を直す話。今の時代なかなか手紙を書く機会はないが、昔からよく書いていたことを思い出す。
便箋、封筒、葉書、切手を身の回りに用意しておくこと。字の上手下手や文体にこだわらず書いていたことを思い出す。
恋文に関することに多くの紙面を割かれている。
書き手に興味を持たせる。
相手の美点を上手に褒める...続きを読むPosted by ブクログ -
野球おもしろいんだけれど、テレビ無駄にやりすぎじゃね? 洗脳装置のおバカワイドショーは仕方ないけれどニュース番組にまで食い込んできて気持ち悪い。
なので本読み。古い写真を見ていたら子供たちの授業風景で、黒板に先生が山田長政って書いた場面で、ああずいぶん昔に見た懐かしい名前だなぁと思いつつ、山田長政...続きを読むPosted by ブクログ -
重い話です。
生きること自体がそもそも「人生とは・・・」というのが凡民の悩み。そこに信仰を重ねているのだから、まぁ無信仰の人間からすれば言わずもがな。
しかも第二次世界大戦のあの話も重なるのだから。
結局答えはいつまでも見つからないのかもですね。Posted by ブクログ -
ずいぶん昔に読んだのであらすじの大部分は忘れてしまいましたが、マリーアントワネットが幽閉されてギロチンにかかるまでをどのように過ごしたのか想像を掻き立てたのをよく覚えています。
Posted by ブクログ -
今の時代にそのままかぶせたら怪奇というには物足りなさを感じてしまうかもしれません。
でも私は好きです。心臓を直撃するような恐怖より背中にじりじり感じるこの雰囲気。いい意味で嘘も誤魔化しも通用した時代なのかもしれないですね。そういえば幼い頃テレビでよく幽霊特集みたいなのがあってわくわくして見ていたなぁPosted by ブクログ