遠藤周作のレビュー一覧

  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    昔読んだのでね

    なんだろうね、遠藤周作って表現が秀逸とかそこまでじゃないんだけど読みやすくてリズムがよくて読んだあと不思議な気持ちになるんよね
    戻ってくるのはいつもここなんかね

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    2022年08月31日
  • 新装版 海と毒薬

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    読後、あぁなんかすごい小説を読んでしまった…と感嘆の声が漏れた。話の構成もとてもよく、深い海に引きずり込まれる感覚で読んだ。
    戦争末期、空襲でたくさん人が死んでゆく日常の、その時代を生きぬいた日本人にしかわからない殺伐とした空気。だが、この小説の問いらしきものには現代人の私も深く考えさせられる。

    「世間や社会の罰に対する恐れはある。だが、自分の良心に対する恐れに苦しめられたことはあったのか?」

    「ぼくらの中には、世間や社会の罰をしか知らぬ不気味な心がひそんでいるのではなかろうか?」

    「この人達も結局、俺と同じやな。やがて罰せられる日が来ても、彼等の恐怖は世間や社会の罰にたいしてだけだ。自

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    2022年08月25日
  • 死海のほとり

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    とてもよかった。

    沈黙、海と毒薬、深い川、白い人、黄色い人をこれまで読んできての本作。

    遠藤周作の考え方、向き合い方がだんだんとわかってきて、それでもまだ途上にいるんだなという感じがすごく伝わってきた。



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    2022年11月07日
  • 女の一生 一部・キクの場合

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     遠藤周作『沈黙』の初版本を半世紀前に読んで以来、遠藤周作のテーマにはずっと寄り添ってきたつもりでいたが、数年前、念願かなって、二泊三日ではあったが、長崎を訪れる機会に巡り合った時、私は、彼の地の切支丹の歴史はもちろん、「長崎」というものの本質的な姿、実体などもろもろ何も分かってはいなかったことを思い知らされた。唖然とするばかりだ。
     この『女の一生』一部、キクの場合を熟読した後の今も、頭の中の混迷はますます深まるばかり。

     とりあえず今、言えるのは、二部の「サチ子の場合」は、これを読んだ戦前戦中を生きた人々が物語の中に「あっ、サチ子は私自身だ」と感銘をもって共感できる典型を創造していったこ

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    2022年08月01日
  • キリストの誕生

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    『イエスの生涯』の前にこちらを読んでしまったがものすごく興味深く読ませていただいた。

    日本人にとって、仏教よりもよほどとっつきにくいのがキリスト教、イスラム教だと思う。キリスト教について知りたいとは思うが、聖書はとても読めないなということできっかけとしてこちらの本を読んだ。

    神格化される前の無力な人間であったイエスが、如何にして人類にとってここまでの大きな存在になったのか。人間の弱さ、悩み、もがき足掻く姿が遠藤さんの読みやすく飾らない文章で綴られている。 
    原始キリスト教団の群像劇として読んでも面白いです。
    この本を読むと“沈黙”という言葉の重みがより解るのだなぁ。

    キリスト教ってなんな

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    2022年08月01日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    僕らの人生をたった一度でも横切るものは、そこに消すことのできぬ痕跡を残す。
    神はそうした痕跡を通して僕らに話しかける。

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    2022年07月17日
  • 女の一生 二部・サチ子の場合

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    遠藤周作は「あとがき」にこう書いている。
    「どんな人間にもその人生には書くに足る劇があるのは当然だが、我々世代の一人一人にはそういう意味で個々の劇のほかに共通したドラマがある。私はその共通したドラマを主人公サチ子の中に書いてみたかった。「あっ、これは、わたくしだ。わたくしと同じだ」 毎朝、私の新聞小説を読んでくださる主婦がそこに自分の似姿を見つけられたらなら、この小説は書き甲斐があったと言うべきであろう。」
    市井の庶民一人一人の戦中体験が、実は、最も貴重な歴史そのものであるという認識が、作者の心の中を占めていた。
    このようなサチ子を私が初めて知ったのは岡本喜八監督の映画「肉弾」の中で、大谷直子

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    2022年06月06日
  • 砂の城

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    壊れゆくことをわかっていて作る砂の城。高校・大学の打算的だけれど甘酸っぱい青春がよく描かれている。大学から就職にかけて社会を知る時期というのは、ある種現実を知って社会に対する夢や希望が壊れる時期でもあると思う。それを感じられる作品。

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    2022年05月29日
  • 王妃マリー・アントワネット(下)

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    首飾事件の帰結から、マリー・アントワネットの処刑まで。フランス革命の混乱に翻弄された人生。何度も逃走し、全て失敗して最後は運命を受け入れたというのは初めて知った。終盤は妻として、母としての心理描写が多くて読むのが辛かった…。創作も一部あるけど、基本的に史実に基づいてるので教養として読んで良かった!

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    2022年04月21日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    少し前にテレビで紹介されていて、興味を持ったので読んだ本。
    切なくて辛くて、でもほっこりするような話だった。
    いい本だなと思った。

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    2022年02月06日
  • 新撰版 怪奇小説集 「恐」の巻

    購入済み

    面白かったです

    タイトルには「怪奇」とありますが、幽霊や不思議な話を作者が体験したように語るエッセイです。私は名古屋に在住なので、「時計は十二時にとまる」がとくに面白かったです。

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    2022年01月26日
  • 王国への道―山田長政―

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    【本書の特徴】
    ・1600年辺りの日本と世界の描写
    ・戦と冒険活劇
    ・政治と権謀術数
    ・少しだけ、位の低い者と高い者の恋愛描写
    ・ノンフィクションである、ということ
    ・現世に生きる人間と宗教のために死ぬ人間
    ・下手にハッピーエンドにしない
    ・集落や組織にとって少数派の生き方/処世術


    遠藤周作氏の作品を初めて読んだが、こんなに読みやすいとは、意外であった。

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    2022年01月12日
  • 秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集

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    装丁が美しいですね。本書に収められている同名の短編の中に出てくる大教会の写真だそう。

    どの短編も時代をあまり感じないです。自分は、と言うことですが。
    女優のはなしや、別の短編に出てくる女性の言葉使いなど今日的ではない箇所がたくさんあるのでその意味では古い時代の話なのですが、描こうとするものの有り様が当時と今とでもさほどに違いはない、五十年経っても人間の心の中にあるものにそう差異はないということなのかもしれません。
    そして自然描写や建物の描写の端的で分かりやすいこと。遠藤先生の文を没後25年経ってまたこのように読めることの有りがたさをつくづく感じました。

    佐藤愛子先生のことは他でも書かれてい

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    2022年01月02日
  • 死について考える

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    「死」というテーマについての短いエッセイがたくさん。「死」は誰も知らない経験。希に臨死体験者はいるが。でもすべての人に平等に訪れるもの。それについて話されることというのは、人間性というか人生観が滲み出てくる感じがする。そう、なんというか、じわじわと伝わってくる。「ああ、そうなんですね」ではない。じわじわとしたのが自分の中のなにかに触れて、ああ、こういうことかという言葉以上の受け取りが出てくるような気がする。

    ”じたばたして死ぬことを肯定してくれるものが宗教にはあると思うからです。”

     たしかにそうなのかもしれない。死ぬことを考えないでもない。でも本当にその可能性があるときとないときでは向き

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    2022年01月03日
  • 愛情セミナー

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    ネタバレ

    遠藤周作の選集「人生には何ひとつ無駄なものはない」の中で度々この本の内容が引用されていて、とても惹かれる内容だったのでこの本を先に読んでしまいました。

    読んでいる最中から、出会えてよかったと思えるほどの珠玉の言葉の数々。

    45年も前に書かれた本なので、現代の価値観とは少し相容れないような表現もありましたが
    クスッと笑えるような話も交えつつ、真摯に男女の愛の本質に近づいていく。

    解説で述べられていた
    「追いつめることは、たぶん子どものすることなのだ」という言葉のように、著者は追いつめることはせず
    人間を見つめている。


    「君の孤独は孤独のためにあるのではなく、孤独から抜け出て信頼のために

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    2021年12月12日
  • 王国への道―山田長政―

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    山田長政については、アユタヤの日本人町で活躍した人、程度の理解。ペドロ岐部は初めて知った。
    長政の最期を知っているとハッピーエンドにはなり得ないのだが、そこへ向けての長政の戦いがなんともいえない。史実だと子供がいたようだが、ここでは常に孤独で1人決断を求められているようなのがなんとも。そこでも宗教に流れなかったのが強さか。
    よく分かっていない部分が多いらしいが(Wikipediaも項目によって濃度がバラバラ)、ペドロ岐部についても含め、色々と知れて収穫大。

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    2021年12月11日
  • 満潮の時刻

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    肺病を患って長い入院生活から生きることの意味を見出そうする主人公の物語。飾ることのない単調な物語に深淵な哲学や宗教観が織り込まれている。

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    2021年11月21日
  • 生き上手 死に上手

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    遠藤周作は小説を読んできた。
    エッセイが小説ではない文章がこんなにも心地良いとは思わなかった。
    遠藤さんの小説は独特の表現と展開する風景がゾクゾクとする。小説の楽しみの真髄たるものがあるが、こちらのようなエッセイでは違う角度から教えて下さることばかりだ。
    これはこう思わないかな?こうしてみると良いよ。
    こんな事があったよ。こう感じたんだよ。
    この人のこれが好きなんだ。
    人の感想や意見なんて読んでも面白くない、そう思っていた私は幼かった…
    感想でも意見でも、書き手の伝え方によっては本当に心に染みて、もっと知りたいと思ったり、血肉になっていくと実感した。
    著者のキリスト教との関わり、キリスト教を知

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    2021年10月31日
  • 怪奇小説集 蜘蛛

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    おもしろい!!!ユーモアとおぞましさがミックスされていて読み応えがある。冷や汗をかきながら読んでいたけど、共感できる部分があるからこそ、ヒヤヒヤしてしまう。「あなたの妻も」「初年兵」がすき

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    2021年10月12日
  • 怪奇小説集 蜘蛛

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    怖がりで幽霊を信じていなくてちょっとシタゴコロのある遠藤周作が、「周作恐怖譚」という連載のため実地取材した怪談集。…となっているけれど、一部以外はドキュメンタリー風の怪談小説であって、完全実体験ではないってことでいいんですよね。


    幽霊を信じていない遠藤周作本人が体験した三つの不思議な話。ルーアンの宿屋で感じた重苦しさと生臭さ、誰もいないはずのリヨンの学生寮に出入りする足音、そして熱海の宿で見たのは亡霊なのか?
    三つ目の熱海の経験というのは作家の三浦朱門とともに泊まった宿での出来事であり、三浦朱門も別のエッセイで書いている。高名作家が同時に体験した怪奇現象(?)というのは珍しいようだ。 /『

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    2021年10月09日