遠藤周作のレビュー一覧
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同じ秀吉恩顧の武将である行長と清正の確執を近習の頃から描いていて、その相容れない性質にひりひりするのだがどちらにも感情移入してしまうほど心理描写がうまい...。宿敵である行長が関ヶ原の戦いに負け処刑されこの世からいなくなった時、清正は宇土城を攻め落としていたが、城内で一人悦びはなく茫然と佇んでたとこがとても印象的だった。
また行長の妻の糸が行長を深く理解し唯一の支えであり戦友として、最期まで夫を想い続けて行動していたのも泣けた。
特に信仰と野心との間で揺れ自分の生き方に苦悩するところや、朝鮮出兵を経て何もかもを諦め俗世から去りたいと思う行長の心情の描き方が個人的な解釈にぴったり合う行長像だった -
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20代の時に読み(30年以上前)このたび復刊したとのことで改めて読み直しました。若いときにも感動しましたがこの年になって理解できるものがたくさんありました。人生の理不尽をたくさん体験してきたせいかもしれません。無限にあるように感じていた未来は有限なことが実感できます。
いじめのなくならい日本、若い世代にはぜひ読んでもらいたいです。そして有限の未来を過ごし憂鬱に思われるお疲れの世代の方々にも。声なきもの、弱い立場にあるもの、それはすべて自分自身なのです。遠藤周作氏の深い動物愛、人間愛、醜い面をも含めてうけとめてくれる懐の温かさに励まされます。
弱くてもいい。大きなことができなくてもいい。身近なも -
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ネタバレ私は本書にイエスの天涯孤独を読んだ。
「汝等は徴と奇蹟を見ざれば信ぜず」(ヨハネ、4・48)とあるが、民衆はおろか、弟子たちですらもイエスの真意には寄り添わず、ひたむきに「愛」を説くイエスに、病を治す奇跡や、ユダヤ民族主義のリーダーとして立ち上がることを期待していた。
「裏切り者」ユダに、イエスの意図を理解したうえで、民衆が求める者へと路線を変えてほしいと切に願い、幻滅した「哀しき男」[第8章]としての像を見たのは斬新な指摘であると感じた。
お伽噺のような「物語」を基にして、説得的な「事実」を論理的に追及しているというある種の矛盾がとても面白かった。 -
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弱い人でも強い人でも心挫かれたときに、その辛さを分かち合ってくれる理解者としてのキリスト。そして現世利益を重視する日本人にとっては富めるものよりも貧しいものがあの世で救われる考えや、実存的でないものがあまり合わない。こうした遠藤周作さんの考えるキリスト教や日本文化論を感じられる1冊でした。
過去作『沈黙』よりも運命や身分、政治といった大きい力の前で従うしかない弱い人と抗う強い人が強調されている感じでした。
とくに強い人として描写される宣教師の身勝手で欲深いために、周りに迷惑をかけてしまうところは共感を感じました。
そんな強い人が心を折られ、そのなかで自分が成すべきことを見出し最期はある意味で -
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◯どういうきもちになる
・死生について考えるきっかけになる
・生活ではなく人生と捉えるようになる。やるべきことが見えてくるような気がする
・亡くなった親類や友人がきっと静かで穏やかな世界にいけてるんだろうなと救われる
・「死について」ではなく「死について考える」というタイトルがぴったり。死後のことなんて誰にも分からないけどその先を考えることで救われたり生を全うしようという気持ちになるよねー
・死を意識することで嫌でも生を突きつけられるから、死について考えることはやっぱり必要なことだと思う。自分が何をすべきか、何のために生まれたのかが見えてくるような気がする。死と何度も隣り合わせになった