遠藤周作のレビュー一覧

  • P+D BOOKS フランスの大学生

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    遠藤周作さんのデビュー作にして恥ずかしながら自分にとっても初の氏の作品の出発点となる一冊となりました。
    当書は戦後の1950年から53年の間の氏のフランス留学時代の手記から成っています。当時のフランスはドイツから受けた戦争の傷跡が生々しく、それがフランスの若者たちの心に影を落としている様子がこの書から伺えます。当時のコミュニズムに共感しながらシンパシーは完全には抱ききれない矛盾さを抱く若者たち。
    また氏は、文学の諸作家の影を追って、フランス各地に赴き、その作家と生み出された作品の業について深く思索します。最後の編のアンドレ・ジイドとその妻の悲しい愛の在り方はジイド自身が妻を愛してはいるが、男色

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    2023年04月08日
  • 自分づくり~新装版~

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    面白かった。買った当日に一気読み。

    無意識の世界に興味をもった。
    僕たちは、自分の無意識下のコントロールによって行動を決定している場合が多い。
    なかなか無意識を感じるのは難しい。
    人が夢をみるのは、押さえ込んだ欲が解放された結果らしい。今後は夢の見方がかわりそう。

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    2023年03月28日
  • 恋愛とは何か 初めて人を愛する日のために

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    恋愛とは情熱であり、誰でも恋愛はできる。
    愛は地味で努力と忍耐であり、誰にでもできるものではない。
    恋愛は苦悩によって燃え上がる、などを繰り返しわかりやすく書いてあり、何度も読み返したくなる。
    文献の紹介も豊富で、解説がわかりやすく丁寧でそれらの本も読みたくなった。

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    2023年03月21日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    ネタバレ知っちゃってから読んだけどそれでも最後は泣く。世の中にはいろんな人がいるしいろんな人生がある。そしてそのいろんなことを選び取ることができる。選び取ることができるものが狭くならないためにも、エゴを捨てて、いろんなものを見て感じていきたいと思った。わたしの人生讃歌をいつも遠藤周作はしてくれる。好き!

    私たちの信じている神は、だれよりも幼児のようになることを命じられました。単純に、素直に幸福や悦ぶこと、単純に、素直に悲しみに泣くこと、そして単純に、素直に愛の行為ができる人、それを幼児のごときと言うのでしょう。

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    2023年03月14日
  • 新装版 海と毒薬

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    私の中の戸田を見つめ直すことができた。
    周りのお咎めがなければどんな残酷なこともしでかしていたかもしれない。
    私達日本人は良心、善悪を世間に委ねている。しかし自分の心の拠り所は自分の核として存在していなければいけないし、柔軟であってはいけない。
    流される勝呂の弱さ、自己を肯定するために歪んだ解釈をしてしまう戸田の受動的態度をもしかしたら生活の中でしてしまっているのかもしれない。そこで人間らしい優しさや思いやりを忘れ、誰かを取り返しのつかないほど傷つけていたのだと思うと辛くて。

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    2023年03月01日
  • フランスの街の夜 遠藤周作初期エッセイ

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    ネタバレ

    遠藤周作先生の若き日から晩年近くまでに書かれた短文を集めたエッセイ集。没後四半世紀を過ぎてまだ新刊が出されることにまずは深い感慨を覚えます。
    やはり文体に深みを感じます。人間くさく美しい話ではない内容であっても文体には品を感じると言いますか。その品とは上品下品の品ではなく自分の人生、そして自身が関わる様々の人生に向き合う姿勢の真摯さというようなものでしょうか。先生自身の性質やカトリック信仰者であったことはもちろんあるでしょうがやはり戦後間もない時節に留学された体験が生きることに真摯にならざるを得ない人生にさせたのでしょう。今とは全く違う世界情勢の中でたった一人で日本では得られない全てを体験し伝

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    2023年02月27日
  • 善人たち

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    善き人であることの苦悩や、善き人として生きることの難しさを感じた。
    特に最後の戯曲「わたしが・棄てた・女」は、純粋さと善意に満ちた生き方を痛いほど貫いたみっちゃんに対して涙が止まらなかった。
    善き人でいることは、何が起きても他者への優しさや同情、共感が捨てられずに涙を流さなければいけないとても過酷なことなのだと感じた。

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    2023年02月14日
  • フランスの街の夜 遠藤周作初期エッセイ

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    海と毒薬、沈黙、同じ手から生み出される作品ではあるが、こちらは遠藤周作という人物の成長と人となりが垣間見れるエッセイ。
    初期のものからというが、自分を投影するその言葉一つ一つはとても完成度が高く、空気まで運んでくるよう。

    遠藤周作と言えばキリスト教。宗教じみていないキリストとの関係を書くエッセイもまた魅力。
    過去に読んだ中でも取り上げられていた、テレーズでルケルーも登場して、お蔵入りした書棚が読まなければと思い出した。
    遠藤周作の言葉から発せられると、とても興味深くその感覚を共感したくなってしまうから不思議。

    このエッセイには遠藤周作の家族や、若き日の海外暮らしも知ることができ、小説家遠藤

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    2023年01月30日
  • イエスの生涯

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    キリスト教観がかなり変わった
    これでキリスト教観を変えられると言うのはまさに同作者の「沈黙」で言われた「沼地」のようなものだけれど
    それでも

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    2025年03月03日
  • 死について考える

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    時にユーモアを交え、死についてさまざま語られた本。

    「亡くなった肉親や先祖たちのいる世界に戻るという感覚」
    そう捉えると、死もこわいものでは無くなる気がする。

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    2023年01月22日
  • 侍

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    遠藤周作の圧倒的無力感・孤独感を凝縮した野間文芸賞受賞の傑作。
    鎖国下での宣教師と侍という特殊な立場の対比が興味深い。
    長編の中でも尺のあるボリュームだが、その前半で何となく結末が分かってしまうにも関わらず読ませてしまうエネルギーと説得力。

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    2023年01月08日
  • 新装版 海と毒薬

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    ネタバレ

    大岡昇平の野火を読んだ時にも思ったけど、自分がそういう場所に立たされたときに自分ならどうするんだろうが常に付き纏う。そして解説で「日本人とはいかなる人間か」っていう問いには、安易ではあるけど「同調圧力」「派閥」ってものに弱いんだなと感じてしまった。
    上田ノブという看護婦さん、25歳で嫁き遅れと感じていて、この男でいいから子供がほしいと結婚する描写…戦後70年経っているのにこういう焦燥感みたいなものが今でも残る日本、やはり同調圧力みたいなものは相当根深いのでは?って思う。
    そこからの上田さんの人生はたしかに哀しみが深いものだ…お腹の中で子供が死んで、自分がこれから子供を産めないってなったら、放っ

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    2022年10月07日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    昔読んだのでね

    なんだろうね、遠藤周作って表現が秀逸とかそこまでじゃないんだけど読みやすくてリズムがよくて読んだあと不思議な気持ちになるんよね
    戻ってくるのはいつもここなんかね

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    2022年08月31日
  • 死海のほとり

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    とてもよかった。

    沈黙、海と毒薬、深い川、白い人、黄色い人をこれまで読んできての本作。

    遠藤周作の考え方、向き合い方がだんだんとわかってきて、それでもまだ途上にいるんだなという感じがすごく伝わってきた。



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    2022年11月07日
  • キリストの誕生

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    『イエスの生涯』の前にこちらを読んでしまったがものすごく興味深く読ませていただいた。

    日本人にとって、仏教よりもよほどとっつきにくいのがキリスト教、イスラム教だと思う。キリスト教について知りたいとは思うが、聖書はとても読めないなということできっかけとしてこちらの本を読んだ。

    神格化される前の無力な人間であったイエスが、如何にして人類にとってここまでの大きな存在になったのか。人間の弱さ、悩み、もがき足掻く姿が遠藤さんの読みやすく飾らない文章で綴られている。 
    原始キリスト教団の群像劇として読んでも面白いです。
    この本を読むと“沈黙”という言葉の重みがより解るのだなぁ。

    キリスト教ってなんな

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    2022年08月01日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    僕らの人生をたった一度でも横切るものは、そこに消すことのできぬ痕跡を残す。
    神はそうした痕跡を通して僕らに話しかける。

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    2022年07月17日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    少し前にテレビで紹介されていて、興味を持ったので読んだ本。
    切なくて辛くて、でもほっこりするような話だった。
    いい本だなと思った。

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    2022年02月06日
  • 新撰版 怪奇小説集 「恐」の巻

    購入済み

    面白かったです

    タイトルには「怪奇」とありますが、幽霊や不思議な話を作者が体験したように語るエッセイです。私は名古屋に在住なので、「時計は十二時にとまる」がとくに面白かったです。

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    2022年01月26日
  • 秋のカテドラル 遠藤周作初期短篇集

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    装丁が美しいですね。本書に収められている同名の短編の中に出てくる大教会の写真だそう。

    どの短編も時代をあまり感じないです。自分は、と言うことですが。
    女優のはなしや、別の短編に出てくる女性の言葉使いなど今日的ではない箇所がたくさんあるのでその意味では古い時代の話なのですが、描こうとするものの有り様が当時と今とでもさほどに違いはない、五十年経っても人間の心の中にあるものにそう差異はないということなのかもしれません。
    そして自然描写や建物の描写の端的で分かりやすいこと。遠藤先生の文を没後25年経ってまたこのように読めることの有りがたさをつくづく感じました。

    佐藤愛子先生のことは他でも書かれてい

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    2022年01月02日
  • 死について考える

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    「死」というテーマについての短いエッセイがたくさん。「死」は誰も知らない経験。希に臨死体験者はいるが。でもすべての人に平等に訪れるもの。それについて話されることというのは、人間性というか人生観が滲み出てくる感じがする。そう、なんというか、じわじわと伝わってくる。「ああ、そうなんですね」ではない。じわじわとしたのが自分の中のなにかに触れて、ああ、こういうことかという言葉以上の受け取りが出てくるような気がする。

    ”じたばたして死ぬことを肯定してくれるものが宗教にはあると思うからです。”

     たしかにそうなのかもしれない。死ぬことを考えないでもない。でも本当にその可能性があるときとないときでは向き

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    2022年01月03日