遠藤周作のレビュー一覧

  • 深い河 新装版

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    一気に読んでしまった。
    「沈黙」の結論ともいわれる「深い河」の一行はインドに向かう。神はいるのか、いないのか。姿は見えなくとも、さまざまに転生するのだと。美津子の二面性に共感しながら、その両面を糊付けした孤独を馳せた。大津の生きざまを肯定したい。また読み返すだろうし、人生で大事な一冊になりそう。

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    2025年12月10日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    ネタバレ


    冒頭は戦後が舞台なので
    はて..?となるが
    医師が登場して戦時中になって
    読み進めていくうちに
    どんどん闇が深くなっていく物語だ。

    登場人物の過去も描いてるが
    その表現がすごく良い
    特に戸田の過去を読んでいると
    実際に同じような境遇をしてる人がいるのではと思う

    個人的にページをどんどん進めた部分がある。
    それは、解剖直前の場面だ。
    ''生きた人間に麻酔をかけ殺す''という状況が
    文章だけでも伝わってきた。
    反戦とか歴史の出来事から学んでという作品ではない。



    絶対オススメしないが
    時間もあってする事もなくて
    ネットサーフィンしてるくらいなら
    2

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    2025年11月26日
  • 王国への道―山田長政―

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    新聞か、雑誌のオススメ記事で見かけて、読んだのだが確かに面白かった。
    どんどん登場人物が策略で死んでいく。スリリングで一気読みできました。
    主人公の長政、岐部に共通するのは、最後は人に裏切られて死ぬという事。
    Thai Land の"T"は、天国のTだと聞いたことがあるが、違ったか。
    人を一方的に信じてはいけない、また野苺をいじってもいけない。

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    2025年11月22日
  • 悲しみの歌(新潮文庫)

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    海と毒草の続編という形。捕虜の生体実験に加わった勝呂のその後とそれを正義の名の下に取材する折戸、イエスキリストの生まれ変わりのようなガストンらが主な登場人物。結局人が人を裁くなんて無理があるんかな。胃癌末期のお爺さんを苦しみから解放するために安楽死させることにした勝呂だがその行為が本当にダメなことなのか、当人が望むなら正当性があるのか難しい問題。全体的に文章も暗く読んでて陰鬱になりそうになるがテーマとしてはとても大事な気がする。
    文化人かつ教授の矢野の描かれた方が面白い。結局こういう人たちは何も生まず偉ぶってるだけなのか。

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    2025年11月17日
  • 白い人・黄色い人

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    西洋(キリスト教)の「永遠」の感覚と日本(仏教)の「無常感」の対比が面白かった。
    キリスト教では罪を犯しても神に懺悔して赦しを乞えば救われる、死=永遠の命への入り口っていう考え方。
    対して日本では抗えない運命への静観、移ろい衰えていくものへの諦めに近い無常感が根底にある。
    根本的な感覚がこんなにも違うのに、日本でクリスマスとか祝われてるのが陳腐に思えてくる。
    あと日本人キリスト教徒はこの辺りの感覚の違いをどう対処しながら自分をキリスト教徒たらしめているんだろう。機会があれば当事者に聞いてみたい。


    以下、読んでいて感じた疑問とchatGPTの回答
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    2025年11月10日
  • 海と毒薬

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    名作だった。
    戦時中、捕虜となった白人を生体解剖するという、倫理的問題を真正面から描いた作品。
    実際の事件を基にしている。
    どうせ死ぬ命なら、実験で多くの人の役に立てるほうが良いとして行われた行為に対し、勝呂医師は深い葛藤を抱く。
    一方、戸田医師は自分には心がないのかと良心の呵責を求めて実験に参加するが、恐怖も罪悪感も湧かない自分に気づき、諦めにも似た無感情な境地に至る。

    時代背景や環境の影響が、人の倫理観をどれほど左右するのかを考えさせられる。
    著者の遠藤周作はクリスチャンであり、キリスト教には明確な倫理規範があるが、日本人にはそうした指針が乏しいため、流されやすいのではないかと彼は考えて

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    2025年10月20日
  • P+D BOOKS おバカさん

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    ★5つ!!!
    ガスさんの訪日してから最初の出会いや出来事。
    癒やされます。
    殺し屋の遠藤と作者はどんな繋がりなのだろう?
    気になる
    ナポレオンの最期も悲しい、、、
    そしてどんな経緯で新宿に戻ってきたんだろう?

    会社で「ふあーい」と応えて場を和まそうと思う今日此の頃

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    2025年10月13日
  • 秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集

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    色々な想いにさせてくれる本。気軽にサクッと読めるが、一つ一つじっくり読める。合間時間に読んで楽しませてもらいました。

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    2025年09月13日
  • 深い河 新装版

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    インド旅行の予習として読破。ほぼキリスト教の話で予習としての意味は殆どゼロだったが、それにしてもいい小説だった。

    ホテルの名前を告げてタクシーに乗ったが、結婚式で道が塞がっていて一向に到着しない。焦れて式場の名前を運転手に尋ねると、運転手は悪びれもせずに、目的地のホテルの名前を言った、みたいなエピソードが妙に印象的。
    本筋とはぜんぜん関係のないちょっとした話だが、インドらしさ、少なくとも「日本人の思うインド」をこれ以上なくよく表していると思った。

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    2025年10月30日
  • 海と毒薬

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    ほんとに本って忘れちゃう、
    すごく陰のある話だったけど読んで受けた衝撃がすごかった。
    個人的には芥川の人間失格と近いものを感じた

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    2025年09月08日
  • 影に対して―母をめぐる物語―(新潮文庫)

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    本屋さんで目について。
    沈黙、海と毒薬より読みやすいかなと思って。

    出会えてよかった本。
    最初の方の短編は、終わり方があっけない。救われない。しんどい。

    でも、すごく静かに落ち着いている文章なのに、心にグッと迫ってくるような感じ。他の作品も読みたいと思った。

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    2025年08月31日
  • 悲しみの歌(新潮文庫)

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    遠藤周作さん著「悲しみの歌」
    「海と毒薬」の続編に当たる作品。主軸であった勝呂医師の30年後が描かれている物語になる。

    研修医として生体解剖に携わってしまった過去のある勝呂は、罪という意識とは少し違う罰を自身に課せているように感じた。
    彼はどちらかというと自分自身に失望しているように感じる。
    彼自身が凄く人間らしすぎて、医師として人として、局面局面で選択せざるをえないその数多は、どの道を通っても誰もが納得できるものではないものばかり。
    その中の一つは生体解剖という間違えでもあった、過ちの中でも最悪のもの。

    そんな彼が辿る道は…
    勝呂のその後の歩みは常に孤独感で溢れていて、まるで社会から隔絶

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    2025年08月29日
  • 海と毒薬

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    第二次世界大戦中の1945年に、福岡県福岡市の九州帝国大学(現九州大学)医学部の解剖実習室で、アメリカ軍捕虜8人に生体解剖(被験者が生存状態での解剖)が施術された事件を元に書かれた小説。解剖実験に疑問を抱く勝呂、逆に全く疑問も良心の呵責もない戸田という2人の研究生を軸に話が進む。

    戦時中の人体実験が、731部隊以外にも国内で行われていた事実にまず驚いた。
    異常な状況下において正常であろうとする者、自分が異常であると認識しつつも正常にはなれないジレンマに苦しむ者、異常であることに気付いてすらいない者、様々な人間の心模様が交錯する。戦後80年の節目に読めて良かった。

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    2025年08月19日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    ネタバレ

    ミツの純粋無垢で不器用な生き方に心掴まれた。主人公の吉岡がクズでミツが田舎生娘であるという単純な構図なのに、何度もミツの言葉に行為に心震わされた。ミツが不幸せな人を見るとたまらない気持ちになってしまうという性質、よく見かける。自分もそう。社会で生きづらいよなと思う。
    特にミツがハンセン病と判明した時、昏睡状態、命からがら「吉岡さん」と発した場面にはウッとなってしまった。
    後半部分は神の存在に関する記述が面白い。さすが遠藤周作。
    重ねてにはなるがミツの死のやるせなさ、吉岡のクズではあるがクズに徹せない人間らしさに感動した。

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    2025年08月14日
  • 悲しみの歌(新潮文庫)

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    勝呂先生のターンはずっと泣きながら読んだ。
    人は自分の目を通してしかこの世界を見れないのに、正義をかざして人を裁こうとするのは何故なのだろう。生きることはなんて辛くて悲しいんだろう

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    2025年08月12日
  • 新装版 海と毒薬

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    戦争中だったから。
    それだけでは済まされないあまりに残酷な行為を行ってしまった医師、看護師達の話です。
    前々から読みたいたいと思っていた作品。本編、解説含めて読んで良かったと思える作品でした。

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    2025年08月12日
  • 海と毒薬

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    ネタバレ

    現在から過去の回想に入り、それぞれの人物の手記、最後は戸田から教えてもらったあの詩で締めくくられる。この構造が非常におもしろかった。
    全体的に陰鬱な、そして人の生命の重みについて考えさせられる。そして、何かと冒頭の語り手「私」と回想での勝呂が「平凡が一番、幸福」と似たようなことを言っているところが印象に残っている。
    (また、勝呂に対して「しばたたきながら」という表現が多用されている点が少し気になった。)

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    2025年08月06日
  • イエスの生涯

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    神の子ではなく、人間としての表現されたイエス。
    最初から最後までずっと悲しい、しかし愛を感じる物語でした。

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    2025年08月04日
  • 女の一生 一部・キクの場合

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    ネタバレ

    大浦天主堂には2回行ったが、恥ずかしながら幕末の切支丹迫害については何の知識もなく、明治維新直後にはまだこうしたことが行われていたとは知らなかった。小説ではあるので、このまま史実として受け取ることはしないが。

    沈黙でも思ったことだが、これだけの迫害を受けながらも棄教をしない精神的な支えってなんなのか⋯。

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    2025年07月29日
  • 深い河 新装版

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    何度も読み返す。皆、それぞれに背負うものがあり、そのすべてを深い河が包み込んでいく。善と悪が二項対立ではない、生きることを許されると感じる本。

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    2025年07月21日