遠藤周作のレビュー一覧

  • 白い人・黄色い人

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    文庫本初版は昭和三十五年(1960)三月五日です。
    私が読んだのは昭和五十五年一月十五日第二十九刷です。

    大学二年生ぐらいに読んだと記憶しています。
    この頃は、安部公房や遠藤周作、松本清張、司馬遼太郎などを読んでいました。
    定価180円なので、今なら500円くらいかな。

    古い本を整理・処分するために記録を残した。

    2026年8月27日 記録。

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    2026年08月27日
  • 沈黙

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    オーディブルで聞く読書。平易な文体で、すっと頭に入ってくる。眼の前に絵が描かれるかのような語り口ですばらしい。そもそもの教義が、別の土地で土着信仰と融合して、そもそもの宗教とは異なるものに変容する、ということはおそらく南米でもアフリカでもどうようなのではなかろうか。ただ、日本のキリシタン対策が、なんとも日本人らしい対応であるなあと後半になればなるほどじんわりと納得される。メディアが違うこと、自分の成熟度に応じて、この本は味わいは大きく深まっていくようだ。クワトロラガッツィと合わせて、切支丹を理解し、人間の弱さを理解し、宗教とは、を問い直す物語としてはおすすめだ。じっくり読みたい。

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    2026年08月26日
  • 沈黙

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    特定の信仰をもたない自分のような者からしたら即座に踏み絵に足を置いておしまいだけど、それでもロドリゴの気持ちも想像できる。それにしても暗いし悲劇で読んでいて疲れる。宗教の教えというのは結局のところ、なにかを判断するときの基準となる物差しであって、縋ったり救いを求めたりするものではないんだろうな。

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    2026年08月25日
  • 沈黙

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    ネタバレ

    「信仰を曲げれば、目の前の苦しんでいる人が助かる」とか、残酷すぎる。
    日本って一昔前はとんでもない時代だったんだなあと思った。
    信徒のために身を捧げる気で来たのに、自分のせいで信徒たちが死んでいくの苦しいだろうなあ。

    どんな拷問であろうと貫いてみせると覚悟して上陸したのに最終的に踏んでしまうのが見てて辛かった。
    司祭なのに思わず神を疑ってしまうところも本当に鳥肌立った。

    司祭は奉仕したい・人に頼られたいというのが本質であることを感じた。
    「彼等が警で、罠をかけたとしても、かまわぬと思いました。もし徒だったら、お前はどうするのだと言う声のほうが心の中で強くひびいたからです。」
    この使命感はすごくかっこよかった。

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    2026年08月24日
  • 悲しみの歌(新潮文庫)

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    文庫本は、昭和五十六年六月十五日 印刷。
    昭和五十六年六月二十五日 発行。

    私が読んだのは、この初版の文庫本です。
    大学二年生ぐらいに読んだと記憶しています。
    この頃は、安部公房や遠藤周作、松本清張、司馬遼太郎などを読んでいました。
    この物語は、「海と毒薬」で取り上げられていた人体解剖を行った医師が話の軸になり様々な人間が絡みついて進んで行きます。
    定価400円なので、今なら800円以上するかな。

    古い本を整理・処分するために記録を残したが、文庫初版本のため手元に残すことにした。

    2026年8月20日 記録。

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    2026年08月20日
  • 海と毒薬

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    オーディブルで。戦時中の実話を元にした物語。戦時中の人たちの息遣いが聞こえてくるような物語だ。ナレーターの人物に応じた声色の変え方がうますぎてグイグイと話に引き込まれた。

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    2026年08月19日
  • イエスの生涯

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    聖書についての解説を生き生きとした筆致で描いている。想像部分も多いであろうが、何かキリスト教が遠いものではなく、近いもの感じられる本であった。

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    2026年08月18日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    ネタバレ

    重たい話ではあるけれどそんなこと感じないくらい読みやすい。捨てた女シリーズで比べると舞姫よりもずっと心動かされる。主人公酷いことしてるのに主人公のこと嫌いにならないし納得感すらある。題名から想像する読後感と違う。女の子もみいちゃん的な感じで普通なら悲惨になる(実際内容的には悲惨かもしれない)けれど一味違う。

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    2026年08月17日
  • 沈黙

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    社会の先生から勧めていただいた本。
    遠藤周作さんは名前は知っていたものの
    歴史小説などに弱い私は
    手に取ることをしなかった。

    恥ずかしながら
    宣教師とか
    イエズス会とか
    踏み絵とか
    鎖国とか
    もちろん言葉と意味は知っていたが
    なんだかちゃんと分かっていなかったため
    その時代の復習から始め
    読み始めたこちらの本。

    すごく良かった。
    面白かったと表現しようとしたが
    面白いとはまた違う、
    勉強になる、考えさせられる本だった。

    自分の信仰しているものの本質や
    自分の弱さに向き合う主人公。

    1981年に刊行されたこちらの作品だが
    名作と言われ、
    長く読み続けられているのがよく分かる。

    結局人間にとって
    弱さとの向き合い方って永遠のテーマだったりする。

    信念(信仰心)を曲げることで
    多くの人が助かるとしたら
    あなたは信念を曲げますか?

    自分自身を創り上げてきたものを
    すべて捨てられますか?

    でもそれを捨てさえすれば
    多くの人が助かるんですよ?

    道徳の教科書に掲載されそうな内容だった。

    そしてまたこれが史実をしっかり含んでいることが
    何より苦しかった。

    仏教とキリスト教の感覚の違いや
    隠れキリシタンたちの運命や当時の拷問、
    宣教師たちの考え方など
    勉強になることもたくさんで
    読んで良かった一冊になりました。

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    2026年08月17日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    後半の手記を読んでいると、かなり嫌な気持ちになる。でも、実際に人の心の中はこんな風だと共感する部分が多々あり、リアルにも感じた。だからこそ、胸糞悪くなるんだろう。自分の中にもある見たくない部分を見せられているように感じるのかも知れない。
    かなり前に読んだ『私が、棄てた、女』の時も思ったけれど、遠藤周作という作家は人間の醜悪な部分に目を逸らさずに向き合う人なのだと思う。そこに迫力がある。

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    2026年08月16日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    事件についてはどんな思想を持っていても戦時下であることも含めた同じ状況だったら上に従わざるをえない気がするし、そこが江戸時代の武士道のような主君への忠義を重んじる日本人的な思考なのだろう。戦争で人を殺したり生きるか死ぬかの中にいた人たちがそこら中に普通に生活していた時代というのもやはり現代とはいろいろ違うだろうなと改めて考えるきっかけとなる。

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    2026年08月15日
  • 沈黙

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    無力だと感じた時、人、そして神さえも沈黙を選ぶ。

    自分の選択が正しいか、善いことか、許せるか……

    どんよりとした厚い雲に覆われた日のような重く息苦しい作品だった。

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    2026年08月11日
  • 沈黙

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    表紙から「名作と言われてるけど、渋いのかな、、」と感じていたが、読むとそんな感情は掻き消えた。衝撃だった。
    絶対に読むべき作品

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    2026年08月11日
  • 留学

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    文庫本は、昭和五十三年九月二十五日 初版。
    私が読んだのは、文庫本は、昭和五十四年八月五日 十七刷。

    大学二年生ぐらいに読んだと記憶しています。
    この頃は、安部公房や遠藤周作、松本清張、司馬遼太郎などを読んでいました。
    定価280円なので、今なら600円以上するかな。

    古い本を整理・処分するために記録を残した。

    2026年8月10日 記録。

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    2026年08月10日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    原爆の日が近いこの時期に予備知識なく手に取ったが、その生々しさに息が詰まった。実在の生体解剖事件を基にした作品。

    「命とは」「良心とは」という使い古されたテーマのはずなのに、淡々と描く筆致だからこそ静かで逃げ場のない重みを持つ。劇的な悪意ではなく、流されるままに良心が麻痺していく怖さ。

    感情を排した冷徹な描写だからこそ、読後の重い余韻がずっと残って消えない。

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    2026年08月08日
  • 沈黙

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    ネタバレ

    主人公の感じる、上陸してから最初の集落で慕われるまでの聖職者としての高揚感、そして捕まってから転ぶまでの信仰の心をへし折られるまでの過程での挫折を読者にも追体験させるような文章が素晴らしい

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    2026年08月05日
  • 沈黙

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    長崎旅行がきっかけで興味が湧いたので読んでみました。その時の隠れキリシタンの資料などを見たのも相まって忘れられない一冊になりました。

    信仰とはなにか。
    沈黙する神の存在。

    日本にとって宗教の存在。
    日本人の信仰とは。

    長崎のキリシタンたちはどんなふうに信仰していたのか考えさせられた。

    方言、時代を感じる言葉が多く読むのには時間がかかってしまいました…難しいと感じたけど、ずっと手元に置いてまた読みたい。

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    2026年08月02日
  • 沈黙

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    こんなに良い作品をなぜ今まで読まずにいだろうと読まず嫌いだった自分を叱っておきました
    遠藤周作さんは勝手に自分には合わないと決めつけてました。反省。
    他の作品も読んでみようと思います
    読み終わった後もあとを引く名作
    ある意味しんどくはありますが、、、

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    2026年07月27日
  • 海と毒薬(新潮文庫)

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    短い小説だったのですぐに読み終わった。過去に潜る、誰かの心理に潜る、といった方がいいのか。人間それぞれがいかに個性的で異なる存在であるかを、戦争・人体実験という危機的状況のなかで表現している。

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    2026年07月14日
  • 新装版 わたしが・棄てた・女

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    わりと最初の方、ミツ主観パート
    [御茶ノ水駅のむこうの空が薔薇色になる] という一節が好きです。
    ただ単に写実的な表現かもしれないし、薔薇色の空の向こうにミツは吉岡との明るい未来を想像した。という比喩的なものも感じた。
    美しく、哀しい。

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    2026年07月13日