野中郁次郎のレビュー一覧
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今さらながらの野中郁次郎、だけど今だからこその野中郁次郎でした。知っているつもりで積読で放置していたのを解消しました。いつもロナウジーニュやメッシ、そしてネイマールと優れた個を常に迎えつつ、でもチームとして一貫したサッカーに磨きをかけていて、しかもそれが個人の存在感をさらに光らせているバルサこそが組織の理想形か?と憧れているのですが、日本の会社もバルサになりうる、というかもはやバルサになっている組織もあるかも、と希望を持ちました。年末の青色ダイオードのノーベル賞受賞により、イノベーションにおける「個」VS「組織」というテーマにもまた注目が集まっていますが、単純にアメリカ型になるだけではない我々
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Posted by ブクログ
組織的知識創造を計画・実行するためにとるべき七つのガイドライン
1.知識ビジョンを創れ
2.ナレッジ・クルーを編成せよ
3.企業最前線の濃密な相互作用の場を作れ
4.新製品開発のプロセスに相乗りせよ
5.ミドル・アップダウン・マネジメントを採用せよ
6.ハイパーテキスト型組織に転換せよ
7.外部世界との知識ネットワークを構築せよ
これらを実現する基礎段階として、総合し、乗り越えなければならない二元論。
1.暗黙的/明示的
2.身体/精神
3.個人/組織
4.トップダウン/ボトムアップ
5.ビュロクラシー/タスクフォース
6.リレー/ラグビー
7.東洋/西洋
具体的ケースが豊富で、最終 -
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『SECIは単純な機会的プロセスではありません。知識創造という点で一番重要なことは、SECIの背後にある大きな目的意識、存在論だといえます。何のために存在するのか、いかにあるべきか、他社とは何が違うんだ、どんな理想状態をめざすのか。こういうところまでつながる存在論がないと知識の根本が崩れていってしまいます。
それは究極的には自己を越えた世界の“知”の追求です。その意味で知識というのは「真・善・美」を追求するものであります。』
ナレッジマネジメントについて極めてシンプルに整理されていて良かった。
それにしても、グローバル・ナレッジ・リーダーの資質がすごい。
1.確立された個(individu -
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顧客満足や市場創出などビジネスの価値を創造することを目的としたアジャイル開発、開発環境である、継続的イテレーション、テスト駆動開発、リファクタリング、ペアプログラミング、チーム環境である朝会、タスクかんばん、プランニングポーカー、ふりかえり(KPT)などの方法論も技術論ではなく経営的な視点で書かれているので、とても全体像が掴み易い。
スクラムは元々野中郁次郎氏と竹内弘高氏がHarvard Business Review 誌に "The New New Product Development Game" として80年代の日本企業であるホンダやキャノンの新製品開発のなどを例と -
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MBO(Management by Object)目的志向よりもMBB(Management by Belief)思いだな。
昔ながらの組織は、目標管理で業務に当たる。そして会社の売上も数値化していく。
それも決して悪いことではないのだけど、
業務をやっていく中で、個々人はそれぞれの思いというのを必ず持ってやっているはずだ。
「もっとこうしたらいいのに」「ここをこう変えればいいのに」etc.
しかしそれは「目標は○○売りあげること」だからといい放たれ必ずしも改善実現していない昨今ではないだろうか。
必ずしも目標管理も”数字”ではなく、絵を使った評価であったり、”思い”の共有がチームでできたら -
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アジャイルラジオにて西さんがベタ褒めしていたので購入。
「従来の開発手法では最初に計画をたてるため、途中で計画外のよりよいやり方が見つかっても採用できない。(p.55)」→実際すでにどうしようもない状況になってるときって多い。。。
「話し合ってKeepから先に出すのは、この回を前向きに運営する鍵になる。まず、よかったことを出してProblemとTryに向かう勇気を出す。(p.72)」→単純に表面的な効率だけ考えるとKeepを飛ばしてしまいがちだけど、Keepは絶対あった方が良いと思う。人をほめる機会って意外とすごく少ない。
「ペアプログラミングは、コストは二倍ではなく1.15倍、そのかわり、テ -
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ネタバレ「アジャイル」については一年以上前からその存在は知っていた。しかししっかりした意味を学ぶことはなかった。
今回、この本を読んだ事でその意味は判ったと想う。
その上で「アジャイルとプロジェクトマネジメントは水と油だ」と言う表現に疑問が生じた。アジャイルは「マネジメントしないプロジェクトマネジメント」なだけで水と油では無く、プロジェクトを完遂する手法の一つ、言わば水とジュースの様な間柄では無いか。ものによってはプロジェクトマネジメント手法がマッチするし、ものによってはアジャイルがマッチする。そんなイメージが在る。企業風土や職種、そのプロジェクトの目指すものによって使い分ける柔軟性が必要な気がする。 -
購入済み
奥が深いです
一応、経営学専攻分野で、野中郁次郎さんを尊敬している自分は、初めて購入して読んでます。
暗黙知・認識知等、非言語な経営現場の実状を、現代語訳する経営用語を用いて、現状の日本企業の物づくりや、経営現場の解決策を常に希望を持っていける明るい視点から、考察しては、新しい見解を読者に与えてくださっている二人の日本の学識者が放った、現在の社会への処方箋と、思って大切に読み返しています。
少しずつ近づいていけたらと。【終】今です! -
Posted by ブクログ
年齢,性別,職業,地位を問わずにオススメ.
誰が読んでも得るものは多く,大きいとおもう.
分厚く,400ページもあるがそれほど苦にならずに読める.
内容は,日本企業がなぜここまで強いのかということを理論と実例を使って見事に説明したものである.
そんなものがなぜ年齢や職業を問わずにオススメできるのか?
それはタイトルにもあるようにこの本が「知識を創造する」ダイナミズムを初めて扱った本だから.
従来の自然科学的方法論では扱いきれなかった「暗黙知」に焦点を当て,社会科学的手法を用いて見事に分析していることを私は非常に高く評価したいと思う.
私のいる心理学の世界にも,このような流れは明白で,「拡張によ